2019年12月議会一般質問議会-柳瀬勝彦

1学校危機管理マニュアルについて
1.体制整備について
2.点検について
3.避難訓練について
4.教職員研修について
5.安全教育について
 
2免許返納について
1.返納促進支援について
 
3遊休資産土地について
1.現状の維持費について
2.有効利用について
3.問題点について
 
△柳瀬勝彦議員

○議長(菊名裕議員) 通告第5、7番、柳瀬勝彦議員。
〔7番 柳瀬勝彦議員 登壇〕

◆7番(柳瀬勝彦議員) 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告書に基づきまして、ただいまより一般質問を順次始めさせていただきます。
今回は、災害対策については多くの議員が取り上げていますので、ポイントを絞った学校危機管理マニュアルについて伺います。次に、高齢者の免許返納支援について、遊休資産土地についての3点質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
1問目は、学校危機管理マニュアルについてです。
学校における幼児、児童・生徒、学生の安全については過去に発生した事故や事件、自然災害を踏まえてさまざまな取り組みが行われてきており、平成21年に施行された学校保健安全法は、各学校において、学校安全計画及び危険等発生時対処要領の策定を義務づけるとともに、地域の関係機関との連携に努めることとしています。
また、危険等発生時対処要領(危機管理マニュアル)は、危険等が発生した際に教職員が円滑かつ的確な対応を図るため、学校健康安全法に基づき、全ての学校において作成が義務づけられています。
近年の学校や児童・生徒等を取り巻くさまざまな安全上の課題や学校事故等対応に関する指針が平成28年3月に出されています。第2次学校安全の推進に関する計画が、平成29年3月、閣議決定されたのを踏まえ、大幅に追記して改定し、策定したものでございます。
さまざまな事故や場面に応じて、対応のあり方や留意点の基本的な内容を示したものであり、各学校においては本手引を活用し、学校、地域の特性や実情に即した学校独自の危機管理マニュアルの作成、見直しをお願いしますとなっております。
個別の危機管理マニュアルでは、初めに事故等発生時の基本的な対応手順を示した後、さまざまな安全上の課題について個別の対応、事故等発生時の対応の具体的な手順や当該事故等に特化した事前、事後の危機管理など、危機管理マニュアルを作成する上での留意点をしっかりと調査研究し、各学校においては基本的な対応の流れを踏まえた上で、想定される危機管理に特化した内容を追加するなどして独自の危機管理マニュアルを作成してくださいとなっております。
学校ごとに生徒数も異なり、通学範囲も異なります。また、生徒の家庭環境もさまざまになっております。特に、子どもの引き渡しと待機については一律に行うことは困難です。共働き家庭がふえ、ひとり親家庭もふえてきております。核家族化の影響で、祖父母と一緒に生活している子どもも減少しております。また、日本語があまり理解できないご家庭もあります。
11月28日なんですが、早稲田小学校4年生の親子対象で、毎日の生活を見直そうという親の学習講座をファシリテーターとして担当いたしましたが、担任の先生から日本語が苦手なかたがいますということで、英語バージョンの資料を用意しましたが、本人から英語も私はわかりませんと言われました。どちらの国からいらっしゃったのですかと伺いましたら、モルドバですと答えられました。言われて私は驚きました。モルドバという国の名前を初めて聞いたからです。ルーマニアとウクライナに挟まれた小さい国でした。各ご家庭との取り組みや配慮がとても必要になってきております。
学校保健安全法第29条に基づき、危険等発生時対処要領の作成には「1、学校においては児童生徒の安全確保を図るため、当該学校の実情に応じて、危険等発生時において当該学校の職員がとるべき措置の具体的内容及び手順を定めた対処要領(危険等発生時対処要領)を作成するものとする。2、校長は、危険等発生時対処要領の職員に対する周知、訓練の実施その他の危険等発生時において職員が適切に対処するための必要な処置を講じるものとする。3、学校においては、事故等により児童生徒に危害が生じた場合において、当該児童生徒等及び当該事故等により心理的外傷その他の心身の健康に対する影響を受けた児童生徒等その他の関係者の心身の健康を回復するため、これらの者に対して必要な支援を行うものとする。」とあります。
