2023年12月議会一般質問議会-渡邉雅人

1福祉施策
1.視覚障がい者支援について
ア.視覚障がい者誘導用ブロックの進捗
イ.市役所をはじめとした公共施設における対策
①視覚障がい者誘導用ブロック
②階段・段差
ウ.避難所における支援
①想定される課題と対策
②福祉避難所

2公衆衛生
1.男性へのHPVワクチン接種について
ア.周知・啓発
イ.助成制度

△渡邉雅人議員

○議長(鈴木深太郎議員) 通告第9、6番、渡邉雅人議員。
〔6番 渡邉雅人議員 登壇〕

◆6番(渡邉雅人議員) それでは、通告に従いまして、順次質問をしてまいります。
まず、視覚障がい者、弱視者への支援についてです。
この問題について、令和2年12月定例会で実施した一般質問では、視覚障がい者誘導用ブロック、いわゆる点字ブロックに焦点を当ててお伺いしておりました。
今回は、その点に関するその後の取組と、そのほかに行政が実施すべき視覚障がい者、弱視者への支援について伺ってまいります。
まず、アの視覚障がい者誘導用ブロックの進捗についてです。
令和2年12月定例会の質問では、道路の移動等円滑化に関するガイドラインに基づき、視覚障がい者の歩行が多い道路や公共交通機関の駅、停留所などと、視覚障がい者の利用が多い公共施設、医療機関、福祉施設といった施設を結ぶ道路等に、視覚障がい者誘導用ブロックの設置を進めていくことの必要性と、本市において、このガイドラインで求められている状況に至っていない場所の具体例を挙げて、今後の設置に関する展望をお伺いいたしました。
その際のご答弁は、まず現状について、三郷市地域福祉計画や三郷市障がい者計画、第5期三郷市障がい福祉計画、埼玉県福祉のまちづくり条例などに基づき行っているが、公共施設への連続性を持った設置がなされていない箇所が見受けられることは認識している。今後については、三郷駅など市内3駅を最寄りとする公共施設や福祉施設などの生活関連施設を結ぶ道路において設置状況の調査に努め、歩道上への整備が必要と判断される場合には、関係部署と調整を図りながら整備の検討に努めていくといった趣旨のご答弁がございました。
このご答弁から約3年がたっておりますので、その後の調査状況、設置状況の進捗についてお聞かせください。
次に、イの市役所をはじめとした公共施設における対策についてです。
まず、こちらの項目においても、①として、視覚障がい者誘導用ブロックに関して伺います。
3年前の質問の際にも少し触れましたが、視覚障がい者誘導用ブロックを設置する際には、輝度比と呼ばれる明暗のコントラストを十分に確保することが望ましいとされており、ガイドラインでは、視覚障がい者誘導用ブロックの色は黄色を基本とすること。黄色以外の色とする場合も、周囲の路面との輝度比が大きいことなどにより、当該ブロック部分を容易に識別できる色とすることが、設置に対する基本的事項として記されています。
しかしながら、例えば、市役所1階においては、白色の床に対して、ほぼ同じ色合いの白色のブロックが設置されており、弱視のかたたちにとってブロックを識別しづらい状態となっています。そして、そのほかにもこうした設置面とブロックの輝度比が十分に保たれていないのではないかという状態が、私が確認した範囲だけでも複数の施設で散見されました。
そこで、こうした状況の視覚障がい者誘導用ブロックについては、黄色、あるいは設置面との輝度比が十分に保たれている色のものへと順次刷新するべきであると考えますので、ご見解をお聞かせください。
次に、②の階段・段差についてです。
施設内において、視覚障がい者、弱視者が移動時に抱える課題の1つとして、階段や段差が挙げられます。この点についても、道路の移動等円滑化に関するガイドラインで記載されており、手すりが視覚障がい者にとって階段の勾配を知り、ガイドとして伝って歩けるよう配慮することなど、必要となる様々な整備内容について示されています。今回は、その中で弱視者に対して必要な内容について着目してお伺いします。
弱視者のかたが階段や段差を降りる際は、目と足元との距離が遠くなるために踏み外す危険があり、縁取りのない白や灰色一色、粗いタイル貼りやれんが模様などの場合には、段差が一層見分けにくくなり、非常に危険とされています。
こうした危険を排除するためにガイドラインで示されているのが、階段や段差の段鼻部と、その周囲の部分との輝度比を大きくすることなどにより、段を容易に識別できるようにするという方法です。
具体的には、段鼻部に輝度比が大きく取れる色の滑り止めの設置やテープを張りつける方法が一般的に実施されています。ここで注意をしなければならないのは、滑り止めやテープを両端部のみに設置するのではなく、段鼻の全長にわたって設置すること。始まりの段から終わりの段まで統一された色とすることなどを徹底しなければ、弱視者の安全性を高めるための効果が低いという点です。
以上の点を踏まえて、本市における公共施設、例えば、文化会館展示室側の入り口から入って、小ホールへ向けて進む部分に設置されている階段では、段鼻の全長にわたってはこうした対策がされておらず、弱視者の移動に対しての安全対策が十分ではない場合に対して、順次対策を進めていくべきであると考えますので、ご見解をお伺いいたします。
次に、ウの避難所における支援についてです。
多くのかたが避難所を利用することとなるような大規模災害時には、視覚障がい者や弱視のかたが安全に、そして安心して避難所で過ごすためには、多くの対策が必要となります。
例えば、トイレに行くこと一つを取っても、多くの人が避難していることによって、安全に歩行できるだけの通路が確保できるのかといった点や、そもそもトイレの場所や便器の位置、流し方が分からない、そうしたときに介助を誰に頼んだらいいのか分からないなど、多くの懸念材料があります。
東日本大震災の際の学びなどを基に、社会福祉法人日本盲人会連合によって作成された視覚障がい者のための防災避難マニュアルでは、避難所で生活をする上での問題点として、先ほどご紹介したトイレへの移動や利用が非常に困難なことに加えて、避難所における情報提供が、張り紙によるものが中心となってしまうことによって、視覚障がい者のかたが情報を確認しづらく、食事の配給などの情報が分からずに食事を入手できなかった事例などが注意すべきポイントとして挙げられ、そうした問題点に対してどのような対策が必要かがそれぞれ示されています。
