2020年12月議会一般質問議会-柳瀬勝彦

1学校教育問題
1.学校における働き方改革に係る部活動について

2まちづくりについて
1.インクルーシブ公園について
2.シルバーパークについて
3.防災パークについて(震災時の公園利用活用)

3市民生活環境について
1.セルフネグレクト支援について

 

○議長(菊名裕議員) 通告第4、7番、柳瀬勝彦議員。
〔7番 柳瀬勝彦議員 登壇〕

◆7番(柳瀬勝彦議員) おはようございます。議長より発言のお許しをいただきましたので、通告書に基づきまして、ただいまより一般質問を順次始めさせていただきます。
冒頭に、第三波の新型コロナウイルス感染症拡大でご苦労されている方々にお見舞い申し上げます。また、新型コロナウイルス対応で行政の皆様、医療の最前線で頑張っていただいている方々に感謝申し上げます。
それでは質問に入らせていただきます。
1問目は、学校教育問題としての、学校における働き方改革に係る部活動について伺います。
平成31年1月29日、文部科学大臣から出されたメッセージは、「今、学校現場では、教師の長時間勤務の深刻な実態があり、働き方改革は待ったなしの状況です。“子供たちのため”を合言葉に、これまで志ある教師たちがその使命感から、様々な社会の要請に応えてきましたが、過労死に至ってしまうような痛ましい事態もあり、ここで教師の働き方を変えなければなりません。働き方改革はこれからも、志高く能力のある方々が教師の道を選び、我が国の学校がさらに充実・発展するためにも不可欠になっています。これはsociety5.0といった変化の激しい時代を生きる子供たち“たくましく生きる力”を育むためにも重要です。教師は本分である学習指導をはじめとする教育活動にこれまで以上に力を注ぐ必要があります。こうした中で、朝早くからの登校指導や夜間・休日の見回り、勝つことだけを重視し長時間の練習を行う部活動、運動会等の過剰な準備など、必要な授業の準備時間が削られてまで教師が行うことでしょうか。“子供たちにとって真に必要なものは何か”、優先順位をつけて大胆に業務を減らし、家庭や地域の御協力を得ながら、社会全体で子供たちを育む体制が不可欠です。皆さんの住む地域の学校で、教師たちが毎日子供たちの前でいきいきと教壇に立てるよう、力を合わせていきましょう。そして、これからも優秀な若者が教師になりたいと思えるよう、教師の仕事をより魅力的なものにしていきましょう。文部科学省としても、積極的な情報発信や関係者への働きかけ、教育制度の在り方の大胆な見直しや条件整備をしっかり行うなど、全力を尽くして取り組んでまいりますので、是非、学校における働き方改革に御理解・御協力をお願いします」と発表されました。
そして、令和2年9月1日、学校における働き方改革を踏まえた部活動改革についての方向性が示されました。部活動の意義と課題としては、部活動は生徒の自主的、自発的な参加により行われるものであり、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として学習指導要領に位置づけられた活動です。部活動に参加する生徒にとっては、スポーツ、芸術、文化等の幅広い活動機会を得られるとともに、体力や能力、技術の向上に資するだけでなく、教科学習とは異なる集団での活動を通じた人間形成の機会でもあります。部活動は多様な生徒が活動できる場であり、豊かな学校生活を実現する役割を有します。
一方、部活動の設置運営は、法令上の義務として求められるものではなく、必ずしも教師が担う必要のない業務として位置づけられています。教師の勤務を要しない日、休日の活動を含めて教師の献身的な勤務によって支えられており、長時間勤務の要因であることや、特に指導経験がない教師には多大な負担になっているとの声もあります。
改革の方向性について、今回の部活動改革については公立学校における働き方改革の視点も踏まえ、教師の負担軽減を実現できる内容とすることが必要であります。このため、公立学校を対象とした部活動改革をするとともに、主として中学校を対象とし、高校についても同様の考え方を基に部活動改革を進めます。
なお、高等学校における部活動は、学校の特色ある活動として位置づけられている場合もあることに留意すべきです。このような学校については別途設置者の責任において教師の負担軽減を考慮した適切な指導体制を構築するべきであります。