今回は、事前の危機管理について、1の1、体制整備について、1の2、点検について、1の3、避難訓練について、1の4、教職員研修について、1の5、安全教育について学校教育部長に伺います。また、1の3、避難訓練については学校単位だけではなく、地域との連携、学校が避難所として指定されている学校との連携や危機管理マニュアルはどうなっているのか、環境安全部長に伺います。
2問目は、高齢者の免許返納支援についてです。皆さんもご存じのとおり、高齢者の交通事故ニュースが頻繁に報道されています。75歳以上のドライバーが過失の最も重い第一当事者となった交通事故、死亡事故は年間400件台で推移しております。全体の交通事故が減る中、割合は年々上昇し、2018年は過去最高の14.8%でした。社会の高齢化とともに、75歳以上の運転免許保有者は増加し、2018年末時点で563万人、10年前の1.8倍となりました。2020年には600万人になると推計されております。
事故の原因はさまざまですが、道路を逆走したり、踏切から線路に侵入したりした事故は、記憶力や判断力といった認知機能の低下が影響した可能性があります。加齢によって動体視力や反射神経が衰えることで、安全な運転に必要なハンドル、ブレーキ操作におくれが出るとの指摘もあります。
現在の高齢者事故対策は、2009年に導入した認知機能検査が柱となっています。75歳以上は免許の更新時に検査を受け、認知症のおそれがあった場合は医師の診断を義務づけられます。診断で認知症と診断されれば、免許取り消しか停止になります。自主的に免許を返納する人は増加傾向にあり、2018年は約42万人が返納いたしました。
日本では高齢者の運転免許保有率が上昇し、高齢ドライバー激増時代が到来しています。それに伴い、高齢者が加害者となる交通事故がふえています。特に、ことし4月19日に池袋で87歳ドライバーが親子を死亡させた事故は大変痛ましく、大きく報道され、高齢ドライバーに対する運転免許返納を迫る社会的圧力が高まっています。しかし、運転免許は生活と密接に結びつき、返納の決断は容易ではありません。
高齢ドライバーによる交通事故の多発は、車社会と超高齢化社会が重なり合って起きた日本社会の負の側面と言えます。日本では経済の高度成長とリンクして、自動車は国民生活の中に急速に浸透していきました。しかし、必ずしも十分な社会基盤が整備されない状態で自動車優先主義が人々の行動を支配したため、こうした問題が超高齢社会の進展とともに、必然的に表面化したものであります。特に、短期間で車社会へと大転換した地方社会の状況は深刻です。
日本における本格的な車社会の到来は、先進国と呼ばれる国々の中では最も遅く、1970年代からであり、まだ50年もたっていません。1970年代になると経済成長の波に乗り、自動車が地方都市の道路へ急激に進出していきました。
その結果、地方都市の交通手段として経済効率に勝る自動車のみが生き残り、1960年代まで人々の移動を支えていた路面電車やバス、自転車が一気に淘汰されてしまいました。そのため、地方都市は自動車交通を根幹に据えた構造に再構築になり、量販店、病院、公共施設は広い駐車場を確保するために郊外への移転を余儀なくされました。地方都市といえども、激増する自動車の駐車スペースをまち中心部に確保することは容易ではなかったからであります。
全国各地の地方都市の中心部が空洞化し、町なかの人通りが大幅に減り、シャッター街へと変わり果てるのにあまり時間はかかりませんでした。逆に、かつての中心部から数キロ離れた場所に、自動車によってのみアクセス可能なニュータウンが次々と出現し、にわかに活性化していきました。
農耕地や山林を切り開いた場所に建設されたニュータウンには、広大な平場の駐車場が必ず設置されました。こうして地方都市に暮らす人々が郊外へ移転したスーパーや病院へ出向くためには、マイカーが唯一の移動手段となったのであります。少々の健康上の問題が生じても運転免許証を持つことに執着せざるを得ない理由のひとつがここにあります。
かつて、日本の地方都市がマイカーによる移動を大前提としたまちづくりを進めてきた政策の限界が、まさに露呈したと言わざるを得ない状況です。
これに対して、日本同様に既に高齢社会に突入し、日本よりひと足早く車社会を実現してきた欧州先進諸国の状況はどうか。
欧州では、20世紀後半に自動車交通が本格化しても地方都市の道路から路面電車が消えることはありませんでした。地方都市の交通の中に、公共交通機関とマイカーとの役割分担がきちんとルール化されていたからであります。