そこで、①の想定される課題と対策についてですが、本市においては、三郷市地域防災計画や避難場開設運営マニュアルにおいて、障がい者のかたが避難所を利用される際の対応について記されているのは承知しておりますが、とりわけ視覚障がい者や弱視のかたが避難所を利用されるに当たって想定される課題と対策について、ご紹介したマニュアルの内容も踏まえてどのようにお考えか、お示しください。
次に、②の福祉避難所についてです。
①で申し上げてきたような問題や課題に、それぞれの避難所において対策の実施が必要となることはもちろんなのですが、それでもやはり障がいの症状や度合いによっては、通常の避難所で過ごすことが非常に困難となることが起こり得ます。
そうしたときに大きな役割を果たすのが福祉避難所であり、先ほどご紹介したマニュアルにも、視覚障がいの特性を理解しているスタッフがいる施設が福祉避難所として機能することの必要性が記されております。
福祉避難所については、令和3年の定例議会において、現状としては必要に応じて開設する二次的な避難所として位置づけていること。そして、今後については、高齢者福祉施設などとの福祉避難所の設置、運営に関する協定の締結を進めていきたいというような趣旨のお話がありましたが、市のホームページで公開されている事業者との災害時相互応援協定締結先一覧には、現在も福祉避難所に関する協定が掲載されておりません。
視覚障がい者のかたにとってはもちろん、聴覚障がいや高次脳機能障がいなど様々な障がいのかた、高齢者や乳幼児といった、いわゆる要配慮者の方々にとって、福祉避難所は非常に大きな助けとなると思います。ぜひ、これまで以上に積極的に事業者に働きかけていただき、事業者との連携による福祉避難所を複数設置できるよう取り組んでいただきたいと思いますので、この点についてご展望をお聞かせください。
次に、男性へのHPVワクチン接種についてです。
まず、HPVワクチンについてご承知のかたも多いかと思いますが、少しお話をさせていただくと、子宮頸がん及びその前がん病変の罹患率を減少させるものとして、子宮頸がんの死亡率を減少させることを目的に、日本国内では2010年11月26日から子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業が開始されました。
そして、2013年4月1日より、小学校6年生から高校1年生相当の女性を対象とした国の予防接種プログラムに、HPVワクチンが定期接種として導入されましたが、広範な疼痛または運動障がいを中心とした多様な症状が報告されたことを受け、2013年6月14日に開催された審議会において、ワクチンとの因果関係など、国民に適切な情報提供ができるようになるまでの間、定期接種を積極的に推奨すべきではないとされ、同日に積極的な接種勧奨の一時差し控えが勧告されました。
その後、2016年12月に、子宮頸がんワクチンの有効性と安全性の評価に関する疫学研究による全国疫学調査において、HPVワクチン接種歴のない青少年においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の多様な症状を有する者が一定数存在することが報告されたことなど、様々な研究と情報の蓄積を経て、2021年11月12日に開催された審議会において、最新の知見を踏まえ、改めてHPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことなどを受け、2022年4月から自治体における定期接種の個別勧奨が再開されました。
ここまで申し上げた経緯やワクチンの子宮頸がん予防に関する有効性などの詳細は、国立がん研究センターのホームページなどで公開されておりますので、ぜひご覧いただければと思います。
そして、本題の男性へのHPVワクチン接種について。
HPVワクチンは、女性が接種するものというイメージが世間的にもまだまだ根強いかと思いますが、HPV、ヒトパピローマウイルスは、中咽頭がんや肛門がんなど、男性にも起こるがんの原因になり得るため、そうした病気へ罹患するリスクを低減することはもちろん、HPV感染は性交渉の際に起こることが多いとされていることから、男性がHPVワクチンを接種することは、間接的に女性が子宮頸がんへ罹患するリスクを低減することにもつながります。
例えば、2028年には子宮頸がんが撲滅されると推測されているオーストラリアでは、女性の接種率が高いことはもちろんのこと、男性の接種率も70%を超えているそうです。こうした点を踏まえ、男性のHPVワクチン接種について2点お伺いいたします。
まず、アの周知・啓発についてです。
先ほども申し上げたように、日本国内においては、HPVワクチンは女性が接種するものというイメージがまだまだ根強い印象です。
現在、本市ホームページのHPVワクチンに関する項目には、男性が接種することも可能だと分かるような記述がなされておりませんが、ご紹介してきたような、男性がHPVワクチンを接種することのメリットを広く知っていただき、接種のための判断材料となるよう、市のホームページや「広報みさと」などを通して周知・啓発すべきではないかと考えますので、ご見解をお聞かせください。
次に、イの助成制度についてですが、日本国内において、男性のHPVワクチン接種率が低い状態である原因の1つとして、費用負担が挙げられます。
現在、定期接種の対象となっているのは、ご承知のとおり、女性のみであり、男性がHPVワクチンの接種を希望する場合は、全額自費で負担することとなっているため、トータルで5万円から6万円ほどの費用負担が発生することになっています。
これだけの金額を負担しなければならないとなると、HPVワクチンの有効性は認識しながらも、費用負担を理由に接種に踏み切れないといった声も少なからずあり、男性の接種率を向上させるには、こうした部分へのサポートも必要となってきます。
そして、こういった状況は国も把握をしているようで、現在は国の審議会においても、男性の定期接種について議論が始まっていますが、まだ先行きがはっきりとはしていません。
そこで、男性へのHPVワクチン接種について、自治体独自のサポートとして、助成金額が全額なのか、一部なのかなどに多少の異なりはあるものの、助成制度を設ける動きが徐々に広がりを見せています。
例えば、県内においては、熊谷市が令和5年9月1日から小学6年生から高校1年生相当の男子の任意接種に対して、1回の接種につき上限を1万8,227円として、かかった接種費用の一部助成を始めておられます。
こうした制度は、接種を希望する者の大きな費用負担を理由に接種をためらっていたかたが接種できるようになり、接種率の向上へ寄与することになると考えますので、この点についてもご見解をお伺いいたします。
以上で1問目を終わります。

