2023年12月議会一般質問議会-柳瀬勝彦

1教育問題について
1.学校施設長期修繕計画について
2.タブレット学習について
3.生成AIと子どもの学習について

2まちづくり
問題について
1.アートを生かしたまちづくりについて
2.スポーツを生かしたまちづくりについて

△柳瀬勝彦議員

○議長(鈴木深太郎議員) 通告第7、14番、柳瀬勝彦議員。
〔14番 柳瀬勝彦議員 登壇〕

◆14番(柳瀬勝彦議員) おはようございます。
議長より発言のお許しをいただきましたので、通告書に基づきまして、ただいまより一般質問を順次始めさせていただきます。
今回は、教育問題とまちづくり問題についての大きく2つについて質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
まず1番目、教育問題についての学校施設長期修繕計画について伺います。
2014年1月8日に文部科学省から「学校施設の長寿命化改修の手引」が示され、学校施設の老朽化対策を効率的、効果的に進めるための新しい改修方法が提案されました。この手引では、長寿命化改修の具体的な手法やノウハウについて分かりやすく体系的に解説されています。
三郷市においても、公共施設については長寿命化計画が推進され、建て替えしなくてもコストを抑え、工期も短縮し、廃棄物量も少なくして、環境配慮をしながら建物の維持管理をしております。
学校施設は、未来を担う子どもたちが集い、生き生きと学び、生活をする場です。また、地域住民にとっては、生涯にわたる学習・文化・スポーツなどの活動の場であり、非常災害時には避難生活のよりどころとしての重要な役割を果たします。
今、この学校施設の老朽化の波が押し寄せています。最近では、長寿命化改修の手引では記載のない学校運営のために、大切な備品の故障などの修理に多くの時間がかかったり、水漏れ問題も散見されます。
そこで、参考にできるマンション管理における長期修繕計画がございます。基本として、壊れてから直すのではなく、壊れてしまう前に、耐久年数などから算出して、事前に改修工事を行います。特に、設備や附属施設についても細かくリスト化されています。
受注生産品や古くなった設備、備品については、修理する部品がなくなるなどで、修理が困難になることもあります。設置している備品や設備についても、しっかりとメーカーに修理可能期間を確認し、修理できなくなる前に取り替えるなどの対策が必要です。
国が示している長寿命化改修の手引をベースとし、マンションなどの長期修繕計画の細かいリストも参考にしながら、各学校に合わせた長期修繕計画を作成する必要を感じておりますが、学校教育部長の見解をお伺いいたします。
1の2として、タブレット学習について伺います。
小学生、中学生、高校生の勉強にとても便利な勉強アプリが多くの民間企業から様々出ています。時間管理、記録や計画を立てるのに役立つアプリも多いです。今人気なのは、志望校、学年が近い全国の仲間と、オンライン上の自習空間で一緒に勉強できる自習アプリだそうです。勉強した時間は、教科、教材ごとに自動で記録されます。
学校教育現場において、共同学習、一斉学習、個別学習、それぞれの学習場面に対応したソフトがあり、共同学習支援ツールでは、子どもたちが主体的に学び合い、クラス全体で練り上げる授業を支援します。授業支援ツールでは、子どもたちの思考を止めず、一人ひとりが考えやアイデアを表現する活動を支援します。デジタルドリルでは、個々に合ったレベル、ペースで、知識の確かな定着や、主体的に学ぶ姿勢を支援するなど、多くの企業がアプリやタブレットソフトの開発をし、未来を創造する子どもたちの資質、能力を育む授業づくりを支援しています。
市内の小学校でも、低学力層の底上げは、学習量をこなすよりも自信をつけさせることが大切であり、毎回の授業で「できた」を実感できる手段として、通常の授業ではとても難しい、進度に応じた個別指導を可能にするソフトを積極的に活用することを決めた学校もあり、児童・生徒の学力改善に結果を出しているようです。
子ども一人ひとりに対してコメントを配信できるソフトもあり、見えない努力を評価してあげることで、自信につなげることができます。教職員の働き方改革を推進する意味においても、有効な手段だと思います。今後のタブレット学習について、学校教育部長に伺います。
1の3として、生成AIと子どもの学習について伺います。
AI、人工知能が急速に進化を遂げる中、テキストや画像などを自動に生成する生成AIに注目が集まっています。
文部科学省は、今年の7月に、学校での利用について暫定ガイドラインを発表したばかりです。今後、生成AIは教育現場でどのように使われるのか。そして、保護者や子どもたちは、生成AIとどのようにつき合えばいいのか、21世紀型教育が注目されています。
ただ、教育の分野でまず注意したいのは、AI教材と生成AIを明確に区別することが大切で、AI教材とは、国内の学校や学習塾などでも基礎学習のサポートツールとして使われています。
一方、生成AIは、知的好奇心を育み、正解のない課題の解決策を模索するなど、より高次元的な学習をサポートしてくれるもの、別の言い方をすれば、AI教材は正解のある問題の学びに、生成AIは正解のない問題に役立てられるとも言えます。