私立高校においても、公立高校における取組も参考にしながら、教師の負担軽減を考慮した適切な指導体制の構築に取り組むことが望ましいと考えます。
これまでの部活動は、教師による献身的な勤務の下で成り立っており、持続可能な部活動と学校の働き方改革の両方を実現するために、特に休日の部活動における教師の負担軽減を図る必要があります。部活動は学校教育の一環として行われる活動でありますが、必ずしも教師が担う必要のないものであることを踏まえ、休日に教科指導を行わないことと同様に、休日に教師が部活動の指導に携わる必要がない環境を構築するべきであります。
一方で、休日の部活動に対する生徒の希望に応えるため、休日において部活動を地域の活動として実施できる環境を整えることが重要であります。部活動に代わり、生徒が自主的にスポーツ、文化活動に取り組み、体力や技能の向上を目指す活動機会を保障する観点から、教師の勤務を要する日、平日においての学校活動として行われる部活動、学校部活動と教師の勤務を要しない日、休日において地域の活動として行われる部活動、地域部活動との連携を図りながら、地方自治体において地域部活動の実施のために必要な取組を行うことが求められます。
具体的な方策については、これまで適正な部活動の実施に向けた部活動改革として部活動指導員など外部指導者の活用、活動時間や休養日の基準の設定、短時間で効率的な指導の推進などに取り組んできたところであります。
今回の部活動改革は、部活動の教育的意義を踏まえつつ、さらなる学校の働き方改革を実現するため、部活動ガイドラインを踏まえた取組の一環として実施するものであり、具体的には、以下の取組を進めます。
休日の部活動の段階的な地域移行、学校部活動から地域部活動への転換、休日の部活動における生徒の指導や大会の引率については、学校の職務として教師が担うのではなく、地域の活動として地域人材が担うこととし、地域部活動を推進するための実践研究を実施します。その成果を基に、令和5年度以降、休日の部活動の段階的な地域移行を図るとともに、休日の部活動の指導を望まない教師が休日の部活動に従事しないこととすると発表されました。
子どもたちのために持続可能な部活動と教師の負担軽減の両方を実現できる改革が必要になりますが、三郷市ではどのように考えているか、学校教育部長に伺います。
2問目は、まちづくりの中で、公園について伺います。
まちづくりを行う中で公園の位置づけは、そこに暮らす人々にとっても重要な役割があります。子どもが安心・安全に遊べる場所、人々が集い、楽しむ場所として大切です。現在、市内の公園は同じような機能が多く見受けられ、今後は地域の特性や住民の要望に応えた公園づくりが必要になってくると考えます。
そこで、1つ目は、インクルーシブ公園についてですが、みんなの公園プロジェクトなど、日本でもユニバーサルデザインの公園づくりの必要性が注目されております。障がいのあるなしに関わらず、年齢、性別、国籍に関係なく、多様な人が、楽しく、安心して、安全に利用できる公園づくりを目指していく必要があります。
2019年4月27日、東京都ではインクルーシブな遊び場として世田谷区の砧公園、府中の森公園を整備すると発表されました。また、今後も他の公園での遊び場、UD化を進めていく方針とのことです。そのため、市の職員の研修等で技術の共有を図るだけでなく、先進的な取組の周知に向け、具体的な整備状況や利用者のフィードバックなど、サイトやSNSで情報発信をしていく予定だそうです。
また、AERA、今年度の1月27日号にインクルーシブな遊び場づくりの記事が掲載されました。「インクルーシブは公園から始まる。公園で遊べない子がいることを知っていますか」というタイトルのこの記事は、昨年から東京都で活発化し始めたインクルーシブな遊び場づくりの様々な動きや、障がいのある子どもや若者、家族たちの声が丁寧に伝えられています。
2020年4月8日、三重県松阪市の農業公園ベルファームの遊び場に新しい遊具が導入されました。座っても、寝転んでも、介助者と一緒でも、多様な人が揺れを楽しめるドイツのハンモック型遊具です。きっかけは、同市にある女の子のお母さんから公園のUD化を望む切実な手紙が届いたことでした。