○議長(鈴木深太郎議員) 渡邉雅人議員の質問に対する答弁を求めます。
横田隆宏福祉部長。
〔横田隆宏福祉部長 登壇〕

◎福祉部長(横田隆宏) 渡邉議員の1、福祉施策の1、視覚障がい者支援についてのご質問にお答えいたします。
視覚障がい者に対する障がい特性を踏まえた配慮や支援の必要性は承知しており、三郷市障がい者計画においても、基本目標である「安心して暮らせるまちづくり」の主要課題として「福祉のまちづくりの推進」を掲げているところでございます。
視覚障がい者用誘導ブロックや公共施設の階段などの環境整備に関する市民からの相談内容や、福祉避難所に関しましても、障がい福祉課に寄せられる情報等を整理し、障がい個々の特性や必要とされる配慮などを、適宜、関連部署への提供と共有に努めております。
あわせて、今後につきましては、障がい者にとって必要な施設設備、使いやすい設備などの情報を収集し、提供するとともに、「障害者差別解消法」で求められる合理的配慮の提供や環境の整備のほか、「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」で求められる、情報の取得、利用などの点からも、関係部署と連携を図り、「福祉のまちづくりの推進」として取り組んでまいりたいと存じます。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 松本義博危機管理監。
〔松本義博危機管理監 登壇〕

◎危機管理監(松本義博) 私からは、1、視覚障がい者支援についてのウ、避難所における支援、①想定される課題と対策、②福祉避難所について、順次お答えいたします。
初めに、①想定される課題と対策でございますが、避難所では、避難者を受け入れする際に避難者カードを作成いたします。その際、障がいを有している等の情報を確認した場合、要配慮者スペースへ案内するとともに、要配慮者の特性に応じて、ご家族等の同行者と相談しながら必要な環境をできるだけ整えるための対策を講じることになります。
具体的には、避難所の中に障がい者支援ができるかたやボランティアを募り、協力を求めます。支援体制が整わない場合、災害対策本部に専門性の高いボランティアや応援職員の派遣を要請します。
ここで課題となる点は、大規模な災害発生時、有資格者や対応できる職員等の人員を十分確保できるかといったことが考えられます。このため、避難所共通の対策として、要配慮者の特性ごとの支援策について、「避難所開設・運営マニュアル(行動編)」を作成しており、避難生活で留意すべき事項として具体的に記載しております。
これにより専門知識を有しない者でも、例えば、視覚障がい者のあるかたに対し、トイレや水道などの場所確認のため誘導を行うといった細かい留意事項を示しており、避難所内で共同生活を営んでいる避難者のかたなどの協力により、可能な限り対応することで考えているところでございます。
次に、②福祉避難所でございますが、地域防災計画におきましては、福祉避難所については、市の障がい者施設など4か所を候補施設としています。令和3年5月の災害対策基本法施行規則の改正により、福祉避難所の受入れ対象者を特定し、特定された要配慮者やその家族のみが避難する施設であることを指定の際に公示できる制度が創設され、「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」につきましても、要配慮者が日頃から利用している施設への直接の避難を促進するように改定されました。
これを受けまして、指定福祉避難所を指定一般避難所と分けて指定し、受入れを想定していない避難者が避難してくる懸念に対応し、要配慮者への対応に支障が生じることのないように、指定福祉避難所の指定を促進する必要があります。
このため、市の障がい者施設や県の特別支援学校について、利用者が避難できるように検討しており、その後、民間も含めた施設の協力が得られるように取り組んでいきたいと考えているところでございます。
しかしながら、民間事業者の現状といたしましては、恒常的な人材不足や施設のBCP対策などにより、災害時における要配慮者の受入れが困難であるといった課題がある中、市としてどのような連携を図っていけるかについて検討を進める必要がございます。
今後も関係部署と連携を図るとともに、引き続き、福祉関係の民間事業者との災害時応援協定の締結に向けて協議を進めるなど、指定福祉避難所の指定の促進に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 妹尾安浩財務部長。
〔妹尾安浩財務部長 登壇〕

