1人事について
1.人事について
ア.スペシャリスト型人事の拡充について
イ.ゼネラリスト型からスペシャリスト型の人事について
2市民とのコミュニケーションについて
1.アプリについて
ア.三郷市のアプリについて
イ.利用人数、利用状況について
ウ.今後の活用方法について
2.双方向のコミュニケーションについて
ア.現在の市民の声を聞く方法について
イ.今後について
3まちづくりについて
1.SWOT分析について
ア.現状について
イ.今後について
2.にぎわい創出について
ア.今までについて
イ.今後について
△一色雄生議員
○議長(武居弘治議員) 通告第11、5番、一色雄生議員。
〔5番 一色雄生議員 登壇〕
◆5番(一色雄生議員) おはようございます。それでは議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従いまして順次質問をしてまいります。
今回は人事について、市民とのコミュニケーションについて、まちづくりについて3項目よりそれぞれ質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
初めに、人事についてです。
人事については、今までも何度か一般質問をさせていただいておりましたが、今回は昨年の9月議会でも少し触れさせていただいたゼネラリスト型の人事とスペシャリスト型人事についてお聞きいたします。
総務省が令和4年3月に出しています「地方公共団体における人材マネジメントの方策に関する研究会(令和3年度)報告書」によりますと、「平成30年に働き方改革関連法案成立により、勤務時間外の上限規制制度の導入をはじめ、令和5年度からは地方公務員の定年が段階的に引き上げられることから、職員構造が変化していく中でも、全ての職員が十分に能力を発揮できるようにすることが必要になってくる。地方公共団体は、社会情勢の急激な変化にも対応しつつ、これまでの業務の進め方や慣例を見直し、働き方改革を行いながら、将来にわたって安定的に行政サービスを提供できる体制を構築することが求められている」とあります。
また、「地方公共団体は、民間企業と比較して、組織理念や組織目標、成果がわかりにくく、将来的なキャリア形成も見えにくいといった課題があることから、主に次の3つの点に配慮する必要がある」とありました。
1つ目です。「組織理念、組織目標、成果に関して、人材マネジメントが広く行われている民間企業では、例えば、売上、営業利益、経常利益等の経営指標のもと、目標や結果が数値化されやすく、成果もわかりやすい。対して、地方公共団体は『住民の福祉の増進』という目的のもとで地域における幅広い業務を担うため、目標や成果が必ずしも明確ではありません。そのため個々の職員にとって組織への貢献度が見えにくく、組織理念・組織目標への共感も得られにくい。各団体の目標や目指すべき成果をいかに具体的に設定するかが重要である」とあります。
2つ目です。「組織理念等に関連して、民間企業では、近年『パーパス(存在意義)』を重視した経営が注目されており、パーパスへの共感を軸とした人材マネジメントを実践し、社員から仕事への意欲を引き出し、エンゲージメントを高めて組織力の向上を図っていく傾向がある。地方公共団体においても、『住民の福祉の増進』という普遍的な役割に基づいて組織理念や組織目標等をいかにわかりやすく描き、組織内から共感を引き出すかが重要である」とあります。
3つ目です。「職員のキャリア形成に関して、地方公共団体の職員は様々な分野の部署に異動することから、将来のキャリア形成イメージが見えにくく、配属先で必要な専門知識を身につけるだけになっている場合もあるため、職員に対して中長期的なキャリアを示し、主体的な能力開発を促す必要がある」とあります。
報告書に書かれているとおり、民間企業と比べたときに地方公共団体は人材マネジメントを行うのに難しい点が幾つもあることは承知しております。しかし、報告書の最初にも書かれてあったように、これまでの業務の進め方や慣例を見直し、働き方改革を行っていく必要があるのも事実です。
報告書では、主にデジタル人材のことについて触れていますが、スペシャリスト型人材についても基本は一緒だと認識しております。
次に、スペシャリスト型人事の定義づけについてお話しいたします。