今、日本の教育現場では、従来のような記憶、理解、応用の領域だけでなく、正解のない問いに立ち向かうといった分析、評価、創造の学びが模索されています。その際、生成AIは私たちの学習や認知の補助線となるアウトプットを出してくれるなど、効果的なアシストをしてくれます。つまり、現在の教育現場では、生成AIの活用が大きな可能性を秘めています。
まだ活用は始まったばかりですから、もちろん懸念点はあります。生成AIの適切な使い方を理解した教師がリードしなければ、授業で取り扱うのは難しい部分もあるでしょう。なぜなら、生成AIの回答には、ネットから拾い上げたうその内容も含んでおり、本当に正しいものかどうか判断が難しいと思います。
AIが人間の仕事を奪う。AIに頼って創造性が失われてしまうといった解説を目にすることもあります。しかし、子どもたちに対しては、AIへの恐怖心を必要以上にあおることなく、適切な距離で触れさせていくことが大切だと思います。
教育現場のICT活用など、便利なものを活用することは、社会の発展のために重要で、上手に使える人をたくさん育てていくことが大切です。生成AIの普及を踏まえ、これからの時代に必要となる資質や能力をどう考え、教育の在り方をどのように見直すべきか考える時期に来ていると思います。
人と会話をしているかのように、自然な文章で質問に答えるチャットGPTなどの生成AI、理科の実験や道徳の授業で使う学校も出始めています。
学習指導要領は、情報活用能力を学習の基礎となる資質、能力と位置づけ、情報技術を学習や日常生活に活用できるようにすることの重要性を強調しています。
教育利用に当たっては、利用規約の遵守はもとより、事前に生成AIの性質やメリット、デメリット、AIには自我や人格がないこと、生成AIに全てを委ねるのではなく、自己の判断や考えが十分であることを十分に理解させることや、発達の段階や子どもの実態を踏まえ、そうした教育活動が可能であるかどうかの見極めが重要と考えられます。こうした判断を適切に行うためには、教師の側にも一定のAIリテラシーが必要であります。
また、忘れてならないことは、真偽のほどは別として、手軽に回答を得られてしまうデジタル時代であるからこそ、根本に立ち返り、学ぶことの意義についての理解を深める指導が重要となります。
そうした教育を拡充するためには、体験活動の充実をはじめ、教育活動におけるデジタルとリアルのバランスや調和に一層留意する必要があります。
生成AIの普及を踏まえ、これからの時代に必要となる資質や能力をどう考え、教育の在り方をどのように見直すべきか考える時期に来ていると思います。今後の生成AIと子どもの学習についての見解を学校教育部長に伺います。
2問目は、まちづくり問題について伺います。
昨日の一色議員も取り上げていましたが、10月12日、13日で、第85回全国都市問題会議に出席させていただきました。
テーマは、「文化芸術・スポーツが生み出す都市の魅力と発展」でした。文化芸術とスポーツは、古来より人々の生活と密接な不可分な関わりを有してきました。
文化芸術は、人間の持つ高度な精神活動の産物であり、人々の豊かな創造力と感性を育むとともに、個人としての様々なコミュニティーの一員としてのアイデンティティーを形成する精神的な支柱となるものです。
また、スポーツは、身体活動を通じ、人々の心身両面にわたる健康を促進し、フェアプレーの精神を培うとともに、人間の可能性の極限を追求する試みでもございます。都市とは、多数の人々が行き交う人口と文化の集積地として、こうした文化芸術やスポーツの営みが花開く拠点となる空間であります。
そして、今日では、文化・芸術・スポーツは、個人の生活に張りと潤いをもたらし、人生を豊かにするだけにとどまらず、都市の魅力の向上や、持続的な発展にとっても、欠かすことのできない要素であると考えられるようになっています。
また、各都市に固有の唯一無二のアイデンティティーをつくり、都市の魅力創出やまちづくりの基礎となる可能性を秘めていますと学びました。
しかし、活動自体は、時には不要不急のものとして厳しく制限され、文化芸術・スポーツを通じて人々がつながり合うことが困難な時期が長く続きました。
また、第5次三郷市総合計画においても、まちづくり方針の6では、「誰もが健康で生きがいを持ち、いつまでも輝き、文化・スポーツ活動のできる環境の充実を図るとともに、多様な交流のあるまちづくりを目指します」と記載されております。アフターコロナ、ポストコロナの社会を構築する動きが本格化している今、一般質問として取り上げさせていただきます。
2の1として、アートを生かしたまちづくりについて伺います。
講演で、日比野克彦さんは、アートは生きる力で、人が人らしく生きていくためにとても重要な役割を持っています。もう1つ、アートとは、多様性のある社会を築く基盤で、障がいのあるなしとか、また、個々の異なる背景にかかわらず、誰しも互いにその人のそれぞれの「らしさ」を排除しない社会を目指しています。私たちの生活の周辺には、様々な社会課題がたくさんあります。先ほど述べた多様性のある社会を目指すことをはじめ、地球規模の環境問題、エネルギー、教育、差別、貧困、平和など、これらの社会的課題に対して、人が取り組んでいくときに、その行為を継続的に、持続的に続けていくには、一人ひとりの気持ちが動くか、心が動くかが大切になってくると思います。