さらに、地方都市の交通の大前提として、自動車が決して優遇されておらず、歩行者、自転車、交通機関、そして自動車が交通参加者として対等な社会基盤が形成されていることを強調いたします。
欧州の地方都市では、自動車と路面電車が遭遇する場合、基本的には路面電車に優先権が与えられ、町なかを移動する際にはマイカーよりも路面電車を利用したほうが短時間で移動できる。そのため欧州地方住民は路面電車利用に利便性を見出し、自動車が普及しても地方都市から路面電車が消えることはなかったのです。
日本の地方都市では圧倒的に自動車が優遇され、歩道が設置されてない狭い道路にも自動車はかなりのスピードで侵入することがしばしばあります。歩行者、自転車などは、路肩のどぶ板の上に追いやられ、道路内では自動車、バイク、自転車、歩行者といった階層的序列ができ上がり、先を急ぐ自動車に対して強い優先権が与えられています。そのため、交通弱者として最もしわ寄せを受ける歩行中の高齢者の事故、死者数の多いことが、日本の大きな特徴となっています。
欧州でも日本でも全ドライバーに対し、年齢を問わず一定のハードルが課される点は同じです。しかし、ドライバーに対するさまざまなハードルが、欧州では日本よりもかなり高く設定されています。交通違反に対する厳しいペナルティも、高齢者にとって運転しづらい高いハードルとなり、自主返納を促しています。
加えて、地方都市といえども一定の公共交通機関が整備されており、運転を断念しても、高齢者にとって、その後の生活にあまり支障が生じないことも見逃せません。日本の地方都市と決定的な違いがこの点にあり、こうした環境整備の差異が欧州高齢者を運転免許の自主返納へと導く重要な要因となっております。
高齢者の中には免許を持っていると罪悪感を持つとおっしゃるかたもたくさんいらっしゃいます。埼玉県でも各市町村で高齢者運転免許証自主返納支援事業を展開しています。免許返納に伴う移動手段の支援政策について環境安全部長に伺います。身分証明書のかわりとなるマイナンバーカード発行の促進など、返納しやすい環境づくりについて企画総務部長に伺います。
3問目は、市が所有する遊休資産の土地について伺います。
お隣の八潮市では、市有地活用基本方針がまとめられております。背景として、少子高齢化の進展や市民ニーズの多様化、地方分権の進展など、地方自治体を取り巻く環境は大きく変化しており、今後、社会の変化に素早く対応し、市民の求めるサービスを最良の形で提供することが行政には求められています。
このようなことから、八潮市においては経営の観点に立脚した行政運営を推進すべく、資源である人、物、金、情報を最大限に活用し、行政サービスの向上、より健全な財政運営等を推進することを基本方針とした第5次八潮市行政改革実施計画を策定しております。
第5次八潮市行政改革実施計画では、大きく5つの視点で行政改革に取り組むこととしており、そのうちのひとつとして、自主・自律的な財政運営の推進を挙げています。
内容といたしましては、厳しい財政状況において、将来にわたり継続して安定した行政サービスを提供できる財政基盤の確立や効率的で適切な資源管理を行うため、中期、長期的な視点を持ち、財政の健全化、自主財源の確保を図ることを目的としており、具体的な取り組み項目のひとつとして、未利用財産の処分を位置づけております。
基本構想では、まちづくりの基本理念を「共生・協働」「安全・安心」とし、土地利用については「住む・働く・学ぶ・憩うといった日常生活の活動が、安全かつ快適に行われる」ことが求められているところでございます。
市有地のうち、既に未利用状態にある市有地、また廃止の方向が示された施設の跡地について、それを有効に活用していく必要があります。このことから、市民共有の財産を適正に管理し活用していくため、未利用の市有地及び跡地について、売却を含めた活用方針の基本的な事項を定めることを目的とし、本方針を策定するものとしますとあります。
三郷市においても、第5次三郷市行政改革推進計画の策定に当たり、全職員が三郷市の課題に対応するため、6つの視点、市民サービスの視点、参加と協働の視点、政策形成の視点、職員及び組織の視点、財政運営の視点、市有財産の視点で解決策を提案することとしております。そして、これらは第4次三郷市総合計画に位置づけられている三郷学の趣旨を踏まえた上での解決策であることが求められております。
3の1として、市有地が空き地のまま有効利用されていない年数と草刈りなどの維持費について財務部長に伺います。
3の2として、今後、有効利用計画について企画総務部長に伺います。
3の3として、有効利用できない問題点や障害となる要因について企画総務部長に伺います。
以上で1問目を終わります。