定義づけをすることで、それぞれの解釈の捉え方が異なってしまうことを防ぐためです。今回、私が話をするスペシャリスト型人事とは、その分野に特化した人事のことを指します。
より具体的に話をさせていただきます。スペシャリスト型人事とは、看護師や保育士、栄養士などの有資格者のスペシャリスト人材を指すのではなく、福祉部のスペシャリスト人事、子ども未来部のスペシャリスト人事、建設部のスペシャリスト人事、教育委員会のスペシャリスト人事などをスペシャリスト型人事と定義させていただきます。
慣例では、地方公共団体の一般事務職員の人事はゼネラリスト型の人事が一般的です。私も教員の地方公務員を経験したので、経験からの推測になりますが、ゼネラリスト型異動になる理由は、1、ジョブローテーションを行うことで、地方公共団体の多種多様な業務や職務を横断的、多面的に理解することができるから、2、固定の部署に配属することで、癒着が生まれてしまうから、3、全く異なる部署に異動することで、メンタルサポートの一環になるからなどの理由が考えられます。
しかし、一度考えてほしいのです。人事異動があったことで、今まで進んでいた話がゼロベースに戻ってしまったという話は、市民からの声でよく聞きますし、私が教員時代にも何度も同じような現場を見てきました。人事が変わったことで、方針が180度変わってしまったということも目にしてきました。
そこで、ア、イとして、スペシャリスト型人事の拡充について、ゼネラリスト型からスペシャリスト型の人事について、それぞれお答えください。
次に、2、市民とのコミュニケーションについてお聞きいたします。
現在、三郷市で出されているアプリは、「ポケットみさと」、「かいつぶナビ」、「ハザードマップ」の3種類があるかと思います。それぞれおしゃれなデザインでとても使いやすそうで、使いこなすことができればとても便利なサービスだと感じております。
しかしながら、アプリによっては同じような機能もついていて、使い方に迷うアプリがあったり、緊急時に使うであろうハザードマップが、先日の台風の水害に遭ったときに、何人のかたがアプリを利用しているのか、アプリのふだんの利用状況がどれくらいあるのかなど、調べれば調べるほど気になる点がとても多く出てきました。
そこで、それぞれのアプリのインストール数、導入費用と昨年度の運用費用について、アとして、三郷市のアプリについてお答えください。また、イとして、現在、三郷市で管理しているアプリの利用人数、利用状況についてもお答えください。
アプリの活用方法は、各自治体によって様々です。地域の細かなイベント情報が載っているようなものや、地域に根づいたグルメやライフスタイルなどを配信している自治体アプリなどもございます。三郷市のアプリは、おしゃれなデザインで使い心地はよさそうだとも思いますが、三郷市のホームページが今年度改修され、民間でも三郷市に特化したブログや活動団体がどんどん出てきています。そうすると民間とのすみ分け、ホームページとのすみ分けなどをどのように行っていくのか、3つのアプリを統廃合していくことができないかなど、三郷市のアプリは今後どのように活用されていくのか、ウとして、アプリの活用方法についてお答えください。
次に、2、双方向のコミュニケーションについてお聞きいたします。
三郷市では、行政の情報を市民に届けるサービスか、市民の声を行政に届けるといった一方通行のコミュニケーションが多いように感じております。投書箱やはがき、手紙、市民の声など、様々な方法で市民の声を聞き取っていると思います。
双方向のコミュニケーションといいますと、窓口対応か電話対応などがあるかと思います。基本的には、双方向のコミュニケーションになると自動化がされておらず、人を使った対応などがベースになっているかと思います。
一方、民間企業であれば、電話対応も自動音声でかなりいろんな情報を聞くことができますし、AIを活用してチャットによる受け答えがかなりできるようになってきました。
アとして、現在の市民の声を聞く方法についてお答えください。
今後の方向性として、市川市の事例が参考になると思ったので、こちらでお話をさせていただきます。LINE公式アカウントを使った情報発信、市民との双方向コミュニケーションをこちらでお伝えさせていただきます。
