2019年6月議会一般質問議会-柳瀬勝彦

1学習指導要領について

1.新学習指導要領実施に向けて
ア.現場の先生方へ教育委員会としてどのような指導をしているか

2コミュニティ・スクールについて

1.コミュニティ・スクールの設置について
ア.地域の方々と連携した学校運営について

3市民との協力促進について

1.生涯学習に関わる市民との協力促進について
ア.市民ボランティアについて

4こども食堂について

1.こども食堂のあり方について
ア.こども食堂の方向性や支援について

◆7番(柳瀬勝彦議員) おはようございます。議長より発言のお許しをいただきましたので、通告書に基づきまして、ただいまより一般質問を順次始めさせていただきます。
1番目として、学習指導要領についてお伺いいたします。
学習指導要領は、法的拘束力を持つようになった昭和33年、1958年から始まり、学習指導要領はおおむね10年に1回のペースで改訂が行われてきました。戦後すぐの教育が自由過ぎて学力低下を招いたということで、第1次、1958年につくられました。特徴は教育課程の基準としての性格の明確化でございます。その後、ソ連の人工衛星の技術がアメリカよりも進んでいることに衝撃を受けた「スプートニク・ショック」により、教育内容が一気に増加し、難化していきます。
第2次、1967年の特徴は、教育内容の一層の向上です。第2次であまりにも難しくなって、落ちこぼれなどの問題から、ゆとりある学校生活を実現しようとした「ゆとり」という言葉が出るのは次の改訂からです。
第3次、1977年の特徴は、ゆとりある充実した学校生活の実現です。それ以降も内容を減らす動きが続きます。
第4次、1989年の特徴は、社会の変化にみずから対応できる心豊かな人間の育成です。
第5次、1998年で基礎・基本を確実に身につけさせ、みずから学び、みずから考える力など、生きる力の育成です。
その後、減らすことから内容の拡充をする動きに変わり、第6次、2008年は、生きる力の育成、基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力の育成のバランスです。
2012年8月に文部科学省中央教育審議会で取りまとめがされた「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて」において、アクティブラーニングという表現が初めて用いられました。そもそもアクティブラーニングとは、現代日本の抱える社会問題である少子高齢化、グローバル化への対応、人口減少などに立ち向かい、生き抜くために必要な主体的・協同的に課題を発見し、解決する力を養うために教育現場で導入・実践させることが進められてきました。
2015年に一部改正となり、答えが1つではない課題に子どもたちが道徳的に向き合い、考え、議論する道徳教育への転換が追加されました。
第7次の改訂において、2020年より本格的に実施される新学習指導要領ですが、実は2017年の2月に文部科学省が公表した小・中学校の学習要領改定案では、アクティブラーニングという表現が消えています。
2012年、文部科学省の中央教育審議会がアクティブラーニングという教育法を提唱したことで、教育現場のあらゆるところでアクティブラーニング導入に向けて動き、関連する資料や書籍もつくられてきたのに、どういうことなのかと疑問に感じている先生方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際のところ、アクティブラーニングの思想がなくなったわけではなく、用語が使用されなくなり、代わりに主体的、対話的で深い学びという表現に置き換えられたというのが正しい解釈です。
主体的、対話的で深い学びとは、文部科学省の資料によれば、子どもたちが生涯にわたり、能動的、アクティブに学び続けるようにすること。そこで子どもたちが学習内容を深く理解し、必要な資質と能力を身につけられるよう、学習の向上に向け授業の進め方を改善するとしております。
主体的な学びとは、学ぶことに興味や関心を持つ、学習内容に自分のキャリアの方向性を関連づける、学習の見通しを持ち、粘り強く取り組むことになっております。
対話的な学びとは、子ども同士で協力して共に学習を進めること、教職員や地域の人との対話、先人の考え方を手がかりにするとあります。
深い学びとは、知識を関連づける、問題点を見つけ、解決策を考える。思いや考えをもとに想像する。そのために知識の習得、習得した知識の活用、探求ステップで学習を進めるとあります。