その女性は、これまで公園で娘さんが遊べないことに胸を痛められておりましたが、UD公園について知り、障がいのある子どもたちのために自分にできることを少しでもと声を上げられました。
子育て支援に力を入れている松阪市では、この親子の願いをかなえようと、地域の子育て支援グループ、市長、公園担当者たちが協力されてUD遊具の設置が実現しました。いつか日本中にユニバーサルデザインの公園があることが当たり前になる日が来るよう、これからもできる限りの力を注いでいきたいと思います。
まず1人の声から、まず1つの遊具からでも社会に確かな変化は起こせると考えております。三郷市におけるインクルーシブ公園、公園のUD化についてまちづくり推進部長に伺います。
次に、シルバーパークについて伺います。
少子高齢化が進む中、公園は高齢者の憩いの場となってきております。社会全体としては健康への関心の高まり、介護予防という考え、何よりも高齢者が心身ともに健康でありたいとして取り組む健康づくり活動はとても重要です。運動などによって健康を維持、増進すること、健康遊具も利用して病気やけがを予防すること、仲間たちとグラウンドゴルフなどで趣味活動を楽しく行い、生きがいを持ってはつらつと生活できることが大切です。
こうした住民の健康づくり活動を進める上で、公園はどうあればよいか、調査研究が必要だと思います。シルバーパークについても、根底にはインクルーシブ公園の考え方が必要で、バリアフリーやユニバーサルデザインによる整備を進めていかなければなりません。シルバーパークの必要性についてまちづくり推進部長に伺います。
3つ目の機能として、災害時の避難場所として活用されることが予想されます。震災時、市が指定した避難所へ遠くて行けないかた、避難所のキャパシティとしてあふれてしまい、入ることができないかたは近所の公園に集まることになります。
市の公園については、かまどベンチの標準設置や東屋や複合遊具にテントが張ることができるようにする、電灯の一部を太陽光発電にするなど、できるところから改善していただきたいと思います。多少費用をかけても、防災トイレとしてのマンホールトイレの設置や公園の地下に雨水調整スペースを設け、消火活動に利用できる手動くみ上げポンプの設置、給水車が来たときに水をためるタンクを設置するなど、地域の現状を踏まえた計画が求められます。防災パークについての考え方をまちづくり推進部長に伺います。
また、日頃、地域の自主防災関係者と調査、調整、指導を行い、危機管理の観点から、災害時の公園利用について危機管理監に伺います。
3問目は、市民生活環境についてです。セルフネグレクト支援について伺います。
セルフネグレクトとは、生活環境や栄養状態が悪化しているのに、それを改善しようという気力を失い、周囲に助けを求めない状態を指します。ごみ屋敷や孤立死の原因とも言われています。
セルフネグレクトに陥るきっかけは、配偶者や家族の死のほか、自分の病気や仕事を辞めるなど様々で、年齢に関係なく陥ると考えられています。ごみ屋敷、汚部屋、もったいないが口癖、片づけられない症候群といった言葉を、最近メディアなどでよく見聞きします。
どうしてごみがあんなにたまってしまったのでしょうか。でも、単にそうした人は片づけられない、だらしない、いい加減なだけでなく、深刻な心の病に陥っているかもしれません。
あわせて、ネグレスト「子どもの世話、養育を親が放棄する」という言葉を最近耳にする機会も多くなりましたが、逆に自らの心、体のケアを放棄してしまうセルフネグレクトが問題視されています。
こうした心のありようは、若い人でなく高齢者にも急増していて、部屋が汚れるだけでなく、体も心も疲弊状態になります。特に、ひとり暮らしの高齢者の場合、生活能力や意欲が低下することで、今までできていたことがテンポよくできなくなってしまいます。その変化によるいらいらからセルフネグレクトに陥るかたも多く、場合によっては、地域や家族から孤立する高齢者も急増しております。
高齢者は納得した上で選択をしているかもしれません。他者が望まない方法で暮らすことに決めただけかもしれません。多くの場合、ソーシャルワーカーは状況を見極めるのに適任であり、家族または友人からの通報を受け、介入することができます。現在の三郷市の現状と支援体制について福祉部長に伺います。
以上で1問目を終わります。