市川市では、LINE公式アカウントを活用することで、選びたいメニューを選んでチャット形式で市民が知りたい情報にたどり着けるようなサービスになっています。私自身も実際に登録して、どれくらいやり取りができるのか確認してみたところ、オンライン手続、窓口予約、オンライン申請、防災情報、気象情報、防災無線など、幅広い内容を知ることができるように設定されていました。
さらに、取りたい情報を自分で設定すれば、行政情報や子育て情報、市川市のイベント情報などを受け取ることができるようになっております。また、道路や公園の損傷箇所の報告もできたり、騒音問題や土砂の砂ぼこり、多言語の情報発信を行うこともできるようになっておりました。AIを使ったチャットで質問をしていく、どんどん学習をしていくので、いろんな内容を質問してくださいといった内容もありました。近隣自治体でとても参考になる事例だと思ったのでご紹介をさせていただきました。
2の2として、双方向のコミュニケーションについて、イとして、今後についてお答えください。
次に、2、まちづくりについてお聞きいたします。
SWOT分析についてお話をさせていただきます。
SWOT分析とは、1960年に考案されたビジネスの世界では普及している経営分析手段です。行政分野においても、戦略的行政経営を目指した情報管理施策提言のための手法として、近年、試行的に用いられるようになってきました。
主に組織のビジョンや戦略を描く際に利用される現状分析手法であり、SWOTとは、それぞれの頭文字を取っています。Sは「Strengths(強み)」、Wは「Weaknesses(弱み)」、Oは「Opportunities(機会)」、そしてTは「Threats(脅威)」になります。
このS、W、O、Tの各要素を整理することによって、物事を縦、横にマトリックス的に客観的に眺めてみて解決策を見つけやすくしたり、意見を出し合いながら問題点を共有できるという特徴がございます。
三郷市のSWOT分析を見てみますと、平成25年に実施しました広報戦略会議において行われ、現在のみさとシティプロモーション方針の中で書かれてありました。SWOT分析は平成25年に実施され、そこから現在に至るまでどのように活用されてきているのか、3の1、アとして、現状についてお答えください。
SWOT分析は、他自治体ですと、まちづくりの基本戦略に使われているところも多いようです。お隣の流山市の事例でいいますと、まちの知名度を上げようと考え、市役所にマーケティング室を設置し、誰のために何をするのかを明確にする作業を行っております。
流山市の井崎市長のインタビューでは、「我々のお客様は市民ですが、平均的な市民など存在しません。漠然としたイメージからは質の高い行政サービスは提供できません」と言って、SWOT分析でまちの弱みと強みを把握し、そこからポジショニングを定めてブランドイメージを打ち出しておりました。広報とまちづくりが一体になっているのです。
しかし、あくまでも流山市はうまくいった事例であり、三郷市は流山市ではないということも重々承知しております。むしろ失敗をしている事例のほうが参考になりますし、役に立ちます。失敗している原因は、およそ似たりよったりになるからです。成功している事例に関しては、オンリーワンであるからこそ、なかなか真似をすることができないと認識しております。
三郷市が流山市よりもいいところがたくさんあるということも、議員として今までしっかりと向き合ってきました。そこで、三郷市が今後、SWOT分析をシティプロモーションとして活用していくのであれば、三郷市という地域ブランドを確立するために、まちづくりと広報を一緒にするなどの対応が必要なのではないでしょうか。イとして、今後についてお聞かせください。
次に、3の2、にぎわい創出についてお聞きいたします。
三郷市のにぎわい創出については、第5次総合計画に書かれているまちづくりの理念、自立都市みさと、活力都市みさと、交流都市みさと、「まちづくりは道づくり」ということや、にぎわいのある商業の振興、魅力的で活力のあるまちづくりなど、様々なところでハード面とソフト面のことについて触れていますが、私が今回、話をさせていただきますのは、「にぎわい」というソフト面のことについてお聞きいたします。
自治体においては、ハード面の整備は予算がつきやすく、ソフト面の整備は予算がつきづらいということがあるかと思いますが、国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室によりますと、官民の連携により、ソフト面のにぎわい創出についてはエリアの価値を高める取組についてとホームページが出ております。
