1新型コロナウイルス感染症対応施策について
1.障害児を抱えるご家庭への支援について
2学校教育問題について
1.今年度の授業推進と行事について
2.オンライン授業の準備について
3メディアユニバーサルデザインについて
1.市が発行する広報紙のメディアユニバーサルデザインについて
ア.カラーユニバーサルデザインについて
イ.外国籍住民に対する情報保障について
△柳瀬勝彦議員
○議長(菊名裕議員) 通告第4、7番、柳瀬勝彦議員。
〔7番 柳瀬勝彦議員 登壇〕
◆7番(柳瀬勝彦議員) おはようございます。議長より発言のお許しをいただきましたので、通告書に基づきまして、ただいまより一般質問を順次始めさせていただきます。
冒頭に、新型コロナウイルス感染症関連でご苦労されている方々にお見舞い申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症対応で医療の最前線で頑張っていただいている方々に感謝申し上げます。本市におきましても、対策本部では国から2億7,215万円の交付金を含み、市民に対して8億3,317万円の補正予算をまとめていただき、ありがとうございました。
それでは質問に入らせていただきます。
第1問目は、新型コロナウイルス感染症対応施策について、1として、障害児を抱えるご家庭への支援について市長に伺います。
文部科学省は5月7日、新型コロナウイルス感染症による臨時休校中の対応として、障害がある児童生徒の家庭学習支援に関する留意事項を全国の学校設置者に通知しました。共通事項のほか、知的障害や自閉症など、障害種別に家庭学習上の留意点を示しています。
障害種ごとの家庭学習上の留意事項については、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱、言語障害、自閉症、情緒障害、学習障害、注意欠陥・多動性障害に分けて記載されています。障害や特性などに応じた効果的な教材、関わり方、配慮などを示しています。
新型コロナウイルス感染防止に必要な行動規制を理解するには、様々な認知能力が必要です。しかし、それは知的障がい者には多かれ少なかれ欠けている能力です。こうした制限がきっかけで生じる欲求不満や怒り、無力感、不安、恐怖、パニックといった感情が引きこもりや鬱、極度の緊張や攻撃的な行動といった形で現れるおそれがあります。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、障がいのある子どもたちが通う特別支援学校も臨時休校となっています。日中を一人で過ごすことが困難で、通常は放課後や長期休暇中に利用する放課後等デイサービスの事業所に預けています。障がいに応じたケアやきめ細やかな配慮に加え、感染予防にも気を配らなければならず、現場は緊張感が漂っています。
放課後等デイサービスの各事業所は、県の教育委員会や保護者からの要請に応じ、開所時間を早め、朝から子どもを受け入れています。学童保育とは異なり、たんの吸引など医療的ケアを行う事業所もあり、感染拡大に対する警戒感はひときわ強いです。
こまめな手洗いや消毒が欠かせない現実がありますが、肌への刺激を極端に嫌い、マスクを嫌がる子どももいます。現場特有の苦労もあります。また、他人の目を気にするあまり、気軽な散歩もできずに家に引きこもっている人もいます。
医療的ケアが必要なお子様を持つご家庭では、基礎疾患があるため、新型コロナウイルスに感染したら死に直結するため、通常以上に神経を使い生活をしているそうです。子どもに必要な消毒液や医療的な道具もなかなか手に入らず困っていると伺いました。緊急事態宣言が解除されましたが、これからもまだまだウイルスと共存していかなければなりません。不足しそうな物資の確保など、大きな第2波が来る前に、障がい児を持つご家庭への支援について考えをお伺いします。
2問目として、学校教育問題について伺います。
2の1として、今年度の事業の推進と行事について伺います。
急に浮上してきた9月入学のメリットとデメリットと課題について関心が高まる中、6月2日に出されたワーキングチームは、国民的な合意が必要などとして、今年度や来年度の導入は見送るべきとする提言をまとめました。政府内でも慎重論が広がっています。
子どもたちの学びの保障は一刻の猶予も許さない緊急の課題であり、秋季入学制度の導入と同じ時間軸で考えることは困難であると結論づけられました。私としてはとても安心しました。今年は卒業式も入学式も例年のように開催することができませんでした。2か月の休校で、授業の遅れや不登校児童の増加が懸念されております。