◎財務部長(妹尾安浩) 私からは、1、福祉施策の1、視覚障がい者支援についてのイ、市役所をはじめとした公共施設における対策の①視覚障がい者誘導用ブロック及び②階段・段差は関連がございますので、一括してお答えいたします。
視覚障がい者を含む障がいをお持ちのかたの公共施設における対応につきましては、三郷市障がい者計画において、公共施設のバリアフリー化を推進し、誰でも利用しやすい施設の整備に努めることとしているところでございます。
このため、新たな公共施設の建設の際には、いわゆる「バリアフリー法」等による関連基準に沿って、視覚障がい者誘導ブロックの敷設など、必要な措置を行っております。
渡邉議員ご指摘のとおり、市役所本庁舎におきましては、1階フロアの視覚障がい者用誘導ブロックや階段の滑り止めが、周囲の床面と同色であるため、輝度比の点から、ブロックとの識別がしにくいことは認識してございます。
現在、この状況の改善には至っておりませんが、本庁舎におけるこれらの配慮が必要なかたへの対策といたしましては、1階正面玄関にある総合案内窓口に委託業者の担当者を常駐して、必要なご案内などを行うとともに、来庁者の多い時間帯には、フロアマネージャーに職員が従事してお声がけをするなど、ソフト面でのサポート体制を整えているところでございます。
また、建設当時のまま現在も利用している他の既存施設では、最新のガイドラインで推奨されている基準を充足していない場合もあり、施設の状況に合わせた改修などを行っているところもございます。
公共施設における対策につきましては、今後も関係法令や計画等の趣旨を踏まえ、関係部署と連携協力し、市役所をはじめ、各施設における対応の効果などを含む現状把握をするとともに、改修工事等の機会をとらえた整備に努めてまいります。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 相馬喜一建設部長。
〔相馬喜一建設部長 登壇〕

◎建設部長(相馬喜一) 私からは、1、福祉施策、1、視覚障がい者支援について、視覚障がい者誘導用ブロックの進捗についてのうち、建設部担当分につきましてお答えいたします。
近年は、誰もが安全で快適に利用しやすい歩道空間を確保するため、安全性と快適性を兼ね備えた歩車道境界ブロックの設置や、点字ブロックと呼ばれる視覚障がい者誘導用ブロックの設置など、ユニバーサルデザインに配慮した道路整備が求められております。
現在、点字ブロックの設置につきましては、都市計画道路など新たな道路整備や土地区画整理事業などに合わせて整備を進めておりますが、視覚障がい者などのかたが安心して暮らせるまちづくりを推進するためには、公共施設などにアクセスする道路についても、点字ブロックの設置が求められているところでございます。
令和2年12月定例会後におけるその後の進捗状況でございますが、令和3年度から令和4年度にかけて、市が管理する道路について、点字ブロックの設置状況を調査しましたところ、歩道が設置されている約150キロメートルの道路のうち、点字ブロックが設置されている道路は約23キロメートル、設置率といたしましては、約15%でございました。
点字ブロックが設置されている主な場所といたしましては、市内3駅の駅前ロータリー周辺のほか、三郷中央地区やピアラシティなどでございます。
今後は、現在整備を進めております都市計画道路駒形線や新和高須線などに合わせた整備のほか、三郷駅北側の早稲田中央通りにつきましては、三郷駅北口から文化会館をつなぐ、歩行者が多い動線でございますので、歩道の改修と併せて、点字ブロックの設置につきましても検討してまいりたいと考えております。
点字ブロックは、目の見えないかたにとって、移動時の安全性を確保するための大切な道しるべでございますので、今後も安心して暮らせるまちづくりを目指して、引き続き、関連部署と連携を図りながら、計画的に点字ブロックの整備を推進してまいりたいと存じます。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 益子敏幸いきいき健康部長。
〔益子敏幸いきいき健康部長 登壇〕