そこには、官民連携で見え始めてきた効果として、新たな事業や雇用の創出について、来訪者や滞在時間の増加、資産価値の維持、向上などについて書かれてあります。三郷市でもまちづくりは道づくりとしてにぎわいづくりをしてきたかと思いますが、三郷市としてのご見解をお聞かせください。
以上で1問目を終わります。
○議長(武居弘治議員) 一色雄生議員の質問に対する答弁を求めます。
木津雅晟市長。
〔木津雅晟市長 登壇〕
◎市長(木津雅晟) 一色議員のご質問にお答えいたします。
1、人事についての総論についてお答えし、詳細については担当部長をして答弁いたさせます。
職員の人事異動につきましては、地方公務員法に基づき、職員の人事評価その他の能力を見極めるとともに、職務遂行能力及び任命しようとする職についての適性や本人の意向などを考慮して総合的に行っているところでございます。
また、各部署の特性に合わせて、土木技師、建築技師や保健師、福祉職等の専門的な知識や経験を持つ職員を採用し、配置を行っております。
組織目標を達成するためには、任務、役職に必要な資質を備えた人材の起用や育成が重要であり、これらの人材マネジメントを推進し、職員の主体性や組織への貢献意欲を引き出すことにより、市民サービスの向上や三郷市のさらなる発展につなげていきたいと考えております。引き続き、組織力向上につながる人材の起用や育成に努めてまいります。
次に、3、まちづくりについての2、にぎわい創出についての総論をお答えし、詳細については担当部長をして答弁いたさせます。
私は、市長就任以来、「きらりとひかる田園都市みさと~人にも企業にも選ばれる魅力的なまち~」を将来都市像に掲げ、本市のポテンシャルを生かした道路網と拠点の整備、水害や地震に対する災害対策の強化、市民生活や企業活動を支える基盤づくりを進めてまいりました。
こうしたまちづくりにより、三郷中央地区、三郷インターチェンジ周辺、新三郷駅周辺などを中心とした定住人口の増加や、企業の立地といった地域活力の創出につなげてまいりました。
私は、まず、生活や子育ての場所、働く場所として本市を選んでいただくことが重要であると考えております。人が集まることで市内の活動が活性化し、サービスの提供が充実する中で、一層、本市の魅力が高まり、さらに三郷市に住みたい、働きたい、あるいは行ってみたい、関わってみたいという人の輪も広がるものと考えております。
現在、南部地域拠点やスマートインターチェンジ周辺の整備、北部地区の区画整理などを進めておりますが、こうした整備により、「人にも企業にも選ばれる」好循環を続けていくことが、本市のにぎわい創出につながるものと考えております。
引き続き、「まちづくりは道づくり」のテーマの下、整備を進め、将来にわたり地域活力を高めてまいります。
○議長(武居弘治議員) 平川俊之総務部長。
〔平川俊之総務部長 登壇〕
◎総務部長(平川俊之) 一色議員のご質問にお答えいたします。
1、人事についてのア、スペシャリスト型人事の拡充について、及びイ、ゼネラリスト型からスペシャリスト型の人事については関連がございますので、一括してお答えいたします。
行政運営において、専門的な能力や資格を有するスペシャリストは必要不可欠な人材と考えており、現在、土木・建築技師、福祉職、保健師、情報処理技師等の資格を有する職員が、スペシャリストとしてそれぞれの分野において専門的な知識と技術を生かし、各部署において重要な役割を担っております。
また、これらの専門分野におきましては、複線型人事として専門員制度を導入しており、希望した職員が、係長級相当の専門員として係長等のリーダーを補佐するとともに、後輩職員の指導・育成などの業務を任されております。
一方で、一般事務職で入所した職員は、人事評価制度に基づく職員の能力や自己申告制度による職員本人の意向などを考慮し人事異動を行うことで、職員によっては在籍年数の違いはありますが、ゼネラリストとして様々な部署を経験いたします。
その中で、各部署内に専属し、異動も限定的とするようなスペシャリスト型人事につきましては、現在の人事異動においても、特定の部署における業務の特性や課題解決に向けて、その職員の能力が引き続き必要となった場合は在籍年数が長くなったり、また、他部署へ異動後、再度同じ部署へ配属となることもございます。