○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員の質問に対する答弁を求めます。
魚躬隆夫学校教育部長。
〔魚躬隆夫学校教育部長 登壇〕

◎学校教育部長(魚躬隆夫) 柳瀬議員のご質問にお答えいたします。
私からは、1、学校教育問題の1、学校における働き方改革に係る部活動についてにお答えいたします。
国や県の方針を踏まえまして、三郷市教育委員会では今年8月に学校における働き方改革基本方針を策定しました。働き方改革は、教職員の働きやすい環境を作ることで心身の充実を図るとともに、授業準備等の時間の確保につなげ、教員が子どもたちの指導に専念できる時間を創出し、学校の教育の質を高めることと認識しているところでございます。
具体的な取組といたしましては、スクール・サポート・スタッフの配置や学校閉庁日の設置などを実施しているところでございます。
部活動についての取組といたしましては、三郷市部活動の在り方に関する方針を策定しまして、生徒及び教員の心身のバランスの取れた生活を推進するため、効率的・効果的な練習を行い、平日、休業日ともにできるだけ短時間にすることや、土曜日、日曜日は少なくとも1日以上を休養日とすることなどを定めております。
また、部活動における教員の負担軽減への取組として、地域のボランティア等のかたにも部活動のサポートをしていただいております。
今後、学校における働き方改革を踏まえた部活動改革を進めるため、部活動における地域人材の確保や一定規模の地域単位での活動も視野に入れた体制の構築について、調査、研究してまいります。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 秋本寛司危機管理監。
〔秋本寛司危機管理監 登壇〕

◎危機管理監(秋本寛司) 私からは、2、まちづくりについての3、防災パークについての担当分につきましてお答えいたします。
震災時における公園の役割につきましては、三郷市地域防災計画などにおいてお示しをさせていただいておりますが、市民の身の安全を確保することができる身近な緊急的避難場所になるとともに、状況に応じて一時的に避難生活を送る場所にも活用されるなど、災害から市民の生命を守るための防災上重要な役割を有してございます。
また、地震による火災時の延焼防止や災害活動拠点としての利用など、震災時において様々な役割を担う防災空間、オープンスペースとして位置づけられております。
市といたしましては、震災時に公園が一時的な避難場所として利活用できるよう、都市公園をはじめとする一部の公園にマンホールトイレやかまどベンチなどの防災機能を整備しているところでございます。
また、自主防災組織におきましては、防災機能を備えた公園を訓練会場として使用するなど、震災時における公園の利活用を想定した訓練を実践している地域もございます。一例ではございますが、高州・東町地区の自主防災組織では、2年に1度の地域合同の防災訓練を市の広域指定避難場所に指定されております県営みさと公園で実施しており、公園に設置されている防災設備を活用した訓練を取り入れるなど、震災時において公園を一時的な避難場所と想定した内容となってございます。
いずれにいたしましても、震災時において公園は様々な利活用が想定され、地震に強いまちづくりを推進する上で欠かせないオープンスペースとなりますので、防災担当といたしましては、公園の施設管理者及び自主防災組織と連携を図りながら、地域における震災時の利活用の促進に努めてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 松本義博まちづくり推進部長。
〔松本義博まちづくり推進部長 登壇〕