◎いきいき健康部長(益子敏幸) 渡邉議員ご質問の2、公衆衛生の1、男性へのHPVワクチン接種についてのア、周知・啓発及びイ、助成制度につきまして関連がございますので、一括してお答えいたします。
HPVワクチンの接種につきましては、議員からございますとおり、平成25年6月に厚生労働省により、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされてから、積極的勧奨が差し控えられました。
その後、令和3年11月に積極的勧奨の差し控えが廃止され、現在は、通常の定期接種対象年齢である小学6年生から高校1年生相当の女子、及び積極的勧奨を差し控えていた時期に定期接種対象年齢であった平成9年度から平成18年度生まれの女子に対し、公費負担による接種が行われております。
男性への接種につきましては、令和2年12月に厚生労働省において、現在、女性でも使用されている4価HPVワクチンの男性に対する適応について審議され、その効能・効果について、男性を含む肛門がん及び男性の尖圭コンジローマの予防に対する適応拡大が承認されております。
議員ご提案の男性へのHPVワクチンの接種につきましては、男性への接種を推奨する動きがあることは承知しておりますが、男性の場合の予防接種後の様々な症状に対応するための医療機関の整備など、現段階では接種体制に課題もありますことから、費用の助成制度も含め、男性への接種に係る適切な情報提供につきましては、厚生労働省において定期接種化に向けた審議を行っていくという動きもありますので、国などの動向に引き続き注視するとともに、先進自治体の情報収集を行うなど調査・研究をしてまいります。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 渡邉雅人議員。