このように、特定の分野において専門的な知識や豊富な経験を有する職員を、在籍年数等にとらわれず、スペシャリストとして配置することは重要であると認識しておりますが、在籍年数が長くなることで組織の新陳代謝が滞ったり、他部署でのキャリアアップを希望する職員の職務意欲が低下する場合もありますことから、人事異動においてはその見極めが大変重要なことであると考えております。
行政課題が複雑・多様化する中にあっても、職員一人ひとりが持つ能力を最大限に発揮し、組織力を高めていけるよう、また、働き方改革の推進も図りながら、引き続き、ゼネラリスト、スペシャリストやキャリアデザインを描こうとしている若い職員など、様々な人材の効果的な配置や育成等に努めてまいります。
以上でございます。
○議長(武居弘治議員) 日暮義一企画政策部長。
〔日暮義一企画政策部長 登壇〕
◎企画政策部長(日暮義一) 一色議員のご質問に、順次お答えいたします。
初めに、2、市民とのコミュニケーションについての1、アプリについてのア、三郷市のアプリについてと、イ、利用人数、利用状況については関連がございますので、一括してお答えさせていただきます。
現在、市では、「ポケットみさと」、「かいつぶナビ」、「三郷市ハザードマップアプリ」の3つのアプリを配信しております。各アプリの利用状況と経費についてお答えいたします。
「ポケットみさと」は、導入費用が約698万円で、これまで約7,300件のインストールがございました。現在のユーザー登録者数はおよそ970名で、令和4年度の閲覧数は月平均で約19万3,000回、運用費用は約170万円でございました。
「かいつぶナビ」は、導入費用が約160万円で、これまでのインストール及びユーザー登録者数は約1,300件でございます。令和4年度の月平均の閲覧数はおよそ5万回で、運用費用は約77万円でございました。
最後に、「三郷市ハザードマップアプリ」でございますが、導入費用が約297万円で、およそ6,000件のインストールがございます。このアプリは、使用時にサーバーへの接続を行わず、ユーザー登録機能もないことから、閲覧数とユーザー登録者数は不明でございます。また、運用費用でございますが、こちらの費用はかかっておりません。
次に、ウ、今後の活用方法について、ご提案のありましたアプリの統廃合に当たりましては、それぞれの導入目的を維持できるのか、機能が増えることによる操作性への影響、アプリ統廃合に必要な費用などを検討する必要がございます。
さらには、アプリ以外のSNS等、様々な媒体との位置づけの整理等もございますので、今後のアプリ活用につきましては、様々な角度から研究してまいりたいと考えております。
続きまして、2、双方向のコミュニケーションについてのア、現在の市民の声を聞く方法についてでございますが、現在、市民の声として幅広くご意見、ご要望をお伺いできるよう、市ホームページから24時間利用可能なインターネット市民の声や、携帯電話等から利用するモバイル市民の声、市内公共施設13か所の投書箱市民の声に加え、はがき・手紙等の郵便など、市民の皆様が利用できる様々な環境を整えております。
また、市長室には市長室直通ファクスを設置しており、市長自らがいただいたファクスのご意見に目を通しており、回答を差し上げているところでございます。
続きまして、イ、今後についてでございますが、議員ご提案のLINEの活用につきましては、6月30日に予定しております市ホームページのリニューアルを契機に、既にLINEとの連携の準備を進めており、年度内の運用開始に向けて調整を進めているところでございます。
市公式LINEの運用に当たりましては、市からの情報配信をメインに考えており、市民の皆様からのご意見、ご要望などにつきましては、引き続き現行の手法でお受けすることとしておりますが、市民の声を行政に届ける手法としてのLINEの活用につきましては、先進自治体の事例を情報収集するとともに、有効な双方向コミュニケーションについて調査・研究してまいります。
続いて、3、まちづくりについての1、SWOT分析についてのア、現状についてとイ、今後については関連がございますので、一括してお答えいたします。
本市では、平成27年のみさとシティプロモーション方針の策定に当たり、広報戦略会議においてSWOT分析を用い、市の強みや弱み等を整理したところでございます。