◎まちづくり推進部長(松本義博) 私からは、2、まちづくりについて順次お答えいたします。
初めに、1、インクルーシブ公園について及び2、シルバーパークについてでございますが、関連がございますので、一括してお答えいたします。
市では、現在、新規公園の整備をする際、設計に当たり、地元町会とのワークショップなどを通して、地域のニーズを踏まえながら、子ども向け遊具や高齢者向け健康遊具、グラウンドゴルフの利用空間など整備方針を話し合い、地域にとって真に使いやすい公園づくりを進めているところでございます。
また、バリアフリーの観点からは、埼玉県福祉のまちづくり条例に基づき、高齢者や障がい者などが利用しやすい公園施設の整備を進めております。
既設公園につきましては、平成28年度に策定いたしました公園施設長寿命化計画に基づき、計画的な遊具の更新工事を実施しており、遊具の更新に際しましては、地元町会などの意向を踏まえた上で、新しい遊具の設置を行っているところでございます。
ご質問にありましたインクルーシブ公園や高齢者が利用しやすいシルバーパークにつきましては、全ての人が利用しやすい公園づくりを推進する上で必要な要素であると認識しており、現在、健康遊具につきましては、15公園に設置をしているところでございます。
今後につきましては、インクルーシブの考え方に配慮した遊具選定や地域性に配慮し、障がい者や高齢者にも利用しやすい魅力ある公園づくりを進めるために、他の自治体での取組事例などを参考にしながら、全ての利用者が分け隔てなく、快適で安全に利用できる公園を実現できるよう努めてまいります。
次に、3、防災パークについて、まちづくり推進部担当分につきましてお答えいたします。
公園内の防災施設につきましては、避難場所として防災上何が必要であるかという観点で防災施設の整備を進めております。現況では、かまどベンチを21公園、マンホールトイレを5公園、防災シェルターを1公園に整備しております。今後も公園の新設または老朽化に伴う修繕により、防災施設の設置を進めてまいります。
公園緑地などのオープンスペースは、災害時の避難の場、災害の緩和、防止など都市防災に資する役割を有していることから、避難生活を送るために必要となる防災施設のさらなる充実に努めてまいります。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 妹尾安浩福祉部長。
〔妹尾安浩福祉部長 登壇〕

◎福祉部長(妹尾安浩) 柳瀬議員の3、市民生活環境についての1、セルフネグレクト支援についてのご質問にお答えいたします。
セルフネグレクトは、ひとり暮らしなどの高齢者などで、認知症や鬱などのため、生活能力・意欲が低下し、極端に不衛生な環境で生活をしている、あるいは必要な栄養摂取ができていない等、客観的に見ると本人による自身への人権侵害がされている状態であり、認知症、依存症、統合失調症、パーソナリティ障がいなど、精神的、心理的な問題を背景といたしまして、親族や配偶者との死別、病気、失業などのライフイベントを契機に生じることが多く、ごみ屋敷や孤立死の原因のひとつであると認識しております。
本市におけるセルフネグレクトの事例といたしましては、食事や入浴、洗顔等をほとんど行わず、アパートの部屋が生活ごみであふれているひとり暮らしの強迫性障害の高齢男性の例がございます。この男性につきましては、福祉関連事業所から市に相談があり、男性のご自宅を訪問したところ、男性の健康状態が危惧されたこともあり、福祉関連事業所と市が協力し、精神科病院への入院につなげるという支援を行った経緯がございます。
このような支援事例のような支援に結びつくことが困難なセルフネグレクトの案件は、年間数件程度確認されており、高齢、障がい、生活困窮など様々な要因が絡み合っておりますことから、関係部署が連携協力し、市全体として支援に取り組んでいるところでございます。
セルフネグレクトに対する個別の支援方針につきましては、ご本人は当初から外部からの支援をかたくなに拒否していることが少なくないため、アウトリーチの手法による訪問や電話等を粘り強く繰り返し、ご本人に寄り添うことにより、少しずつ信頼関係の構築を目指し、医療や介護等の福祉サービスを導入していくことにより、社会との関わりを増やすなど、長期的な視点で支援を行っているところでございます。
一方、先ほどの事例にもありますように、健康状態が危惧される場合には、治療を優先させるため、緊急の入院を調整するなどの支援をしております。
今後も関係機関と協力し、支援を必要としているかたに支援が的確に届くよう、関係部署で連携して取り組んでまいります。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員。
〔7番 柳瀬勝彦議員 登壇〕