◆6番(渡邉雅人議員) それぞれご答弁をいただきましてありがとうございました。再質問と要望をさせていただきます。
初めに、視覚障がい者、弱視者への支援についてです。
まず、福祉部におかれましては、今回取り上げた個別の事案には直接的に担当部として関わるものはありませんでしたが、裏を返すと、その全てに福祉部がお持ちの知識だったり観点といった内容が必要になってくると思います。
ご答弁でもおっしゃっていただいた福祉部に寄せられた相談内容などの関係部署に対する情報共有だったり、挙げていただいた関係法令によって求められている内容に沿った環境の充実に向けて、引き続き取組を進めていただきますようお願い申し上げます。
それでは、個別の話に入らせていただきます。
まず、アの視覚障がい者誘導用ブロックの進捗については、設置状況の調査を実施していただいたこと。それに伴って、三郷駅北口から文化会館までの歩道について、歩道の改修と併せて視覚障がい者誘導用ブロックの設置について検討していきたいといったご答弁でございました。
まず、ブロックを設置すべき場所の選別というところまで進まれていることについては、ひとまず安心いたしました。そして、ご答弁いただいた場所以外にも、3年前の質問の際にご紹介した三郷中央駅からにおどりプラザまでの動線の一部など、ガイドライン等にのっとって設置を進めるべきであろうという場所は複数か所あると思いますので、今後につきましては、ぜひスピード感を持って設置を進めていただきますようお願い申し上げます。この点は要望です。
次に、イの市役所をはじめとした公共施設における対策については、視覚障がい者誘導用ブロック、階段・段差について一括でお答えいただきました。
最新のガイドラインが制定される前に建設された施設に関しては、基準を充足していない場合もあるため、改修工事などの機会を捉えた整備に努めていきたいと。また、具体的に例示をさせていただいた市役所の視覚障がい者誘導用ブロックに関しては、輝度比の観点から、識別しにくい状況にあることは認識をされていると。そのためソフト面におけるサポートでそうした部分を現在は補っているという趣旨のお話であったかと思います。
ソフト面でのサポート自体はすばらしいことだと思いますが、根本的な安全面へのサポートとして、ハード面の対策、このケースの場合は、視覚障がい者誘導用ブロックの色を、輝度比を十分に確保した色とすること、これを早急に実施すべきであるというふうに考えます。
設置工事に時間や費用を要することは承知をしておりますが、多様なかたが来庁される市役所におけるバリアフリー化、これを一層推進するためにも、この点は早期にご対応いただきたいというふうに思います。
そして1点再質問ですが、市役所内の視覚障がい者誘導用ブロック、私が確認した限りでは1階にだけしか設置がされておらず、2階から上のフロアには設置されておりません。視覚障がい者、弱視のかたが、そうしたフロアに配置されている部署に用事があって来庁するということも当然想定されるわけなので、こうした現状は解決すべきだろうというふうに思います。現状の改善だけではなく、新しくこうしたフロアに視覚障がい者誘導用ブロックを設置することも進めていかなければならないだろうというふうに考えますので、この点について財務部長に再度ご見解をお伺いいたします。
次に、ウの避難所における支援に関して、①の想定される課題と対策については、避難者カードを作成した際に、障がいを有しているなどの情報を確認したかたは要配慮者スペースに案内をして、特性に応じてできる限り必要な環境を整えることとしていると。そして、そのために、障がい者支援ができるかたやボランティアのかたを募る。それでも独自で支援体制が整わないという場合は、災害対策本部に専門性の高いボランティアや応援職員の派遣を要請するようになっているというお話でした。
そして、課題として挙げていただいた大規模災害時に対応できる人員が確保できなくなる可能性、この点については、まさに1問目でご紹介をしたマニュアルに記載があった懸念点が起こり得るというケースであり、本市においては、そうした場合に備えて「避難所開設・運営マニュアル(行動編)」において、専門知識がないかたでも支援ができるよう、細かい留意事項を示していますよというお話がございました。
ただこの「避難所開設・運営マニュアル(行動編)」、私も拝見いたしましたが、資料7の要配慮者の特性ごとの対応における視覚障がい者のかたの項目で、トイレへの誘導や情報伝達に関する留意事項、これ確かに記載していただいております。ただ、それを基に実際に必要な支援が十分に行き渡るのかなというところにはまだ疑問が少しございます。
