1観光問題
1.社団法人化に向けて意図するものは
2.イベント等に関する担当部課局の統一について
3.農業振興と6次産業化について
4.大型バス駐車場の確保について
1、観光問題。
少子高齢化と若者の地元離れ、都市部への移住等により、地方においては人口減少にさいなまれているものの、道の駅等の工夫やイベント、観光事業、地産品、名産品、特産品の開発等、産業振興に必死で取り組んでいる姿があります。
そんな中、特に観光協会の存在感が増してきており、意義あるものとなっております。三郷市においても、観光協会の社団法人化検討の方向で予算が計上されておりますが、そこで、1、社団法人化に向けて意図するものは。
各自治体において、祭りを初めとする伝統行事は、ほとんどが主催者として観光協会の名を冠しており、共催者として自治体名が連なっていて、新聞広告等にはその自治体の首長と観光協会会長がコメントを寄せています。三郷市においては、観光協会設立当時からだと思いますが、市長が会長の職にあります。今年度社団法人化に向けてのお考えを市長にお伺いいたします。
2、イベント等に関する担当部課局の統一について。
市の各課が担当もしくは事務局となって屋外で行われている各イベントや事業も、盛況のうちに行われており、その主なものをカレンダー順に並べますと、みさと船着場フェスティバルが企画総務部プロジェクト推進課、三郷ハワイアンフェスがまちづくり推進部まちづくりづくり事業課、misato styleが産業振興部商工観光課、BIG盆が産業振興部商工観光課、三郷ハロウィンフェスがまちづくり推進部まちづくり事業課、産業フェスタが産業振興部商工観光課及び農業振興課等々となっております。
他の市町村を見渡しますと、これらのイベント等は、三郷市で言う商工観光課の事業としているところがほとんどで、組織から見ますと、自然の姿であります。
国や県の施設でその担当部署が始めたイベント、開発に伴う地域の人との結びつきで始めたイベント等あり、その発端はさまざまですが、主催者は違えど、運営のもととなる資金は補助金等として市民の貴重な税金が投入されていることでもあり、既存の主催者には理解、協力を得て観光協会の社団法人化を機にセクショナリズム、縦割り行政を廃し、まずは観光事業担当部署を統一して組織の簡素化を図り、市内飲食業者の全イベントへの参加を含め、ダイナミックな組織の運営により、観光と各事業の魅力を高めていく必要があるのではないかと思います。
三郷市発展のためには、開発だけでなく、永続的に産業振興を図っていく必要があり、中でも恵まれた高速道路網を生かした道の駅の設置は必須であり、これら観光に関する事業をこれから更に伸ばしていく中で、そして観光協会の社団法人化に向けて動き出そうとしている中で、イベント等に関する担当部課局の統一について市長にお伺いいたします。
3、農業振興と6次産業化について。
昨年4月に都心から一番近い道の駅をうたい、地域の人々が交流できる場所を目指し、千葉県市川市に誕生した道の駅いちかわ、地元産の野菜の販売比率は2割程度ということでありますが、目の前で焙煎するコーヒー豆販売場やカルチャースクールを備えていて、平日の駐車場には、千葉や習志野など地元ナンバーが目立つというものの、初年度の来場者は100万人超えということであります。
道の駅は24時間無料で利用できる駐車場やトイレに加え、地元農産物の直売店や飲食スペース、中には博物館やキャンプ場、温泉施設を併設する駅もあり、最近は休憩場所の提供にとどまらず、シティプロモーションやにぎわい創造の拠点としての役割も増していて、駅自体が観光地になっております。
3つのインターチェンジを備える三郷市においても、第5次総合計画の中でこのような施設の設置は当然計画に組み入れられることと思いますが、この中で施設そのもののハードに対し、この施設の中で販売される農産物や提供されるサービス等、いわゆるソフト、このソフトの開発や提供が人気を左右し、駅の存在感を高めます。
地場産の小松菜、ネギ、大根、トマトなどの野菜類は地味な存在で、それを超える人気のあるものは、イチゴ、ミカン、ブドウなどの果樹類でありますが、これらの三郷市においての生産は個人の農家によるもので、小規模、少量であります。
農業振興については、さきの議会においても質問をさせていただきましたが、越谷市のように、イチゴの栽培では市がビニールハウス等を設備し、教育を施し、その後生産が安定してきたら市民に開放なり委託をして行ってきた結果、今ではイチゴ狩りも2,500円という高い入場料にもかかわらず、予約が取りにくい状況があると言います。イチゴジャムやジュースの加工などの6次産業化を図り、安定した収入も得て、施設の増設を行ってきております。
また、最近のニュースでは、越谷市の農業試験場がメロンの栽培を手がけてきているように、発展的に取り組んでいるところもあります。