○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員の質問に対する答弁を残して、暫時休憩いたします。

△休憩 午前11時00分

△再開 午前11時15分

○議長(菊名裕議員) 再開いたします。休憩前に引き続き会議を開きます。
柳瀬勝彦議員の質問に対する答弁を求めます。
秋本寛司環境安全部長。
〔秋本寛司環境安全部長 登壇〕

◎環境安全部長(秋本寛司) 柳瀬議員のご質問に順次お答えいたします。
初めに、1、学校危機管理マニュアルについての3、避難訓練につきましてお答えいたします。
本市では、災害時に速やかに避難所を開設、運営するための施策といたしまして、平成25年に八木郷小学校で実施いたしました避難所開設、運営に向けたワークショップを皮切りに、順次、避難所開設運営会議を開催しており、避難所運営委員会の設立を進めているところでございます。
避難所運営委員会では、避難所ごとに避難所を使用いたします地域の皆様、避難所となる学校関係者及び市職員の三者が集まり、平常時から顔の見える関係を構築するとともに、大規模災害発生時の避難所開設、運営に際し、必要な役割分担や避難生活におけるルール、施設の利用方法などを事前に話し合い、災害時にスムーズな避難所開設、運営ができるよう、マニュアルづくりなどを進めているところでございます。
また、災害時に避難所を開設、運営するためには、平常時から訓練の実施を伴う対策が肝要であると認識しておりますことから、今年度は南中学校において地域の避難所運営委員会が主体となった避難所開設訓練を実施したところでございます。
一方、本市におきましては、平成29年度より教育委員会による実践的安全教育総合支援事業において、安全で安心な社会づくりに貢献する生徒の育成を目指し、生徒たちがみずから避難所を開設するという防災教育のもと、今年度は栄中学校におきまして、生徒たちによる避難所開設訓練を実施してございます。
防災担当といたしましては、この取り組みが地域が主体となる訓練を推進するための有効な手段のひとつになるものと考えておりますことから、引き続き、このような防災に係る実践的な取り組みを支援することにより、災害時における地域の連携を強化してまいりたいと考えてございます。
続きまして、2、免許返納についての1、返納促進支援につきましてお答えいたします。
運転に不安を感じる高齢ドライバーやご家族からの相談に応じる警察の運転適性相談の件数が、平成30年に約11万5,000件となり、5年前と比べ2.3倍にふえているとの報道がございました。高齢ドライバーによる重大な交通事故が相次いだことが相談増加の理由と見られますが、この相談において、免許返納の手続につきましても案内していることもあり、平成30年の自主返納件数は全国で42万1,190件となってございます。
また、本市におけます運転免許の返納状況につきましては、平成27年は322件、平成28年は381件、平成29年は461件、平成30年は少し減り417件でございましたが、令和元年は9月末時点で482件となっており、増加傾向であることがうかがえます。
このように運転を続けるべきかお悩みの高齢のかたは多く、事故に対する不安のみならず、運転免許の返納に伴う生活利便性の低下も自主返納をためらう理由となっていることから、さまざまな支援が行われているところでございます。
埼玉県警察では、平成14年から運転免許証にかわり、身分証明書として使用できるものとして運転経歴証明書を発行しており、また日常生活における支援として、店舗などでの配送サービスや各種割引制度など、200以上の事業所などが協賛しておりますシルバーサポーター制度を運用し、サービスを提供しているところでございます。
県内の市町村におけます運転免許の返納などに伴う支援の現状につきましては、主に公共交通でありますバスやタクシーの利用券などの交付が実施されており、近隣市町の事例といたしましては、松伏町におきまして、75歳以上のひとり暮らしのかた及び高齢者のみの世帯のかたを対象に、タクシー乗車料金を割り引く高齢者福祉タクシー利用料金助成事業を実施しております。
また、春日部市では、運転免許を返納したかたで、かつ埼玉県コバトン健康マイレージの参加者を対象に、市発行のスタンプカードへの押印を行い、他の事業とあわせてスタンプをためることにより商品が当たる抽選会に参加できることとなります運転免許証自主返納制度の促進事業を実施しております。
今後につきましては、シルバーサポーター制度の充実状況や国・県の支援などについて注視してまいりますとともに、本市におきまして、運転免許を返納されるかたへどのような支援が効果的であるかなど関連部署と連携し、他自治体の事例などにつきまして調査研究をしてまいりたいと存じます。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 肥沼武史学校教育部長。
〔肥沼武史学校教育部長 登壇〕