建設水道常任委員会の5月の行政視察で行った石巻市では、マンガロードがあり、「サイボーグ009」が楽しめ、商店街と一緒にすてきなまちづくりがされていました。島根県の境港市では、水木しげるロードがあり、まち全体で「ゲゲゲの鬼太郎」を楽しむことができます。また、お隣の葛飾区亀有駅周辺では、「こち亀」を楽しむことで、人気スポットになっています。
アートによる地域づくりとは、その土地の特色や魅力をアートによって発信していく取組で、近年、SNSなどでこれらのイベントを知った人々が多く訪れています。具体的な取組の内容は地域によって異なりますが、どの取組も、その地域の特徴を生かした個性豊かで魅力的なものが多くあります。
取手アートプロジェクトは、地域の人々と取手市、東京藝術大学の三者が協働で行っているアートプロジェクトで、古くなった団地の壁面を使い、日常風景の中にアートを取り入れるプロジェクトがあり、みさと団地でも活用できるのではないかと考えます。
アートをまちづくりに生かした先進事例は日本全国に多くあります。三郷市のまちづくりにおいて、象徴となる作家や芸術家は見当たりませんが、アートを媒介にして地域を活性化させようとする取組として、立川市で開催されている障がいのある人たちのアート展、アール・ブリュットなどがございます。
道路のコンクリートの壁に、複数の障がいのあるアーティストが原画を描くプロジェクトでは、「アートでつなぐ多様な個性」をコンセプトに、立飛ウォールペイントプロジェクト「ドリームロード」としてスタートしております。
三郷市では、市民文化祭など、市民に対する芸術文化の活動支援を行っていますが、障がい者であれば福祉部ということではなく、市民活動の一つとして、アール・ブリュット支援をし、まちづくりに生かしていけないか検討をしていただきたいと考えております。
10月23日のネット記事で、自閉症の男の子が突然絵を描き出して、世界的なアーティスト「GAKU」になるまでを読みました。市内の子どもたちも、当然多くの可能性が眠っています。
また、フランスでは、「1%芸術法」が1935年から準備され、1951年に成立しました。これは建設費を環境芸術に割り当てることを目的としています。そのパーセントに関しては自治体によって様々でありますが、行政が開発し建築するものの費用から、1%を芸術、アートのために支出するように計画することができれば、三郷市がアートのあふれたまちづくりができると考えておりますが、地域振興部長にお考えを伺います。
次は、2の2として、スポーツを生かしたまちづくりについて伺います。
三郷市では、平成2年にスポーツ健康都市を宣言し、市民が日常的にスポーツを楽しむことができる環境づくりに努めており、平成28年から毎年、JOCオリンピック教室を実施し、講師のオリンピアンから多くの小・中学校生にオリンピズムの意義やオリンピックムーブメントを伝えることをしてまいりました。
JOCとパートナー都市協定を締結することで、さらなる協力関係を構築し、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会以降においても、本市のさらなるスポーツ振興を図り、オリンピックムーブメントを推進しています。
都市問題会議では、「まちづくりにおけるプロスポーツクラブの有効活用」について、鹿島アントラーズ副社長の鈴木秀樹様の講演を聞きました。ほとんどのクラブが拠点を置く地域に根を張り、地域の象徴的な存在となって地域に活力を与えることを目指しています。
プロスポーツを抱える地域の住民は、その活躍を日々話題にし、心のよりどころにしています。プロスポーツクラブが人々の生活に潤いと彩りをもたらし、誇りを醸成しているのは確かです。プロスポーツクラブの存在は、シティーセールスにつながります。ホームゲームの開催が交流人口の増加をもたらし、地域の経済的なメリットを生みます。住民の心理面、経済面とあわせて、プロスポーツクラブはその地域を豊かにします。
しかし、プロスポーツクラブの力はその限りではありません。もっと大きな力を秘めています。自治体から見ると、地域のプロスポーツクラブには、まちづくりにつながる様々な使い道があると学びました。三郷市の陸上競技場やスカイパークなどの決算の改善のために、検討する価値は十分にあると思います。
スポーツ施設が単なるスポーツをする、見る場所というだけではなく、地域コミュニティの核となり、地域の活性化につながるような先進的な取組が全国に広がりを始めています。スポーツ施設は地域の誇りになります。また、防災拠点としての機能を持たせることもできます。
スポーツ施設を活用してスポーツを楽しむ人が増えれば、健康寿命が延び、将来的に地域の医療費、介護費の削減に結びつく可能性も出てきます。スポーツが新しいビジネスモデルを生み出す起爆剤になります。
三郷市は交通の利便性が高く、三郷インターチェンジ、先日開通しました三郷流山新橋、JR武蔵野線、つくばエクスプレスなどの駅があり、市外から人を呼ぶためのポテンシャルが非常に高いと言えます。スポーツを生かしたまちづくりについて地域振興部長に伺います。
以上で1回目の質問を終了いたします。