三郷市においても、平成26年に青少年問題協議会において、携帯・スマートフォンについて議題に上がり、携帯・スマートフォン利用に関する市内共通ルールの検討をいたしました。大人たちが考えたルールを押しつけることで、本当に子どもたちが守ってくれるであろうかと議論を重ね、学校教育部長が校長時代に、市内全中学校の生徒会代表を集めて会議を開催し、大人はしっかりと見守る立場で、自分たちが守れるルールづくり、携帯によるいじめなどで困っているお友達のために生徒自身でルールを考えてもらいました。
現在でもそのルールを活用しております。全国でも子どもたちが自分で携帯・スマートフォンのルールを作成したのは初めてであったと記憶しております。三郷の子どもたちはすばらしいアクティブラーニングを実践し、実績を残しました。
今回の第7次の特徴である主体的・対話的で深い学び、社会に開かれた教育課程、各学校でカリキュラム・マネジメントを確立していかなければなりません。2017年の3月の文部科学省から告示された学習要領が、小学校では来年度から全面実施、中学校では2021年からの実施になります。
1の1として、新学習要領について、アとして、未来を担う子どもたちの教育現場の先生方へ教育委員会としてどのように指示を出しているか、学校教育部長に伺います。
2番目として、コミュニティ・スクールについてお伺いいたします。
三郷市ではまだ採用されておりませんが、コミュニティ・スクールとは、PTAや地域住民の学校教育への参加を促すために始められた取り組みでございます。学校運営に、コミュニティ・スクール、学校運営評議会を採用している学校がコミュニティ・スクール実施校と言えます。
このような取り組みが行われることで、納税者、消費者の声を学校教育に反映することができ、地域全体で子育てをしていくという意識が芽生えていきます。また、教職員の負担も軽減することができます。
コミュニティ・スクールには主に3つの機能があります。それは「校長が作成する学校運営の基本方針を承認する」、「学校運営について意見を述べることができる」、「教職員の任用について意見を述べることができる」の3つです。
校長が作成した学校運営の基本方針に修正を加えることが可能です。このように学校外の意見を取り入れることで、教育関係者には思いつかないような新たな視点から学校運営を行うことができます。ただし、個人としての意見が反映されるわけではなく、保護者や地域住民の代表による団体としての意見が反映されることになります。
画期的な制度に思えるコミュニティ・スクールの制度ですが、メリットもあればデメリットもございます。
メリットとしては、コミュニティ・スクール制度を導入することによって、学校と保護者や地域のかかわりを増すことができます。これは学校運営の透明化という観点から見ても意味のあることです。実際に、学校が地域に情報提供を積極的に行うようになったという報告も出ています。加えて、コミュニティ・スクールにかかわる保護者や地域住民同士のかかわりも増すことができ、地域の活性化にもつなげることができます。
また、コミュニティ・スクールによって顔見知りの住民がふえることで、間接的に地域の防犯にも貢献することができます。ただし、地域住民全員がコミュニティ・スクールに直接関与するわけではないので、コミュニティ・スクールの効果は意識が高い一部の保護者、地域住民に限定されてしまいます。しかし、地域の問題解決のために学校を中心とした話し合いができることはとても大切なことです。
デメリットとしては、先ほどコミュニティ・スクールの3つの機能を述べましたが、教職員の任用について意見を述べることができるという機能によって、地域住民は教師を選ぶことができるようになります。また、新たな取り組みを行おうとしたとき、コミュニティ・スクールが学校側と異なる考えを持っていると、取り組みの実施を拒否することができます。その場合、コミュニティ・スクールがない学校のほうが意思決定が早くなる可能性があります。
文部科学省のコミュニティ・スクール導入・推進状況によりますと、全国のコミュニティ・スクールの数は、平成30年4月1日時点で5,432校となっております。前年度のコミュニティ・スクールの数3,600校と比べると、1年で1.5倍もふえております。今後もコミュニティ・スクールの導入は積極的に進んでいくのではないかと考えられます。