◎学校教育部長(肥沼武史) 私からは、学校危機管理マニュアルについて、1、体制整備について、2、点検について、3、避難訓練について、4、教職員研修について、5、安全教育について、それぞれ関連がございますので一括してお答えをいたします。
危険等発生時において教職員がとるべき措置の具体的な用途を定めた危機管理マニュアルは、市内全ての小・中学校で整備されており、教育委員会はそのマニュアルの内容について、年度ごとに確認をしているところでございます。
また、教育委員会では市内中学校1校に防災教育推進研究の委嘱をし、研究成果を各校の安全教育主任に示し、市内全校で共有しているところでございます。さらに、消防署の協力を得て心肺蘇生法やAEDの操作方法、着衣泳法などの実践的研修も実施しております。
家庭地域と連携するために、市内全ての小学校で保護者への引き渡し訓練も行っております。ご指摘のとおり、さまざま地域や家庭の状況がありますので、保護者だけではない複数の引き取り人を設定するなどの工夫をしております。また、引き取りに来られない保護者もいらっしゃると思いますので、そのときには学校にとめ置いて、児童の安全を確実に確保したいと思っております。
市内の小・中学校は児童・生徒に対し、火災、震災発生を想定した避難訓練をするほか、避難所開設訓練、不審者侵入を想定した訓練、授業中ではなく、昼休み等の場面を想定した訓練などを実施している学校もございます。
教育委員会といたしましては、これからも危機管理体制の確立を安全教育の充実に向けて各学校の取り組みを支援し、児童・生徒の安心・安全を確保することに努めてまいります。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 渡辺健企画総務部長。
〔渡辺 健企画総務部長 登壇〕