文部科学省は、6月5日、新型コロナウイルス感染症対策に伴う児童生徒の学びの保障を示しました。感染症対策と子どもたちの健やかな学びの保障の両立、新学習指導要領の目指す学びを着実に実現を唱え、臨時休校中も学びを止めない、速やかにできるところから学校での学びを再開する、あらゆる手段を活用し、学びを取り戻す、柔軟な対応の備えにより学校ならではの学びを最大限確保の4つの基本的な考えを示しました。
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、最終学年以外の児童生徒の教育課程編成について、2021年度以降を見通した特例的な対応を認める方針を全国の教育委員会などに通知いたしました。学習の遅れを複数年で補うこと、年度当初予定した内容の指導を年度中に終えることが困難な場合の特例的な対応については、次年度以降を見通した教育課程編成、学校の授業における学習活動の重点化の2点を挙げました。
学校の授業における活動の重点化は、学習指導要領に求められている内容を効果的に指導するため、個人でも可能な学習活動の一部についてICТを活用して授業以外の場でも行うことを提案しております。
また、学校の授業で行う学習活動を、教師と児童生徒や児童生徒同士の関わり合いが特に重要な学習への動機付けや共同学習、学校でしか実施できない実習などに重点化する。なお、最終学年などについては進路指導の配慮が必要な小学校6年生、中学校3年生、また、教師による対面での学習支援が特に求められる小学校1年生、進学や就職を控えた高校3年生について、分散登校を行う際、優先的に学習活動を開始できるよう配慮を求めています。
しかしながら、地域によってはそうした取り組みでは今年度中の学びの回復は難しい可能性もあります。そのため、設置者の判断により、令和2年度を2週間から1か月など、一定期間延長する特例措置を検討すべきであり、最終学年の生徒が就職や国家試験を控えている場合への対応など、令和2年度を延長することに伴う課題への対応策の検討も迅速に進めるべきで、なお、学びの進度が異なる地域学校への転校等が行われる生徒については、受入先の学校等において特別の配慮をお願いしたいと提案しております。
学習内容を先送りすることへの教育委員会の見解や未学習分や今後の学習の進め方について、学校間の格差を生ませないための対策について伺います。
三郷市においては教室などの冷房設置が全国で先駆けて行われていたため、夏場の暑い時期でも授業は可能と考えます。子どもたちにとっての学びは勉強が大切でありますが、季節ごとの学校行事や学年行事においても大切な学びの場と考えております。今までにない長期の休校があり、再開後の不登校児童に対する対策についても伺います。
国の方針、県の方針が出される中、休校期間中においても対策を検討し、スケジュールにおいても何度も見直し、計画をしていただきました。子どもたちの保護者の不安を少しでも和らげることができればという思いで学校教育部長に伺います。
2の2として、オンライン授業の準備について伺います。
今回の補正予算についても新しい生活様式における学校教育のため、全児童生徒の学習用パソコン、ネットワーク環境整備費として4億2,073万円や、ひとり親家庭への子ども1人当たり3万円の支給など、市独自の政策をまとめていただきました。
オンライン授業については、4月16日時点で臨時休校をすると答えた1,213の自治体に対し、2万5,000校の公立小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校での取り組みを聞きました。
休校中の家庭学習の方法について、全ての自治体が教科書や紙の教材を活用している一方で、その他インターネットを取り入れているのは3割を切りました。
文科省は併せて出した通知で、ICTを最大限活用し、遠隔で対応することが極めて効果的と自治体に工夫を求めました。6月2日のワーキングチームのまとめでも、今回の新型コロナウイルス感染症を機として、フィジカルディスタンスが求められるなど、生活の在り方が大きく変化しており、学びの在り方についても新たな生活様式に対応することが必要であります。
特に、内外の社会のICT化は急速に進んでおり、子どもたちが活躍する時代を思えば、教育のICT化を強力かつ速やかに推進すべきであります。もちろん、他者との関わり、集団での学びや現場での学びなど、対面・実習での授業でしか得られないものもあり、オンライン教育のみで全ては解決できず、そうした学びとのバランスを取りつつ、ICT化を進めていくことが必要であります。学習環境の変化に伴う成績評価の在り方についても工夫が必要であると提言されました。