三郷市においては、子育て問題は地域ごとにいろいろな課題が多くあり、コミュニティ・スクール、学校運営評議会をつくることで、昨日の一般質問でも話題になりましたが、放課後児童クラブや放課後デイサービスの運営やスクールガード、医療的ケア児、障がい児の課題、この後質問いたします子ども食堂についても話し合い、運営者と協力し合える環境をつくっていけたらよいのではと考えております。
三郷市において、学校ごと、地域ごとに問題点や要望は違います。小学校ごとが理想ではありますが、中学校区ごとにコミュニティ・スクール、学校運営評議会を設立していくのもよい方法かと考えております。
防災の観点からも、合同避難訓練など地域と学校をつなぐことはとても大切であり、教職員任せの保護者に対しても、教職員が言いづらいことも学校運営評議員から提言することもできるようになります。行政においても多くの部門調整が必要となる課題についても、コミュニティ・スクールで話し合い、三郷市における地域の問題解決をすることが必要です。国の宝である子どもたちの育つ環境整備は大人たちの仕事です。
2の1として、コミュニティ・スクールの設置について、アとして、地域の方々と連携した学校運営について、学校教育部長にお伺いいたします。
3番目として、市民との協力促進についてお伺いいたします。
ボランティア活動についてはいろいろな説明の方法がありますが、ボランティアとしての活動の仕方に純粋無償ボランティアや実費弁償的ボランティア、有償ボランティアがございます。市民の中にはボランティアなのだからただでやるのが当たり前だろうと、少し乱暴なご意見をおっしゃるかたもいらっしゃいますが、純粋無償ボランティアは全くの無償ボランティアで活動するボランティアでありますが、ある程度のスキルを持った実費弁償ボランティアは、交通費など活動経費の実費支給のみを受け取るボランティアです。
優れた能力やスキルを持った有償ボランティアは、無償ボランティアと異なり、交通費など活動経費の実費だけでなく、謝礼的な金銭や活動経費として一定額の支給など、金銭の支払いを受けるボランティアも、市民のためにたくさん必要なことは皆さんご存じのとおりでございます。
生涯学習部では、みさと雑学大学など市民が教えて市民が学ぶ。日本一読書のまちとしての読み聞かせ、また、子育て支援、市民会議の運営サポート、体育協会の運営サポートなど、市民の活動を支える大切な事務局としての業務もあり、多くの市民に影響を与える部門でもあります。
また、多くの市民活動を支える助成金や補助金を出しています。幸いなことに、木津市長が市政のかじ取りをしてから13年間、一度も一般会計予算が減ったことはなく、常に右肩上がりでございます。このような時期であるからこそ、市民活動を最大限に生かす工夫をしたり、活動内容や種目をふやし、市民のために市民ボランティアをもっとふやしたり活用し、市民生活がもっと豊かになるような政策をとっていただきたいと思います。参加してくれる多くのボランティアの方々が活動しやすい環境づくりはとても大切です。
3の1として、生涯学習部に関わる市民との協力促進について、アとして市民ボランティアについて生涯学習部長に伺います。
4番目として、こども食堂についてお伺いいたします。
平成30年7月5日、文部科学省より「子ども食堂の活動に関する福祉部局との連携について」が出されました。地域のボランティアが子どもたちに対し、無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供する取り組み、子どもに限らず、その他の地域住民を含めて対象とする取り組みが、子ども食堂の名称で各地にて開催されております。
こうした状況を踏まえ、このたび厚生労働省から各都道府県知事あてに子ども食堂の意義を確認しつつ、また地域住民、福祉関係者及び教育関係者に対し、子ども食堂への活動への理解と協力を促すよう依頼するとともに、食品安全管理に関する留意事項等、子ども食堂の運営上留意すべき事項を運営者や関係者に周知するよう通知がなされました。
子ども食堂を含め、子どもの育ちを支えるような地域における活動と、学校、社会教育施設や地域住民が連携することは、子どもたちの成長を支援していく観点からも重要です。また、子どもの安心と安全の観点から、子ども食堂の活動は地域における食育の点からも意義があるものと考えられます。
ついては、学校、公民館、青少年教育施設等の社会教育施設、PTA及び地域学校協働本部や教育委員会等が実施する学習体験活動の事業関係者を通じて、困難を抱える子どもたちを含むさまざまな子どもたちに地域の子ども食堂の情報が行き届くよう、福祉部局と積極的な連携をとっていただくとともに、厚生労働省の通知の趣旨について、所管または所轄の学校、地域内の市町村、教育委員会及び関係機関等に周知いただきますようにお願いいたしますと通知されています。