◎企画総務部長(渡辺健) 柳瀬議員のご質問に順次お答えいたします。
2、免許返納について、1、返納促進支援についてでございますが、高齢者による痛ましい事故が増加する中、運転免許証の自主返納が社会的にさまざま議論されているところと認識しております。
返納に至らない原因のひとつに、本人を確認できるものとして、最も利便性が高いものが運転免許証であるためと言われており、その運転免許証にかわるもののひとつとして挙げられるのがマイナンバーカードでございます。
マイナンバー制度は、平成27年に行政の効率化、国民の利便性の向上、公平・公正な社会の実現のための社会基盤として導入され、税や福祉、災害等、多くの場面で利用が進み、またマイナンバーカードの提示により番号確認と本人確認も可能となり、各種手続の簡素化が進められ、利便性の向上が図られております。
本市におきましても、個人番号の利用に関し、必要な事項を定める三郷市個人番号の利用に関する条例を施行し、各種手続の簡素化、全国のコンビニ端末から住民票を初めとする各種証明書を取得できるコンビニ交付制度を開始するなど、市民サービスの向上につながるものとして利活用できる場面を拡大し、マイナンバー制度の運用を図っているところでございます。
また、ことし6月に示されましたマイナンバーカードの普及と利活用促進に関する国の方針では、令和2年度にはマイナンバーカードを活用したマイナポイントによる消費活性化策の実施、そして令和3年3月からは健康保険証としての利用等の本格運用が開始される予定となっております。
今後、免許返納時を含め、さまざまな機会を捉え、マイナンバーカードの普及、促進に努め、利便性の向上、行政事務の効率化を図ってまいります。
続きまして、3、遊休資産土地についての2、有効利用について、3、問題点についてにつきましては関連がございますので、一括してお答えいたします。
本市では第4次三郷市総合計画後期基本計画における4つの経営方針の中で、行財政基盤の強化として健全な財政運営を掲げ、財産の適正な管理及び効率的な活用を図ることとしております。
公有地の利活用につきましては、新設、転用、再利用、貸し付け、売却等が主な方法となりますが、その有効活用及び適正な処分を図るため、三郷市公有地等有効活用検討委員会を庁内で組織し、必要に応じて検討を行っているところでございます。
近年で申し上げますと、三郷中央地区を中心に若い世代の転入があったことで人口増加が続いている一方、全国的な傾向として、高齢化も進行しております。
このような本市の特性に対応するため、健康増進や市民交流の活性化、まちづくりの進展に対応するためのコミュニティの形成といったさまざまな観点から検討を行い、三郷市陸上競技場、三郷中央におどりプラザ、三郷市ふれあい館として、ふれあいの郷下新田、戸ヶ崎ふれあいひろばを整備したところでございます。
また、借地とはなりますが、北公民館、北児童館、たちばな保育所跡地において多世代交流複合施設の建設につきましても、整備の検討を行っているところでございます。
公有地の利活用は、公共施設の適正配置、維持と一体化した問題であると捉えており、今後の社会状況の変化や地方分権の進展など、長期的な視点で捉え、土地の現状、地域特性、市民ニーズ、行財政の適正運用といった観点から総合的に方針を定めていく必要があるものと考えております。
また、総務省から公共施設の実態を一体的に管理し、総合的かつ計画的に管理することができるよう、全庁的な取り組み体制の構築を求める事項を含む公共施設等総合管理計画策定指針の改定が示されております。
この改定を受け、令和2年度において三郷市公共施設等総合管理計画の改定を予定しており、この計画の改定とあわせまして、公有地の利活用を図ることを目的として、前述の公有地等有効活用検討委員会を統合し、新たな体制を構築することを検討しているところでございます。引き続き、行財政の健全運営、公共施設の適正配置など、公有地の利活用につきましては、総合的に検討を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 島村徹財務部長。
〔島村 徹財務部長 登壇〕

◎財務部長(島村徹) 私からは、3、遊休資産土地についての1、現状の維持費についてお答えいたします。
市が所有する土地のうち、遊休資産として管理を行っている主な土地といたしましては、公共施設予定地で具体的な用途が決定していない行政財産が3件、行政用途を廃止し、普通財産となったものが3件、計6件で、1万1,361平方メートルございます。
これら未利用地の経緯を申し上げますと、まず、行政財産の3件につきましては、中央四丁目21番地の1、面積1,500平方メートル、中央五丁目15番地の19の地先ほか面積3,919平方メートルは、三郷中央一体型特定土地区画整理事業での換地処分により、平成27年2月に市へ帰属され、約4年経過してございます。なお、中央五丁目15番地の19の地先ほかの一部分におきましては、民間事業者へ有償にて貸し付けをしております。
また、さつき平一丁目195番地の1の地先ほか面積2,339平方メートルにつきましては、三郷ニュータウン建設計画の中で開発事業者から平成3年3月に市へ帰属され、約28年経過しております。
次に、普通財産3件の経緯でございますが、鷹野三丁目386番地、市立南中学校テニスコート跡地、面積885平方メートルは、用途廃止されたことに伴い、平成14年4月から普通財産として管理を行い、約17年経過しております。なお、当該跡地の一部を民間事業者へ有償にて貸し付けをしております。
また、早稲田八丁目17番地の1、丹後教職員住宅跡地の面積593平方メートルは、用途廃止に伴い、平成20年4月から普通財産として管理を行い、約11年経過しております。
また、鷹野三丁目120番地地先ほかの横堀教職員住宅跡地、面積2,125平方メートルは、用途廃止に伴い、平成28年4月から普通財産として管理を行い、約3年経過しております。なお、横堀教職員住宅跡地につきましては建物が残存しております。
これら遊休資産の土地に係る維持管理費でございますが、安全柵の補修や年間2回程度の除草作業が主なものとなりますが、毎年約140万円の費用を要しております。遊休資産につきましては、今後も適正管理に努めてまいりたいと存じます。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員。