この分析に基づくシティプロモーション方針により、市のさらなる魅力発掘や、SNS、デジタルサイネージなどの多様なプロモーションツールの活用により、本市の魅力を広く市内外に伝えており、今後もブランドイメージをさらに高めることが必要であると考えております。
一方、SWOT分析により弱みとして整理されたものの中には、引き続き、課題として残っているものや、シティプロモーションの視点からだけでは解決が難しいものもあり、この分析結果を庁内で共有する必要性、その時代、状況に合った分析と課題の整理を継続して行う必要があると考えております。
今後のまちづくり、シティプロモーションを進めるに当たりましては、SWOT分析をはじめとする目的に適した分析手法を有効に用い、現状分析や課題の整理に努めてまいりたいと考えております。
最後に、2、にぎわい創出についてのア、今までについてと、イ、今後については関連がございますので、一括してお答えいたします。
市長答弁にもございましたように、交通アクセス、魅力ある各種施設など、まちのハード面が充実したことで、本市にお越しいただくかた、いわゆる交流人口も増加しております。
近年、コロナ禍でイベントが実施できない状況でございましたが、misato styleやサマーフェスティバル花火大会などのイベントの際には、毎年、多くの市外のかたがお越しになり、新三郷駅周辺の大型商業施設にも、整備された道路網を利用し、広域から多くの来訪者がございます。
今後におきましても、市内外問わず、多くの皆様に本市への愛着や好印象を持っていただけるよう、積極的、効果的な広報、シティセールスを行い、本市の魅力をPRしてまいります。
以上でございます。
○副議長(佐藤睦郎議員) 議長が体調不良につき交代いたしました。
一色雄生議員。
◆5番(一色雄生議員) ご担当いただいた皆様、それぞれご答弁をいただきましてありがとうございます。それでは再質問と要望をさせていただきます。
初めに、人事についてです。
人事のことについては、市長、そして総務部長からもしっかりとご答弁をいただけたかと思っております。今回、1問目でも挙げさせていただきました総務省が出している「地方公共団体における人材マネジメントの方策に関する研究会(令和3年度)」の報告書の中で、民間企業と地方公共団体では多くの点が異なっているというお話をさせていただきましたが、人事において、納得感のある人事が組織のパフォーマンスを高めるというようなことも書かれてありました。この人事のことについて市長に再質問をさせていただきます。
こちらの報告書にも書かれてあるような納得感のあるような人事、そして組織のパフォーマンスを高めるために市長がされていることについて教えてください。よろしくお願いいたします。
そして、総務部長から複線型人事のことについてお話をいただけたかと思います。複線型人事については、9月議会のときにもスペシャリスト人材ということでお話を伺っております。
この複線型人事については、総務省から2019年の6月に「複線型人事の概要」という資料や民間企業の資料にも、メリット、デメリットについて書かれてあります。細かい内容については割愛させていただきますが、複線型の人事のデメリットとして、事務職員(ゼネラリスト人材)か専門職組(スペシャリスト人材)によって、キャリアの上限が決まってしまうという点がございます。
簡単にまとめますと、部長、課長を目指すためにはゼネラリスト型からでしか昇進することはできないというような点が挙げられておりました。しかし、例外の部署もございます。それは教育委員会でございます。教育委員会は、教員(スペシャリスト型人材)として採用され、そこから学校長といったスペシャリスト人材のトップを目指すこともできれば、学校教育部長、ゼネラリスト型人材のトップを目指すこともできます。
この複線型人材のキャリアの上限に関しては、解決をして実践している自治体については、私が調べた限りですと、残念ながら見当たることができませんでした。しかし、かなり内部的な話になりますので、どこかで実践しているところもあるのかもしれません。
総務省の報告書にも書かれてありましたように、これまでの業務の進め方や慣例を見直し、働き方改革を行っていく必要があるというのも事実です。