三郷市には、まだ市街化調整区域が50%ありますので、単純に土地を埋め立てれば、都心に近く手っ取り早くお金になることはわかっていることですが、人口減少の中でも三郷市の元気が継続していけるよう、人口ビジョンがしっかり描け、そのビジョンに基づき人口増加を図るには、働く場所を創出し、働く人の定住化を図ることであります。1つは物づくり、既存の製造業、工業の安定化とともに新たな誘致を図り、もう1つは農業振興、それも観光農業の振興であります。
三郷市もそうですが、日本の農業は高齢化や担い手不足が深刻になり、持続可能性の観点から大きな転換期を迎えております。その中で農作業の省力化、精密化や安価で高品質な農作物の生産の実現、新規就農者の確保、栽培技術の継承など課題がありますが、その中で多くの効果が期待され、さまざまな課題の解決策として注目を集めているのが、ロボットや情報通信技術、ICTを活用するスマート農業であります。
農業への情熱を持った多様な立場の人と技術者のマッチング、交流により技術革新が図られ、食料の確保やベテランのかたが積極的に弟子をとったり、雇用創出による貧困対策など持続型社会の実現に向けて多方面から貢献できるものであります。
農業をやりたい人が誇りを持って仕事に取り組み、農業の好きな人たちが集まって活発な地域をつくる。農業が発展していけば、人も地域も元気になります。特区の考え方で工業団地とともに農業団地の地域を定め、スマート農業普及のため、専門家や技術者による実務指導など一貫した幅広い教育を市が主導して行い、市民の間にビジネスを根づかせ、その後独立させていく方法を行うことが大事だと思います。市長及び産業振興部長の考えをお伺いいたします。
4、大型バス駐車場の確保について。
来年はオリンピックの年で、7月8日に聖火も市内を巡回することになり、三郷市もギリシャ共和国との行事や設備の整った陸上競技場、運動公園での大会、各種行事が計画されるものと思われます。
また、三郷駅南口に新たに来年秋の完成予定で105室のホテルも計画され、完成の折には部屋数も既存、新設、計画を合わせますと450室になります。いつまでも市役所東の駐車場の利用ともいかないと思います。スポーツ大会や観光の集客、誘致に欠かせない大型バスを初めとする駐車所の確保について、どのようにお考えなのか、市長にお伺いいたします。
以上で質問を終わります。
○副議長(武居弘治議員) 加藤英泉議員の質問に対する答弁を求めます。
木津雅晟市長。
〔木津雅晟市長 登壇〕
◎市長(木津雅晟) 加藤議員のご質問にお答えいたします。
1、観光問題の1、社団法人化に向け意図するものはと、2、イベント等に関する担当部課局の統一についての総論と、4、大型バス駐車場の確保についてお答えし、他につきましては担当部長をして答弁いたさせます。
初めに、1、社団法人化に向けて意図するものはでございますが、これまで観光協会は商工観光課内に事務局を置き、任意団体として三郷市の観光を推進してまいりました。法人化をすることで任意団体としての活動に比べ、専門的に事業を取り組むことが可能となり、さらに社会的認知度や信用度も高まるところでございます。
事業といたしましては、観光案内所や地元特産物などを取り扱う観光物産所の運営や実施事業として、観光ツアーなど収益性の高い事業への取り組みが可能となり、さらに三郷の魅力を発信できる組織になるものと考えております。
次に、2、イベントに関する担当部課局の統一化についてでございますが、現在、市内では四季折々、多彩なイベントが開催されております。各担当部署が中心となり、イベントを通じた地域の交流や官民連携等の相乗効果を期待しているものがあります。
議員ご質問の担当部課局の統一につきましては、人員、開催スケジュール、開催の経緯など課題も多くございますので、今後検討させていただきたいと思います。
続きまして、4、大型バス駐車場の確保についてでございます。
昨年、三郷市陸上競技場セナリオハウスフィールド三郷がオープンをし、大学ラクビーの対抗戦や陸上競技大会開催時には、大型バスによる来場がございます。その際には、中川水環境センター内の番匠免運動公園に一時的に駐車していただいております。
また、同センター内にございます東京外かく環状自動車道事業から生じる土砂の仮置き場用地につきまして、将来的に駐車場として利用できるよう、県に要望しているところでございます。
今後、市内の観光需要の高まりによる駐車場問題などにつきましては、官民の役割分担もあろうと思いますが、状況を注視してまいりたいと考えております。
○副議長(武居弘治議員) 小菅貴治産業振興部長。
〔小菅貴治産業振興部長 登壇〕
◎産業振興部長(小菅貴治) 加藤議員の1、観光問題につきまして、順次お答えします。