埼玉県では、戸田東小学校では、デジタル端末がない家庭に対し、市保有の3,000台を貸し出し、通信環境が整備されていない家庭には、学校で動画などを端末に入れて対応したそうです。1万1,000人余りの全ての児童生徒に端末が行き渡るようにしたそうです。
インターネットのユーチューブなどを使った動画を見るだけの一方通行の学習とは違い、先生と児童が個別にやりとりができるグーグルのアカウントを市立小・中学校に通う全ての児童生徒に配って、ログインしてもらい授業を行ったそうです。
ふじみ野市では、タブレット端末1,740台を貸し出し、ネットを使った民間学習支援サービスの活用や、各学校の教員が作成した110本の動画をユーチューブに配信するなど、学校再開時の予習となるような補充学習を実施したそうです。ネット環境が整わないご家庭に対しては、学校のパソコンルームを開放したそうです。
越谷市は、12日からユーチューブ、越谷市教育委員会公式チャンネルに教員らが作った動画を配信。中学校では、国語、数学、英語、社会、理科のほかに体育の授業内容のエッセンスを10分から15分にまとめ、配布済みの教材プリントを補完したそうです。
教育委員会は、理解が進まない子を取り残さないために、課題プリントや電話を介した先生と子どもの双方向型を重視するとしています。一方通行の動画学習は補完的との立場で、動画の作成・配信は、各校の判断に任せているということでございます。県などのまとめでは、県内の公立小・中学校でオンライン授業をしたのは久喜市だけだそうです。
一方、問題点も浮かび上がってきました。向上心の強い子どもは学習内容が進むが、興味のない子どもは端末を立ち上げようともしない。勉強ができる家庭環境にない子どももいます。今回の事例を生かし、ICT活用を進める機会にしたいと考えています。
一方、ICTが進めば進むほど先生の重要度も増してくると指摘されております。6月5日の文部科学省の学びの保障においても、学習保障に必要な人的、物的支援があります。学校子ども応援サポーター人材バンクの活用の検討を含め、同時方向のオンライン授業に向けた今後の計画について、学校ごとの格差を解消する教育委員会の取り組みについて、整備前の対応状況について、各家庭の状況について伺います。
これからの教育現場において、オンライン授業はとても大切になってきます。オンライン化について学校教育部長に伺います。
3問目は、メディアユニバーサルデザインについて企画総務部長に伺います。
メディアユニバーサルデザインとは、様々な情報が高齢者、障がい者、色覚障がい、外国人などにも見やすく、伝わりやすくするための配慮手法です。情報発信やデザイン制作者がメディアユニバーサルデザインの配慮を行うことで、より多くの市民に分かりやすく情報が伝わる安全な社会を目指せます。「広報みさと」におきましては、モリサワのUDフォントを使用し、市民に見やすいフォントを採用しており、工夫が見られます。
3のアとして、カラーユニバーサルデザインについて伺います。
人は情報の87%を視覚から得ていると言われております。私たちの社会には、テレビ、新聞、雑誌、インターネット、サインと、視覚メディアがあふれています。しかし、高齢者、弱視・色覚障がい者に対して文字を読みやすくするという配慮がなされていません。それどころか、デザインを優先するあまり、何が大事か、何を伝えたいのかが分かりにくいものもございます。
視覚情報の中には公共性の高い公官庁、病院など、災害情報や食品や薬品の安全情報など、生命に関わる重要なものもあり、これらを最適化することがメディアユニバーサルデザインの使命です。全ての人が違和感なく、印刷物やインターネットを見られることを望んでいます。
色覚異常とは、ある色の見え方が異なり、全ての色が明暗でしか認識できないといった色の感じ方が異なる状態をいいます。C型は一般色覚、D型は緑を感じられない、P型は赤を感じられない、T型は青を感じられないなど、大きく4つに分類されています。
色覚障がいは、足の不自由な人には車椅子があります。耳の不自由なかたには補聴器があります。しかし、色覚障がいのかたにはそれを補助する道具や補正する眼鏡がありません。また、生まれつきの色覚障がいは遺伝によるもので、治す方法もありません。色覚障がいのかたは、日本人男性の約20人に1人、女性は500人に1人とも言われており、総数では約320万人にもなり、身体障がいのかたとほぼ同数と言われております。