○議長(鈴木深太郎議員) 柳瀬勝彦議員の質問に対する答弁を求めます。
菅原成之学校教育部長。
〔菅原成之学校教育部長 登壇〕

◎学校教育部長(菅原成之) 柳瀬議員のご質問に順次お答えいたします。
初めに、1、教育問題の1、学校施設長期修繕計画についてでございますが、学校施設につきましては、現在、学校教育施設個別計画に基づき、計画的に施設の長寿命化を図っているところでございます。
長寿命化の工事を進めるに当たっては、専門家による事前調査のほか、昇降機、消防設備、電気工作物、浄化槽などの法定点検の結果や、学校への聞き取り内容などを実施設計に反映しているところでございます。
また、事前調査や法定点検の項目にない設備や備品につきましては、優先順位をつけて修繕や交換をしております。
なお、議員ご指摘の学校運営に影響があるものにつきましては、設置年や過去の修繕履歴を蓄積し、次の修繕や交換の目安の時期を把握して対応できるよう努めてまいります。
次に、2、タブレット学習についてでございますが、本市では、1人1台のタブレット端末を導入した令和2年度から、民間の教育関連企業が提供する学習支援システムやデジタル教科書と教材を導入し、取り組んでいるところでございます。
このデジタル教材や学習支援システムを使用することで、子どもたちは一人ひとりに合った問題を解いたり、自分の考えをより多く発表したりすることができるようになりました。
また、タブレットでの発表は、全員がリアルタイムで共有することができるため、子どもたちはこれまで以上に多様な考えに触れ、学びを深めることができております。教員も子どもたち一人ひとりの学習状況を逐次確認することができるため、より一層個別支援を効果的に行うことができております。
教育委員会といたしましては、先進的なタブレット教材について、他の自治体や教育関連企業からの最新情報を得るとともに、市内の教職員のよい実践例も広め、全ての子どもたちにとって、主体的・対話的で深い学びが実現できるよう努めてまいります。
次に、3、生成AIと子どもの学習についてでございますが、本市では、令和5年7月に文部科学省で策定された「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」を市内小・中学校に周知し、指導しているところでございます。
生成AIは発展途上にあり、様々な懸念も指摘されております。生成AIによる生成物を、そのまま自己の成果物として提出することは不適切であること、日頃から情報が正しいかどうか確かめることなど、十分に指導することが重要であると考えております。
教育委員会といたしましては、今後も調査研究を進め、AI時代を生きる子どもたちに必要な資質能力の育成を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 田中照久地域振興部長。
〔田中照久地域振興部長 登壇〕