◆7番(柳瀬勝彦議員) ご担当いただいた皆様、丁寧なご答弁ありがとうございました。幾つか再質問と要望をさせていただきます。
第2問目としまして、学校における働き方改革に係る部活動について、大切なことは休日の指導を担う地域の人材確保についてだと思います。休日の地域部活動については、教師だけでなく、地域人材が担うものであり、地方自治体では教師に代わり生徒の指導や大会への引率を担う地域人材の確保に向けて人材バンクを整備、活用し、関係団体と連携をしながら、人材の育成からマッチングまでの民間人材の活用の仕組みを構築するなどの取組を行う必要があります。
地域部活動の指導者は、部活動に参加する生徒の意向を踏まえ、指導方針や活動内容を決定する。その際、平日の学校部活動との関連性を考慮する必要があります。また、地域部活動の指導者が部活動の意義を理解した上で、生徒のスポーツ、文化への興味、関心の向上や、体力、技能の向上に資する指導を行うことができるよう、部活動ガイドラインを踏まえ、部活動指導員と同様の研修を行うことが望ましいと考えます。
地域部活動において、休日の指導を希望する教師は、教師としての立場で従事するのではなく、兼職・兼業の許可を得た上で地域部活動の運営主体の下で従事することとなります。令和3年度以降、教育委員会において、兼職・兼業の許可の仕組みを適切に運用できるよう、今年度中に兼職・兼業の考え方や労働時間管理、割増賃金の支払い等について整備を示すこととしていただきたいと思います。
また、兼職・兼業の運用に当たっては、あくまで休日の指導を希望する教師の申請を教育委員会が許可する仕組みであることから、教師が希望しないにも関わらず、休日の指導等に従事させることがないよう十分留意する必要があります。
また、教師のライフステージに応じ、部活動への携わり方を主体的に選択できるよう、弾力的な取扱いが望ましいと考えます。
部活動に対する教師の負担軽減に向けて大きな役割を果たしている学校部活動における部活動指導員の配置に対する国による支援については、継続する必要があると考えられます。
地域部活動の費用負担については、生徒の活動機会の保障の観点や受益者負担の観点から、保護者が負担することや地方自治体が減免措置を講ずることなどが適切であると考えられますが、これまで利用者による負担等が行われていない実態や、休日に教師が部活動に従事する場合における現行の特殊勤務手当を考慮しつつ、国による支援方策についても検討すると示されています。
このような地域部活動が、家庭の事情で部活動に参加したくても参加できないという子どもも発生します。このようなことがないように、今後の地域部活動について調査、研究をしていただきたいと要望させていただきます。
高齢者向けの公園整備の状況は、バリアフリー新法によって都市公園はバリアフリー化の対象となり、都市公園移動等円滑化基準に適合されることになりました。高齢者は歩行が不安定であること、視力や聴力が低下していることなどを考慮し、安全に公園内を移動でき、公園を利用できるよう基準を定めています。
健康に関する公園整備としては、国土交通省監修による公園緑地マニュアルに健康福祉公園都市づくり推進事業、いきいきふれあい公園事業などが紹介されています。
山口県では、萩市と柳井市にウェルネスパークが整備されております。大阪府では先進事例として、1970年代初めから障がい児コーナーや盲人コーナーが整備され、現在はハートフルパーク事業として、全ての人が楽しめる公園づくりが進められています。三郷市には市街化調整区域が多くあり、将来、開発の可能性のある土地が多く残されています。今後は県や国に働きかけ、市内にすてきな公園がつくれるよう調査、検討していただきたいと思います。
そこで、市内のユニバーサルデザイン化可能な公園の数について再度質問させていただきます。また、11月に開催された三郷市公園運営委員会でも議案として取り上げていただきたいと思います。これは要望です。
セルフネグレクトについて再度伺います。
セルフネグレクトと言われる人の中には、特に医学的な問題がない人もいます。これらの人がセルフネグレクトの状態になる理由は分かっていません。セルフネグレクトの場合、自分もしくは衣服の清潔を保たない、請求書の支払いをしない、またはほとんど食事を取らず、脱水症状や栄養不良に陥ることがあります。
生命を脅かす健康上の問題を抱えている可能性があっても、医師の診察を受けないことがあります。または、医師の診察を受けても、治療を拒否したり、処方された薬をもらわなかったり、またはフォローアップのための受診に行かなかったりもします。家は不潔であり、危険で荒れていたり、または動物もしくは害虫がはびこっている場合もあります。時に、セルフネグレクトは火災の危機を高めるなど、公衆衛生上に危険をもたらすこともあります。
セルフネグレクトと自立やプライバシーの権利を区別することは、家族、友人、医療従事者にとって極めて難しい問題です。現状では、セルフネグレクトを見つけることが大変難しいと言われております。
また、8050問題でもありますように、年老いた親が面倒を見ていて、親の体調不良が原因で施設へ入居させた後、取り残された子どもが餓死するという事例もあり、高齢者の親は福祉部で対応することができますが、ひきこもりの年とった子どもはどこが担当するのか決められていないのが現状です。
第5次三郷市総合計画でも取り入れたSDGsでも、誰ひとり取り残されないことを目指しています。三郷市内で孤独死防止対策とセルフネグレクトを見つけ出す政策について、再度福祉部長に伺います。
より多くの人たちが生活するなら三郷市でと思っていただけるように、具体的な施策を調査、研究していただき、第5次三郷市総合計画を進めていただきたいと思います。
コロナ対策でお忙しい中、一般質問対応をしていただいた関係各所の方々にお礼を申し上げます。要望については各課の方々にご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
以上で2問目の要望と質問を終了いたします。ありがとうございました。