このかたたちに少しでも不自由を感じない配色やデザインを提供することにより、正確な情報を伝えることが可能になります。色の識別に不自由さを感じられているのは、色覚障がいのかただけではありません。加齢による白内障や緑内障により、目のかすみや視力低下など、日常生活で不便を感じておられる高齢者のかたもたくさんいます。
カラーユニバーサルデザインは、高齢者にも優しいデザインです。カラーユニバーサルデザイン商品のよしあしは、作った人ではなく使った人の評価によって決まります。利用者本位の信頼性の高いメディアユニバーサルデザインを普及させるために、メディアユニバーサルデザイン協会では、第三者認証制度を実施しております。この制度は、メディアユニバーサルデザインの適用範囲と定めている印刷物の制作物を、独自の評価基準で審査し、適合商品を認証するものです。一度審査を受けてもらうと今後の参考になると思いますが、お考えを聞かせてください。
3のイとして、外国籍住民に対する情報保障について伺います。
「広報みさと」は多言語、9か国語で配信しております。三郷市における外国籍の住民は、2020年4月1日時点で4,747人となっております。日本に定住している外国籍住民は200万人を超えております。このことは、多様な文化や言語背景を持つ人々が、地域社会の構成員として生活しているという現状を表していると言えます。
その一方で、外国人を受け入れるための制度整備はなかなか進まず、特に在住の外国人の言葉の壁は深刻な問題と言えます。生活上の問題に直面したとき、日本語ができないため必要な情報へアクセスできず、制度や支援を受けられないこともあります。これは全ての人々が等しく有するべきアクセス権が保障されていないことであり、人権の侵害であるとも言えます。
こうした問題の解決を図るためにも、通訳、翻訳による在住外国人に対する言葉のサポートの重要性はさらに高まってきます。外国人自身が言葉の壁を感じることなく、必要な情報にアクセスでき、さらに自分の人生を自分で決定できるような言語保障を考えていかなければなりません。これは対人援助の専門家の話だけを通訳したら終わりでなく、外国人の思いや要求を外国人の話したい言葉で話せるように保障していくことが求められています。
三郷市におきましても、平成29年度評価結果の公表でも、外国人の増加に伴い、特殊案件も増加しており、対応に苦慮しているとあります。特に、今回の新型コロナウイルス感染症情報についてはとても不安に思っていたと思います。今後の外国籍住民に対する情報保障について伺います。
以上で1回目の質問を終わります。
○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員の質問に対する答弁を求めます。
木津雅晟市長。
〔木津雅晟市長 登壇〕
◎市長(木津雅晟) 柳瀬議員のご質問にお答えいたします。
1、新型コロナウイルス感染症対応施策についての1、障害児を抱えるご家庭への支援についての総論をお答えし、詳細については担当部長をして答弁いたさせます。
本市では、2月21日に新型コロナウイルス対策本部を設置し、市民の皆様の命を守るため、職員一丸となって取り組んでいるところでございます。基礎疾患があるかたは感染症に罹患することが命に関わる場合もあるところでございます。とりわけ、障がいのあるかたは、障がい特性により、一人ひとりの基本的感染対策を取ることが難しいなど、ご自宅で障がい児の教育や介助をされるご家族は大変なご苦労をされているところと認識しております。
5月25日に緊急事態宣言が解除されたところではございますが、国・県と連携を図りながら、引き続き、障がい児を抱えるご家庭に対して個別の相談による支援を行い、今後も障がい児にとって必要とされるニーズを把握するとともに、感染予防や蔓延防止策に取り組んでまいります。
○議長(菊名裕議員) 妹尾安浩福祉部長。
〔妹尾安浩福祉部長 登壇〕
◎福祉部長(妹尾安浩) 柳瀬議員のご質問にお答えいたします。
初めに、本市の障がい児の状況でございますが、令和2年4月1日現在で、障害児通所支援である児童発達支援の利用手続をされている就学前児童は125名、放課後等デイサービスの利用を手続されている就学児童につきましては337名、合計で462名でございます。
新型コロナウイルス感染症に係る障がい児を抱えるご家庭への支援といたしましては、放課後等デイサービス事業所、移動支援事業所、相談支援事業所などに対しまして、国等からの通知に基づきまして、感染症対策を講じた上で事業継続を要請いたしましたところ、多くの事業所で障がい児を受け入れていただけたことで、障がい児が生活のリズムを崩すことなく平常の慣れた環境で過ごせたところでございます。