例えば、トイレの誘導一つをとっても、場所や動線を伝えるだけではなくて、どうやれば水を流せるのか、立ち上がるときにつかまれるようなものは何かあるのかなど、視覚障がい者や弱視者にとって知っていると助かる情報だったり、そのために必要な支援というのが、避難所開設・運営マニュアルに記載されている内容だけでは網羅できていないのではないかなという点が多く見受けられます。
そうした細かな点まで行き届いた支援を実現するためには、当事者や、実際に支援の現場にいるかたのご意見というのが大変参考になると思いますので、今後、そうした方々からも意見をヒアリングしながら、避難所開設・運営マニュアルや三郷市地域防災計画、そして実際の支援体制の充実に努めていただきますようお願いを申し上げます。この点は要望です。
そして、②の福祉避難所については、福祉避難所の確保・運営ガイドライン、これの改定を受けて、指定福祉避難所の指定を促進する必要があると。そして、そのために市の障がい者施設や県の特別支援学校、さらには民間の施設も含めて避難ができるように検討を進めていらっしゃると。
そして、その課題としては、民間事業者においては、人材不足などの理由で要配慮者の受入れが難しい場合がありますよといったお話であったかと思います。挙げていただいた課題の解決に向けての検討を進めていただくというのはもちろんなんですが、まずは市の障がい者施設だったり県の特別支援学校などから、これも順次福祉避難所として指定をしていただいて、視覚障がい者や弱視者をはじめとした要配慮者のかたが、安心して避難所で過ごせる環境を整えていっていただきたいなというふうに思います。この点も要望です。
次に、男性へのHPVワクチン接種についてでございます。
ご答弁では、男性も含めて、HPVワクチンを接種することが、肛門がんや尖圭コンジローマの予防に資するということで、適用拡大が承認されていることにまず触れていただき、そして男性への接種を推奨する動きがあることは承知しているが、接種体制にまだ課題があるということから、費用の助成制度も含めて、男性への接種に関する情報提供については、厚生労働省における定期接種化に向けた動きなどの国の動向を注視していきたいといったお話でございました。
接種体制が整っていない状態では慎重な姿勢にならざるを得ないという点は、一定理解ができる部分もございます。ただ、子宮頸がんによって亡くなっているかた、これ2020年の統計でも、国内で年間約2,900人となっていまして、WHOの機関であるHPVインフォメーションセンターが2021年に発表したレポートでは、HPVに起因する子宮頸がん症例の年齢標準化発生率と年齢標準化死亡率というものがあるんですが、これに関して日本はG7の各国の中で、どちらもワースト1位になっております。
こうした状態の大きな原因の1つに、日本国内におけるHPVワクチン接種率の低さが挙げられるため、こうした状態を少しでも早く脱しなければならないだろうというふうに思います。
1問目でも申し上げましたが、男性がHPVワクチンを接種することは、女性の子宮頸がんへの罹患リスクを低減することにもつながります。国の動きが進むことを待つだけではなくて、ぜひ積極的に市内の医療機関に働きかけていただいて接種体制を整え、今回ご提案したような取組を進めていただきますよう、まずはお願いを申し上げます。
そして1点、こちらも再質問ですが、ご答弁では周知・啓発と助成制度、これは関連があるということで一括でお答えいただきました。ただ、関連は確かにあるとは思いますが、この点は本来分けて考えるべきではないかなと思います。
現在、市のホームページにおけるHPVワクチンの接種についてのページでは、HPVワクチンの積極的な勧奨の再開といった、ワクチンそのものに関する情報と、定期接種やキャッチアップ接種対象のかたは助成制度により無料で接種ができますよという情報が一緒に発信をしていただいています。
なので、男性の場合、ここにHPVワクチン接種についての発信も入れ込んでしまうと、情報が混在して誤解されかねない状態となっており、情報発信にも慎重になりたいなという気持ちは分かります。
ただ、ここまで申し上げてきたとおり、男性へのHPVワクチン接種が、自身、HPVを原因とする病気への罹患リスクや、女性の子宮頸がんへの罹患リスクを低減するといった情報は周知すべき非常に重要な情報だと思います。そのため、この点については、助成制度に関する動きや情報と一括で考えるのではなくて、例えば、現在の市のホームページにおいては、HPVワクチンの接種に関するページとは別立てで、男性へのHPVワクチン接種に関して、ご答弁でも触れていただいた有効性だったり、現時点では自費負担となるものの男性も接種は可能ですよということを周知・啓発すべきではないかなというふうに考えますので、この点についてもう一度ご見解をいきいき健康部長にお伺いいたします。
以上で2問目を終わります。