また、埼玉県では貧困の連鎖解消に向けた社会貢献活動を主体的に行う団体、個人のネットワークである「こども応援ネットワーク埼玉」を立ち上げ、賛同する会員の募集を開始しております。
事務局である埼玉県は、会員の社会貢献活動を県のホームページやフェイスブックページ、こども応援ネットワーク埼玉で積極的に広報するほか、会員に有益な情報を提供しています。また、社会貢献活動の対象となる支援先に関する情報提供やマッチングを行うなど、社会貢献活動を推進しやすい環境づくりを行っています。
この仕組を通じて会員みずからが個々の得意分野を生かし、自発的に社会貢献活動を行うことで、子どもの居場所づくりなどを推進し、全ての子どもたちがチャンスと希望を持ってすてきな大人になれるよう、そういう社会を目指しています。
また、子どもの居場所づくりに取り組みたいが、ボランティアや食材の確保などノウハウがないため、開設に踏み切ることができない方々に対して、居場所づくりの実践者や専門家をアドバイザーとして各地域に派遣し、立ち上げや運営、地域ごとのネットワークづくりなどノウハウを提供するなど、積極的に支援を行っています。
三郷市でもすばらしい子ども食堂の運営をされているところがふえてきており、これから子ども食堂を開設していこうとしている団体もあり、とても喜ばしいことでございます。しかし、子ども食堂は既に各地で開催されており、他市ではいろいろな失敗事例もあります。三郷市での開催において、失敗事例を学び、成功事例を学び、子どもたちにとってすてきな子ども食堂を検討することが可能になっています。
子どもの貧困や実態やそれに対する活動がたくさんのメディアで取り上げられ、以前よりも関心はある程度高まってきました。しかし、まだ子ども自身への理解が深まっておらず、悪意がなくても子どもを傷つけてしまう事例が多く見られています。
子ども食堂の現場では、頑張ってボランティアの人がつくってくれたのだから全部残さず食べなさいよとか、嫌いな野菜も食べなという言葉もたびたび聞かれます。参加されるかたや当日のボランティアが多いです。子どもたちは日ごろから周りの大人たちに同じような注意を受け続け、嫌な気持ちや、こんな自分はだめなやつなのだといった気持ちになっているかもしれません。しつけも大事ですが、まず否定から入るのではなく、子どもがしようとしていることやその気持を酌み取ることが必要です。過去にはこのようなことが原因で子ども食堂に来られなくなってしまった子どももいました。
運営の課題として片づけることもできますが、社会で子どもを育てる流れをもっとよくするのであれば、社会の雰囲気として注意が必要な事例だと思います。ボランティアという善意だからこそ、余裕がなくなったとき、うまく行かなくなったとき、組織が回らなくなったとき、子どもたちへの影響が出ると思います。
この状況を組織的な課題として解決しないといけないと思うと同時に、このような考え方をしてしまう今の雰囲気が、今の日本社会全体の雰囲気と似ていると考えてしまいます。私は貧乏だから子ども食堂に行かないとご飯を食べられない、お前は貧乏だから子ども食堂に通っているんだよななどと言われ、新たないじめの原因になることもあります。
また、不登校の子どもたちが子ども食堂に行ったとき、同じクラスの子どもと鉢合わせになり、お前学校も来ないくせにここには来るんだなどと言われ、さらに引きこもりになってしまう可能性などもあります。善意だけでは続かないのが子ども食堂です。
本当に子どもたちのためになっているか、大人たちの自己満足になっていないか、来やすい環境づくりとして学びのあるイベントも加味した子ども食堂を開く団体もふえてきております。ただ食べるだけではなく、生きる力を学び、ご飯も食べられるということで、来やすい環境づくりをしている団体がふえています。
子どもたちが恥ずかしいと思わなくてよい環境整備をしていく必要が大切です。他市の失敗事例を提供したり、他市のすばらしい取り組みを紹介することで、三郷市で子ども食堂の展開が子どもたちにとってすばらしいものになるよう、情報提供と環境整備をお願いしたいと思います。
4の1として、こども食堂のあり方について、アとして、こども食堂の方向性や支援について子ども未来部長に伺います。
以上で私の1問目を終了いたします。