また、医療的ケアを要する児童のご家庭の支援につきましては、埼玉県におきまして、本年3月から順に10名の児童のご家庭への手指消毒液の配布を実施しておりますが、対象児童の選定や配布などにつきまして、本市も協力したところでございます。
今後におきましても、埼玉県、障害福祉関係事業所等と連携を図るとともに、障がい児を抱えるご家庭に対するきめ細やかな相談支援を通じまして、感染症予防用品や衛生用品、その他必要とされるニーズの把握に努めてまいります。
以上でございます。
○議長(菊名裕議員) 魚躬隆夫学校教育部長。
〔魚躬隆夫学校教育部長 登壇〕
◎学校教育部長(魚躬隆夫) 柳瀬議員のご質問に順次お答えいたします。
初めに、2、学校教育問題について、1、今年度の授業推進と行事についてでございますが、現在、今年度中に学習内容を終えることを目指し、教育委員会では夏季休業日の短縮、土曜授業の実施、1日15分程度の短時間学習の導入など計画をしてございます。
さらに、新型コロナウイルス感染拡大防止を図り、児童生徒の学びに学校差が生じないよう、学校生活全般と授業中における学校生活再開における留意点、これを冊子に取りまとめまして、全小・中学校に配布いたしました。各校では本冊子の内容を踏まえまして、新しい生活様式を基盤に、工夫して授業を実施しておるところでございます。
昨年度3月の未指導分についてでございますが、全小・中学校にその単元や対応の具体策について報告を求めてまいりました。今後、教育委員会として、今年度中に各校の実施状況を確認しまして、指導、助言を行ってまいります。
学校行事についてでございますが、市内各小・中学校では、実情に応じまして2学期に行事を延期するなどの対応を行い、新型コロナウイルスの感染状況を注視しているところでございます。教育委員会といたしましては、行事の意義や必要性を踏まえまして、十分に検討を行い、決定するよう校長会と連携してまいります。
学校再開後に不登校児童生徒が増加しないための対応についてでございますが、3か月にもわたる臨時休業期間中も、市内各校においては個別でできる教育相談日や学習相談日、これを設けまして、一人ひとりの児童生徒に寄り添い、学校再開後の生活に適用できるよう取り組みを進めてまいりました。教育委員会といたしましては、今後も感染症対策を講じながら、児童生徒の健やかな学びを保障することを目指してまいります。
次に、2、学校教育問題についての2、オンライン授業の準備についてお答えいたします。
質疑でもお答えさせていただいたとおり、現在、教育委員会ではオンライン授業に向けた環境整備と整備後の円滑な運用に向けて学校支援を行っているところでございます。
具体的には、4月以降、各校がホームページを活用して家庭学習の充実を図ることができるよう、教育支援サイトの紹介や動画配信の方法について指導してまいりました。
また、4月下旬には、授業支援システムの立ち上げや運用の方法について、臨時校長会で研修を行ったところでございます。その後も学校差が生じないよう、各校の要請に応じまして校内研修を行いまして、教員のICTを活用した指導力向上について支援をしてまいりました。
また、ネットワーク環境が整っていない5%から10%程度の家庭に対しましては、学校の一部を開放し、校内のネットワークを用いて学習機会を提供するなどの工夫を行った学校もございました。家庭におけるネットワーク環境の整備については、今後も研究を進めるとともに、双方向のオンライン授業を含むICTを活用した学習活動の充実について計画的に進めてまいります。
以上でございます。
○議長(菊名裕議員) 島村徹企画総務部長。
〔島村 徹企画総務部長 登壇〕
◎企画総務部長(島村徹) 3、メディアユニバーサルデザインについて、1、市が発行する広報紙のメディアユニバーサルデザインについてお答えいたします。
初めに、ア、カラーユニバーサルデザインについてでございますが、年齢や性別、障がいの有無等に関わらず、全ての人が利用しやすいことを目指すユニバーサルデザインの考え方の中で、視覚情報に特化したメディアユニバーサルデザインの観点において、広報紙の文字のデザインや色の配列等への配慮が求められているところでございます。
三郷市の広報紙である「広報みさと」におきましては、誰もが見分けやすい配色やデザインとすることに留意し、発行前に4回行っております紙面の校正の段階において、複数の職員がチェックを行い、色の配列や明るさ、鮮やかさの調整、また文字の縁取り等の工夫を行っております。