◆7番(柳瀬勝彦議員) ご担当いただいた皆様、丁寧なご答弁ありがとうございました。幾つか要望と質問をさせていただきます。
1問目の学校危機管理マニュアルについては、学校の危機とは、児童・生徒及び職員の生死にかかわる事態の発生、学校の名誉や名声が覆るような事態の発生、学校の存続が危ぶまれるような事態の発生、また学校事故の場合、学校側に責任あり、学校側に責任なしの2つに分かれます。テレビ報道などで学校の責任者の釈明などを聞いていると、市民感覚とのズレを感じることもあります。
危機を招かない学校にするためにどのような組織が必要か。危機管理意識を共有できる組織の構築、統制のとれた組織、横断的取り組みのできる組織、コンプライアンスの徹底した組織、自校版危機管理マニュアルを持つ組織、卓越した危機意識を有するリーダーの存在、適切な情報提供、すきを見せない言動、たゆまない自己啓発、卓越したコミュニケーション能力、クライシス・コミュニケーション、高い危機管理を有する職員集団の存在、時代の流れを読むことができる職員の育成、リーガルマインドを持った組織の育成と言われています。
今後も各学校の実情に応じて想定される危機を明確にし、危機発生時にどう対処し、いかに児童・生徒の生命や身体を守るかについて検討していただきたいと考えます。
事前、発生時、事後、この3段階の危機管理を想定して危機管理マニュアルを作成し、安全管理と安全教育の両面から取り組みを行っていただきたいと思います。全ての教職員の役割分担を明確にし、共通理解を図ること、家庭、地域、関係機関と連携して児童・生徒の安全を確保する体制を整備するとともに、先ほど答弁いただいた避難所運営委員会を避難所ごとにしっかりと協働して、危機管理マニュアルの作成や避難所訓練を行うなどを徹底していただきたいと思います。こちらについては要望です。
2問目の運転免許証自主返納について、マイナンバーカードについては理解いたしました。また、運転免許証経歴書が有料で、そのまま運転免許証を持っていれば、お金を払わずに身分証明ができるではないかというお声も聞いています。だから更新するまでは返納しないで持っていたほうが得ではないかという発想もできます。
そこで、埼玉県63市町村ある中、支援策を打ち出していないのは三郷市を含む13の市町村だけです。この状況は市民にとっても大変残念なことでございます。企画総務部長に三郷市として打ち出せる支援策について、今考えられることはないのか、再度質問したいと思います。常にスピード感を持ち、市民目線でご回答いただきたいと思います。
3問目の市有財産土地についてですが、市民の貴重な財産であり、市民サービスの向上や行政目的の実現など、市の貴重な経営資源として活用する必要があります。これらの市有財産について、市民サービスの向上と持続可能な財政の確立の観点から、効果的な活用を検討していただきたいと思います。
何十年も有効利用されず、毎年草刈りだけをされている広い市有地を見ている市民にとっては、広場として開放できないものか、避難所として指定されている学校に隣接している市有地は、防災パークなどとして避難所を保管するマンホールトイレの設置、防災ベンチの設置などを希望されております。できるだけ市有財産の戦略的活用に関する基本方針などを作成し、調査研究を続け、市民にアピールできるようにしていただきたいと思います。こちらは要望にとどめておきます。
今後におきましても、常にスピード感を持ち、市民感覚と経営感覚を大切にしながら、ふるさと三郷みんながほほえむまちづくりを進めていただきたいと思います。
最後に、三郷に住んでいてよかったと安心して市民が言えるような三郷市になるよう、執行部の皆様とともに進めていきたいと思います。
以上で2問目を終了いたします。

○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員の2問目に対する答弁を求めます。
渡辺健企画総務部長。
〔渡辺 健企画総務部長 登壇〕

◎企画総務部長(渡辺健) 柳瀬議員の再度のご質問にお答えいたします。
高齢者の免許返納について、何か考えはというようなことだったかなと思います。高齢者の免許返納に関しましては、本人、家族、地域など社会全体で考えていくべき問題であるというふうに認識をしております。この問題解決に関しましては、関連する各機関や庁内の各部署が連携を図り、対応していくことが必要であると考えております。
今後におきましては、全庁の各部署におきまして、できることはどんなことがあるのかということを十分に検討する必要があると思っておりますので、これにつきまして支援をするなどしてまいりたいと考えております。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 以上で柳瀬勝彦議員の質問を終わります。

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