 

○議長(中野照夫議員) 柳瀬勝彦議員の質問に対する答弁を求めます。
肥沼武史学校教育部長。
〔肥沼武史学校教育部長 登壇〕

 

◎学校教育部長(肥沼武史) 柳瀬議員のご質問に順次お答えいたします。
初めに、1、学習指導要領について、1、新学習指導要領の実施に向けて、ア、現場の先生方へ教育委員会としてどのような指導をしているかについてお答えいたします。
小学校は令和2年度から、中学校は令和3年度から新学習指導要領が全面実施となります。教育委員会といたしましては、令和元年度三郷市教育行政の基本方針、三郷の教育4つの礎の中に授業改善を掲げるとともに、新学習指導要領で求められている主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を通じて、生きる力を育むことができるよう、さまざまな指導を徹底しております。
具体的には、教育委員会で作成した三郷の授業の基本リーフレット、これを全教職員に配布し、主体的・対話的で深い学びに導く授業改善の視点を明確に示しているところでございます。指導主事による学校訪問では、必ず授業力向上のための視点を示したこのリーフレットを用いて、全教職員に自身の授業評価を行わせ、さらなる授業力向上に向けて指導をしております。
また、教職員向けのさまざまな研修会では授業改善の要点を定め、協議の形態を工夫することで活発な研究協議を行わせ、質の高い授業づくりにつなげています。
各学校においては、校内研修や研究発表会でこのリーフレットを参観者に配布し、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた視点で互いに授業を見合い、評価し、授業力向上に努めているところでございます。
今後も新学習指導要領の趣旨を踏まえて教職員の指導力向上を図るとともに、児童・生徒の学力向上、夢の実現を支援してまいります。
続きまして、2、コミュニティ・スクールについて、1、コミュニティ・スクールの設置について、ア、地域の方々と連携した学校運営についてお答えいたします。
三郷市の小・中学校では、これまでも学校評議委員会、学校応援団、学校評価委員会、地域青少年育成会などの助言や支援を通して、地域の人材を生かした教育活動の実践や地域の協力による学校運営の充実など、地域との協働体制を構築してきました。また、教職員が地域行事等に参加し、学校地域の双方向の協力体制が進んでおります。
その成果としては、学校の見守り活動やパトロールによる子どもの安全の強化、除草や栽培による学校環境の美化、読み聞かせや昔遊び、授業補助などの学習支援による学力向上など、多岐にわたっているところでございます。
現在、文部科学省では平成29年度に地方教育行政の組織及び運営に関する法律を改正し、学校運営に保護者や地域の方々が参画するコミュニティ・スクールの設置を推奨しておりますので、本市におきましても調査研究を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。

 

○議長(中野照夫議員) 益子敏幸生涯学習部長。
〔益子敏幸生涯学習部長 登壇〕

 

◎生涯学習部長(益子敏幸) 柳瀬勝彦議員のご質問の3、市民との協力促進についての1、生涯学習に関わる市民との協力促進について、ア、市民ボランティアについてお答えいたします。
一人ひとりが豊かな人生を送ることができ、生涯にわたって学習し、その成果を生かすことができる生涯学習は、地域社会にとって有意義なものであると考えております。社会や経済の変化とともに個々の価値観やライフスタイルが多様化する中、市民の皆様の学習意欲は高まっているものと認識しているところでございます。
本市では生涯学習にかかわる市民との協力促進について、第4次三郷市総合計画後期基本計画において、人が育ち活躍できるまちづくりを方針に掲げ、市民との協力、協働によってさまざまな生涯学習活動を展開しているところでございます。
知識や技術のある市民の皆様が活躍する主な例といたしましては、議員からご紹介がありました市民が講師となって開催するみさと雑学大学、三郷市青少年育成市民会議と連携して実施する親の学習、読書ボランティアの方々の協力によって開催するみさと秋の読書まつり、三郷市体育協会が主体となって開催しているみさとスポーツフェスティバルやみさとシティハーフマラソンなどがございます。
今後も引き続き、市民の皆様の学習意欲に応え、市民の皆様が知識や技術を発揮し活躍できるよう、生涯学習の環境づくりに努めてまいります。
以上でございます。

 

○議長(中野照夫議員) 妹尾安浩子ども未来部長。
〔妹尾安浩子ども未来部長 登壇〕

 