そこで総務部長に再質問をさせていただきます。複線型人事の今後のご見解について教えてください。よろしくお願いいたします。
次に、市民とのコミュニケーションについてです。
こちらも細かなご答弁をいただきましてありがとうございます。アプリについては、正直、私の予想以上の閲覧数で驚かされました。一方で、ユーザー登録者数に関しては、アプリの公開年数と比べてあまり伸びていないという印象を受けました。
特に、「かいつぶナビ」です。こちら子育てのための予防接種アプリ、スケジューラーなどがあるのですけれども、年間、三郷市では約1,000人のお子様、保護者のかたが生まれているというようなお話がある中で、実際に登録されているユーザー登録数は900人ほどだったというようなお話を伺っております。
そうすると、このアプリの今までの公開してきている人数と比べましても、差があまりにも離れてしまっているなという印象を受けました。先ほど6月30日のホームページのリニューアルを契機に、LINEの運用を年度内で開始するように調整を進めているというようなお話があったかと思います。LINEが出てきたことで既存のアプリも比較対象ができ、事業の統廃合ができるのではないかと思っております。
今までかかってきた経費や投資してきた時間、管理しているアプリの部署が異なってきているということは重々承知していますが、思い切った決断も時には必要だと思うので、これからのかかる経費を、むしろ新しく出てくるLINEなどに投資していただきたいなと思いました。こちらは要望とさせていただきます。
次に、双方向のコミュニケーションについてです。
先ほどのご答弁の中にも、市民からの声を聞く手段については幾つかご答弁があったかと思います。市長のファクスについてもしっかりと回答をしていただくというようなご答弁もありましたが、それ以外の市民からの聞く内容について、双方向にどのようにやり取りがされているのかという点が分かりませんでした。
再質問として、いただいた質問に対してどのように返答をしているのかという点について、企画政策部長に再質問をさせていただきます。
また、LINEの運用が検討されているというような前向きなご答弁をいただきました。しかし、行政の情報を伝達するツールとして採用するというような内容だったかと思います。
実は、ちょうど当会派で7月に市川市のLINE公式アカウントについて行政視察をしていく予定がございます。しっかりと当会派でも調査・研究してまいりますので、そういった調べてきた内容をお伝えさせていただきたいなと思っております。こちらについても、LINEの運用については、双方向のコミュニケーションができるように要望とさせていただきます。
次に、まちづくりについてのSWOT分析に関してです。
SWOT分析についても、とてもまちづくりのシティプロモーションとして、広報としてだけでなく、まちづくりとしても検討をしていく、そして組織を横断していきながら活用していくというようなSWOT分析のお話をいただいたかと思います。本当に前向きなご答弁をいただいたと思いますので、こちらに関しても、引き続き、SWOT分析などを活用しながら、まちづくり、広報に努めていただければなというふうに思いましたので、こちらも要望とさせていただきます。
最後に、にぎわい創出についてです。
にぎわい創出については、ハード面に関してのこととインフラ整備の成果として、これまでもにぎわいが創出されてきたといったようなご答弁だったかと思います。
気になった点としては、プラス面のことはお話ししていただいたのですが、マイナス面の側面についてはどのように考えているのか、そういう点について市長に再質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、企画政策部長に再質問をさせていただきたいと思います。
こちらは、ソフトとして今までも花火大会やmisato styleといったような、ハードだけでなく、ソフト面でもイベントのようなことでにぎわいをつくってきたというようなお話があったかと思います。
私が1問目でもお話しさせていただいたのですが、国土交通省のホームページの中で、民間企業と組みながらウォーカブルなまちづくり、まちのにぎわいをつくっていくというような報告書がございます。