○議長(菊名裕議員) 柳瀬勝彦議員の2問目に対する答弁を求めます。
松本義博まちづくり推進部長。
〔松本義博まちづくり推進部長 登壇〕

◎まちづくり推進部長(松本義博) 柳瀬議員の再度のご質問にお答えいたします。
ユニバーサルデザイン化可能な公園の数はというご質問だったと思いますが、インクルーシブやユニバーサルデザインを踏まえた公園につきましては、車椅子に乗ったまま遊具を利用することなどや、それからスロープの設置など、バリアフリーに配慮する必要があることから、ある程度の広さのある公園が望ましいと考えております。
公園の数といたしましては、早稲田公園やにおどり公園などの近隣公園以上の規模を持つ7つの公園が対象と考えられるところでございます。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 妹尾安浩福祉部長。
〔妹尾安浩福祉部長 登壇〕

◎福祉部長(妹尾安浩) 再度のご質問にお答えいたします。
柳瀬議員ご指摘のとおり、他者との関わりが薄いことが多いセルフネグレクトの状態のかたを見つけることは、方法や端緒の把握といった面でとても難しいことであると認識しております。
1問目でお答えいたしました、市で支援を行った事例などの場合には、ご家族からの相談、福祉サービス事業者や地域包括支援センター、障害者相談支援事業所からの情報提供、そして地域の実情を把握されている民生委員等からの情報提供がきっかけとなって支援が開始することが多いことから、誰ひとり取り残すことがないよう、市内外の関係機関との連携を密にいたしまして、全体で取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。

○議長(菊名裕議員) 以上で柳瀬勝彦議員の質問を終わります。

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