◎子ども未来部長(妹尾安浩) 柳瀬勝彦議員の4、こども食堂についての1、こども食堂のあり方についてのア、こども食堂の方向性や支援についてにお答えいたします。
子ども食堂はNPO法人や地域のボランティアのかたが子どもたちに無料または定額で栄養のある食事や温かな団らんを提供することにより、孤食の改善や地域の交流促進に資するものとして取り組みがスタートしたものでございますが、現状では貧困対策としての側面ばかりでなく、子どもたち、また地域のかたが心地よく過ごせる居場所として、多世代交流の拠点のひとつとなっているものと認識しているところでございます。
本市におきましても、NPOや地域において複数の子ども食堂が開設され、昨今では、商店街のにぎわいにつながるなど、多様な活動と広がりを見せてきているところでございます。
柳瀬議員のご質問にございました埼玉県の子ども応援ネットワーク埼玉につきましては、市という行政が生活保護や生活困窮者対策を行っている主体のひとつであり、社会貢献活動を推進しやすい環境づくりに努めることを目的としていることから、県内全市町村が発起人となっているところでございます。
子ども食堂を含む子どもの居場所につきましては、埼玉県内では平成31年2月末現在で230か所が設置されているところでございます。今年度から埼玉県では民間における居場所の新規立ち上げや運営に関する相談に答える子どもの居場所づくりアドバイザー派遣事業なども開始しているところであり、本市ではこれらのほか、各種助成事業の応援団体、またイベント等の告知などの情報提供につきまして、市のホームページ等を通じて行っているところでございます。
子ども食堂を含む子どもの居場所につきましては、その活動がさまざまな分野に関連する部分もあることから、関連部署と連携しながら支援や情報提供の充実につきまして、引き続き研究してまいります。
以上でございます。

 

○議長(中野照夫議員) 柳瀬勝彦議員。

 

◆7番(柳瀬勝彦議員) ご担当いただいた皆様、丁寧なご答弁ありがとうございました。再質問はいたしませんが、要望を伝えさせていただきます。
1、学習指導要領について、現在、三郷市では各学校が魅力ある学校づくりを推進し、特色のある教育活動の一層の充実を図り、基礎的、基本的な内容の確実な定着を目指しています。子どもたちに生きる力を育み、信頼される学校をつくっています。生徒数などもかなり違ってきております。学校ごとに適した教育を行うことはとても大切であります。基本となる学習指導要領の変更点や主体的・対話的で深い学びについては、しっかりと共通認識を持たないといけないと感じております。
他市の教育長に取材を行いましたが、アクティブラーニングは、子どもたちに話し合いをさせればいいと思っていた教職員も多くいたと伺っております。教職員が不安な状態にならないよう、教育委員会から現場へのご指示をよろしくお願いいたします。
2のコミュニティ・スクールについて、三郷市においては地域ごとに設置可能かどうか、いろいろと検討事項が多くございます。これからのまちづくりの中でも地域の子どもたちを地域で育てることは大変重要な課題でございます。コミュニティ・スクールをつくることで、児童クラブや放課後デイサービス、育児放棄や医療的ケアが必要な子どもたち、障がいを持っている子どもたちなど、子育て問題も地域で取り組み、防犯・防災についても学校と地域の連携が大切だと思います。メリット、デメリットもございますので、他市の事例を学び、しっかりと調査研究していただきたいと思います。
3、市民との協力促進については、行政と市民が協力し合って市民生活の向上を図っていくことがこれからも大切です。活動内容の検討や経費や活動期の検討もあわせて、市民のために市民ボランティアが気持ちよく参加できる環境づくりについて、しっかりと共通認識を持って各課で行っていただきたいと思います。
4のこども食堂については、他市のいろいろな事例がございます。行政としてすばらしい取り組みをしようとしている三郷市の団体に対して、注意事項や継続するための仕組み、他市の成功事例など、情報提供、支援などを今後ともよろしくお願いいたします。
昨日の市長の答弁でも、子育て支援や教育環境の整備についても前向きなご答弁をいただいており、大変うれしく思います。今後におきましても、常にスピード感を持ち、市民感覚と経営感覚を大切にしながら、「ふるさと三郷みんながほほえむまちづくり」を進めていただきたいと思います。
最後に、三郷で子育てができて本当によかったと、安心して保護者たちが言えるような三郷市になっていただきたいと願っております。
以上で2問目の要望を終了します。ありがとうございました。

 

○議長(中野照夫議員) 以上で柳瀬勝彦議員の質問を終わります。

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