また、今後も高齢のかたや色覚に障がいのあるかたにも見分けやすい配色や文字のデザイン等の工夫を複合的に行うとともに、見え方のシミュレーションを行えるスマートフォンアプリのチェックツール等を活用して、客観的にカラーページを検証するなど、誰に対しても正しく情報が伝わるように、色の使い方やデザインに配慮しながら、誰もが違和感なく見やすいと感じる紙面づくりに引き続き努めてまいります。
続きまして、イ、外国籍住民に対する情報保障についてでございますが、市内に居住する外国籍の住民のかたが年々増加している中、外国人のかたにも市の情報をお届けすることができるように英語版の広報紙「Misato View」を年4回発行しております。
さらに、昨年10月号の「広報みさと」からは、多言語ユニバーサル情報配信ツールであるカタログポケットを導入いたしました。このアプリをスマートフォンやタブレット端末等にダウンロードしていただくことにより、10か国語に対応した翻訳機能や情報を音声で聞くことができる読み上げ機能、本文をタップすると文字が大きく表示されるポップアップ機能等を利用して、「広報みさと」を読んでいただくことができます。
カタログポケットにつきましては、「広報みさと」や市ホームページにご利用の案内を掲載し、市民への周知を図ってきているところでございますが、手軽に情報を得ることができるツールでございますので、今後も外国籍のかたや外国籍のかたを支援しているかたなど、さらに多くのかたに活用していただけるよう、より一層の周知に努めてまいります。
以上でございます。
○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員。
〔7番 柳瀬勝彦議員 登壇〕
◆7番(柳瀬勝彦議員) ご担当いただいた皆様、丁寧なご答弁ありがとうございました。幾つか要望をさせていただきます。
障がい児を抱えるご家庭へのさらなるご支援の検討を、まずよろしくお願いいたします。
学校教育問題についてですが、学校休業による感染防止への効果の検証や感染防止対策の取り組みを踏まえ、ガイドライン制作等を行い、第2波が来た際に学校関係者が予測できるようにすることが必要であります。
オンライン授業につきましては、不登校の子どもにも有効なこともあると伺っており、これからの学校教育に必要な設備だと思います。学校ごとの格差を広げないよう、オール三郷として教育委員会主導でお願いしたいと思います。
長時間の電子機器利用で体に与える悪影響についても、スマホ老眼やデジタルデメンチアというゲーム脳、脳の発達阻害についても報告されております。これらに気をつけながらオンライン授業の検討が必要です。6月から起こり得る学校再開における様々な問題や子どもの心のケアについても取り組んでいただきたいと思います。
現在、大変忙しい部署への質問、要望をさせていただき、ご迷惑をおかけいたしましたが、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
メディアユニバーサルデザインについてですが、多くのかたに使いやすいものを作ってあげようというユニバーサルデザインの思想には、心の優しさや思いやりがあります。また、障がい者、高齢者が安全に円滑に利用できる、誰もが住みやすい福祉のまちづくりを行うバリアフリーにも心の優しさや思いやりがあります。
この共通する心の優しさや思いやりの精神は、全ての人を個人として尊重し、思いやりの心を持って助け合う態度を育て、ともに生きる人間の心の育成を目指す、福祉の心の育成に通じています。また、広報課として、他の課の部門から発行される様々なお知らせやご案内の文字についても、UDフォントに統一していくよう呼びかけていただけるとより市民にとって読みやすくなると思います。きめ細やかな情報発信は市民への情報保障になります。より一層の調査研究をしていただきたいと思います。
三郷市民一人ひとりが自立しつつ、互いに支え合う共生社会の実現を目指して、「ふるさと三郷みんながほほえむまちづくり」を進めていただきたいと思います。
5月26日と6月5日に配信された市長のメッセージ動画はとても市民に好評です。手話通訳もあり、配慮がなされていました。ご高齢の方々の難聴者のために字幕が入るとより一層情報保障がされると感じました。今後もホームページに文字だけを載せるのではなく、今回のような動画配信はとてもすばらしいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で2問目の要望を終わります。ありがとうございました。
○議長(菊名裕議員) 以上で柳瀬勝彦議員の質問を終わります。