初めに、1、社団法人化に向けて意図するものはについてでございますが、三郷市観光協会は、先ほどの市長答弁にもございましたとおり、商工観光課内に事務局を置き、任意団体として事業を行っております。法人格を有することにより、任意団体に比べ、社会的信用や活動の自由度が高まり、収益性の高い事業も積極的に行いやすくなります。
近隣他市におきましては、観光物産所などの施設の運営業務を受託し、地元の特産品やキャラクターグッズの販売、観光ツアーなどの開催など収益事業を行い、自主財源確保に努めている事例もございます。法人化することにより、団体みずからが積極的な活動を行うことで会員の増強につながり、物品等の販売など収益性の高い事業を展開し、自主財源の強化、また専門性の高い職員を採用することにより、さらなる観光PRや地域ブランドの創出など、新たな展開も期待できるものと考えております。
一方、法人化いたしますと、収益事業から生じた所得に法人税が課税されることから、税務処理が必要となることや、法人の運営方法など事務的な課題も多くありますが、法人化することで、さらなる観光振興が図れるものと考えております。
次に、2、イベント等に関する担当部課局の統一についてでございます。
現在、担当部署が中心となり、多彩なイベントが開催されております。イベントの実施につきましては、一部業者への委託を行っておりますが、企画から事前準備、当日の運営、片づけまで大変な労力を必要としております。
そのような中、各担当部署を統一するには、人材の確保や実施時期の調整など、さらにイベント開催に至った経緯やその背景などにも配慮することが必要と考えるところでございます。担当部課局の統一につきましては、このように課題が多くございますので、今後検討してまいります。
続きまして、3、農業の振興と6次産業化につきましてお答えいたします。
本市では、ミカン、ブドウ、ブルーベリーなどの収穫体験ができる個人の観光農園が数か所ございます。さらに、昨年度、いちご観光農園が開設されました。また、ブルーベリーなど観光農園開設の準備を進めているかたも複数いらっしゃいます。
本市は交通のアクセスがよく、買い物などの多くのかたがお越しになっております。そのため観光農業の側面から考えますと、非常に恵まれた環境にあり、これらの観光農園が本市の魅力アップにつながる観光資源としての可能性を秘めているものと認識しているところでございます。
また、農業の6次産業化についてでございますが、本市では三郷市チャレンジ農業支援事業費といたしまして、三郷市産農産物のブランド化事業、農業の6次産業化事業、新特産品の研究開発事業に係る経費についての補助を実施しておるところでございます。
小松菜ふりかけやドライフルーツなど、収穫した農産物の独自産業化に取り組み、経営の多角化を進める農業者もふえてきてございます。これまでの生産だけでなく、みずから加工、流通や販売に取り組むことで、所得の向上や雇用の確保につながるものと考えております。これからの観光農業、6次産業化につきまして、本市の農業を進行する上で非常に有効な施策であり、推進していくためには農業者の皆様と連携が不可欠なものでございます。
今後も農業者の皆様との意見交換を通じて意向を把握し、市が担うべき調整機能を発揮しながら、農業振興施策を展開してまいります。
以上でございます。
○副議長(武居弘治議員) 加藤英泉議員。
◆17番(加藤英泉議員) それぞれご答弁ありがとうございました。再質問はいたしませんけれども、今、市長と部長のほうから答弁がありましたように、伸ばしていければどんどん伸びてくると、そういう可能性は大であると思います。
それから、ちょっと引っかかるのは、イベント等、労力の問題を言われましたけど、労力はやっぱりかけないとだめなんで、労を惜しんでは絶対いけないと思うんですよね。仕事なんですから、もし人が足りなければ、人、物、金を投入すればいいわけですから、ぜひともそういう労力を惜しまないことを言っていただいて、前へ進めていただきたいというふうに思います。
あと観光農園ですね。こういうものはまた必要なので、ぜひともこれから第5次総合計画におきまして、頭のいい人ばかりいるんですから、額を突き合わせてプロジェクトチームでも組んでやっていただきたいというふうに思います。
それから、バスの件ですけれども、市長おっしゃられたように、今やりくりが大変なんだろうと思いますけれども、ずっとその場所があるとは思えないので、ぜひとも将来にわたって三郷市としての観光バスをとめられる場所を確保していただいたらいいのではないかというふうに思います。
浅草あたりでも、いっぱい観光客、バスで我々も行くことがあるんですけれども、浅草寺の裏のほうに有料駐車場が確保されておりますけれども、ああいうところも必死になってやっているわけですから、ぜひとも三郷も将来に向けまして考えていただきたいと思います。頑張っていきましょうよ。
終わります。
○副議長(武居弘治議員) 以上で加藤英泉議員の質問を終わります。