この報告書の中には、にぎわいをつくるために官民連携を取りながら、ウォーカブルでにぎわいの創出というような点をこの国土交通省のホームページの中で挙げられておりました。そこで、ソフトとして来訪者の官民連携による取組について、そして2つ目、このイベントなどに来ていただいた来訪者の市内の回遊促進をどのように行っていくのかという点について、再質問をさせていただきたいと思います。
以上で2問目の質問を終わりたいと思います。
○副議長(佐藤睦郎議員) 一色雄生議員の2問目に対する答弁を求めます。
木津雅晟市長。
〔木津雅晟市長 登壇〕
◎市長(木津雅晟) 再度のご質問にお答えいたします。
納得感のある人事、組織のパフォーマンスを高めるために市長がされていることはについてのご質問かと思います。
先ほど答弁いたしましたが、職員の人事異動につきましては、法の規定に基づき、職員の人事評価、その他の能力を見極めるとともに、職務遂行能力及び任命しようとする職についての適性や本人の意向などを考慮して、総合的に行っているところでございます。
組織のパフォーマンスを高めるためには、市の未来を描きながら、職員が意欲的に職務に取り組めるような組織体制をつくり上げることが大事であると考えることから、私は常に三郷市のまちづくりの目標を明確に示すことで、職員の組織への共感を引き出すよう努めているところでございます。今後とも組織力向上を図るための人材の起用、育成に努めてまいります。
次に、「まちづくりは道づくり」のテーマの下、進めてまいりましたハード、インフラ整備によるマイナスの側面についての私の認識ということでございますが、都市整備など、まちの変化が起こることによって多様なご意見があるとは考えますが、利便性と快適性のバランスなど、これまでの三郷市の変化を総合的に高く評価され、人にも企業にも選ばれてきたものと考えております。引き続き、「まちづくりは道づくり」のテーマの下、整備を進め、将来にわたる地域活力を高めてまいります。
○副議長(佐藤睦郎議員) 平川俊之総務部長。
〔平川俊之総務部長 登壇〕
◎総務部長(平川俊之) 一色議員の再度のご質問にお答えいたします。
複線型人事の今後の見解についてとのご質問であったかと思います。
本市の複線型人事としての専門員制度につきましては、知識経験を持つ専門職が、係長級職としてその専門性を生かすことに特化した制度でございまして、組織のマネジメント業務などが職責となる管理職への登用は想定しておりませんが、管理職へ拡充することによりキャリアの上限が引き上がるという意味で、スペシャリストとして活躍する職員のモチベーションアップにつながることは期待できます。
ですが、その一方で、対象の拡充によって組織力が強化され、市民サービスへの向上とつながるかを見極める必要もございます。引き続き、組織力向上を図るための人材の起用、育成に努めてまいります。
以上でございます。
○副議長(佐藤睦郎議員) 日暮義一企画政策部長。
〔日暮義一企画政策部長 登壇〕
◎企画政策部長(日暮義一) 一色議員の再度のご質問にお答えいたします。
まず、インターネット市民の声等の返答、回答をどのようにしているかというとご質問だったかと思います。
市民の声をお寄せいただく際には、まず回答が必要か不要かを併せてご記載いただくことになっておりまして、令和4年度につきましては、580件のご意見をいただいております。回答の方法でございますが、文書ですとか、メールでの回答、時には電話での回答を行っているところでございます。
続きまして、国土交通省の官民連携による来訪者の市内回遊促進についてのご質問だったかと思います。
まちづくり、にぎわいづくりにおきましては、民間活力を生かすこと、回遊性を高めることにより、広くにぎわい創出につなげることはとても重要なことだと捉えております。
現在、本市では、国土交通省の「まちなかウォーカブル推進事業」により、三郷中央駅周辺のさらなるにぎわいを創出するための検討を進めているところでございます。
市内の回遊促進についてでございますが、三郷市のたくさんある魅力を広く発信することで、たくさんの場所に、来ていただいた市外のかたに訪れていただきたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(佐藤睦郎議員) 以上で一色雄生議員の質問を終わります。
暫時休憩いたします。
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