○議長(鈴木深太郎議員) 渡邉雅人議員の2問目に対する答弁を求めます。
妹尾安浩財務部長。
〔妹尾安浩財務部長 登壇〕

◎財務部長(妹尾安浩) 再度のご質問にお答えいたします。
市役所本庁舎内の視覚障がい者用誘導ブロックについて、1階の改善だけではなく、2階以上のフロアへも設置を進める必要があるのではないかというご質問であったかと存じます。
市役所本庁舎につきましては、渡邉議員ご案内のとおり、視覚障がい者を含め、様々な障がいをお持ちのかたも利用される施設でございます。このため、それぞれの障がいの特性やニーズを考慮した環境の整備を考える必要があると考えております。
このことから、他市の庁舎の状況などを参考にしつつ、本市の状況に合わせたバリアフリー化の整備について検討してまいります。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 益子敏幸いきいき健康部長。
〔益子敏幸いきいき健康部長 登壇〕

◎いきいき健康部長(益子敏幸) 渡邉議員の再度のご質問にお答えいたします。
男性へのHPVワクチンの接種に関しまして、その有効性、また自費負担ということになりますが、接種が可能であるということは周知・啓発をすべきではないかというご質問でございました。
男性へのHPVワクチンの接種につきましては、個人の判断による任意接種ということから、現在、市としましては勧奨は行っておりませんが、他自治体におけます周知方法などを情報収集し、適切な情報提供の仕方につきまして調査・研究をしてまいります。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 以上で渡邉雅人議員の質問を終わります。
暫時休憩いたします。0

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  3. 2020年9月議会一般質問議会-渡邉雅人

  4. 2022年3月議会一般質問議会-渡邉雅人

  5. 2021年12月議会一般質問議会-渡邉雅人

  6. 2022年12月議会一般質問議会-渡邉雅人