◎地域振興部長(田中照久) 柳瀬議員ご質問の2、まちづくり問題についてに順次お答えいたします。
初めに、1、アートを生かしたまちづくりについてでございますが、本市では、一色議員のご質問にお答えしましたとおり、心の豊かさを求める市民が増加している中で、三郷市総合計画前期基本計画に文化・芸術の振興を位置づけ、文化協会の加盟団体等と協力しながら、市民文化祭や文化協会祭を開催し、日頃の活動成果の発表の場を設けているほか、華道、茶道など初心者向けの体験教室などを通じて、伝統文化の継承を図りながら、文化・芸術の振興に向けた事業を推進しているところでございます。
アートを生かしたまちづくりとのご提案でございますが、文化・芸術の分野は、音楽、美術などの芸術や、茶道、華道などの生活文化のほかにも、伝統芸能や漫画、アニメーションなどのメディア芸能まで幅広い分野がございます。
また、国の文化施策におきましても、文化芸術基本法の改正により、福祉など幅広い分野とも連携が求められておりますので、関係団体や関係部署とも連携を図りながら、先進事例の調査・研究を行いつつ、文化・芸術の振興に努めてまいります。
続きまして、2、スポーツを生かしたまちづくりについてでございますが、現在、市では、多くの市民の皆様に、一流アスリートを間近で見ていただき、スポーツへの興味や関心を持っていただく機会の提供に努めているところでございまして、総合体育館では、プロバレーボールVリーグの試合のほか、日本ハンドボールリーグ戦、卓球Tリーグの試合を誘致しており、また、陸上競技場では、大学ラグビーのリーグ戦のほか、第3種公認後には、実業団や箱根駅伝に出場する大学などで活躍する陸上の長距離選手が参加する記録会を誘致しております。
このほか、市民の皆様がスポーツに参加できる機会として、スポーツフェスティバルやハーフマラソンなどの大規模なスポーツイベントを開催するほか、一流アスリートと交流する機会として、JOC日本オリンピック委員会協力の下、市の施設や市内の民間スポーツ施設ともタイアップし、オリンピアンやトップアスリートを講師に迎えたスポーツ教室や講演会を開催しております。
議員ご提案のプロスポーツチームの誘致でございますが、ホームタウンとなった折には、市民の皆様が一丸となって応援し、競技を身近に感じることができ、スポーツのすばらしさを体験することができるものと存じますが、一方で、プロスポーツチーム専用のグラウンドや体育館の確保が、市民の皆様のスポーツ施設の利用機会の減少につながることなど、課題も多いものと認識しております。
市といたしましては、各競技プロチームの動向・意向や、各競技団体の動向を注視し、また、市内スポーツ施設の使用状況を勘案しながら、誘致等を調査・研究してまいりますとともに、今後とも市民の皆様にとって、よりよいスポーツの振興に取り組んでまいります。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 柳瀬勝彦議員。

◆14番(柳瀬勝彦議員) ご担当いただいた皆様、丁寧なご答弁ありがとうございました。幾つか要望と再質問をさせていただきます。
学校施設長期修繕計画については要望です。
三郷市内におきましても、創立50周年を超える学校が増えております。備品の故障や設備の問題が起きたときに、同時期につくられた学校の点検や情報共有をしっかりしていただけるということでしたので、事前に修理の手配をするなど、問題が起きる前に対策をするように要望いたします。
タブレット学習についても要望です。
学習量をこなすよりも自信をつけさせることが大切であり、毎日の授業で「できた」を実感できる手段として、子どもたちの深い学びの利用をお願いいたします。
生成AIと子どもの学習について再質問です。
家庭教育アドバイザーやネットアドバイザーとして、親の学習講座など、2014年から活動しておりますが、当時は、保護者に対して、小学生のうちは携帯電話を持たせないでくださいという発信をしておりましたが、今では、小学生でも低学年の子どもがスマートフォンを持っているのが珍しくなくなりました。
先日、校長先生と「親の学習」の打合せのとき、下校のあいさつを校門でしていたら、小学校の2年生の子どもが、友達に「この後遊べる」と聞いたら、「遊べるかどうか分かったらラインするね」と返事しているのを聞いて大変ショックを受けたとおっしゃっていました。生成AIも先生方より早く子どもたちが使いこなす時期が来るかもしれません。
以前から行われてきたような形で読書感想文や日記、レポート等を夏休みの宿題として出す場合、また、外部のコンクールへの応募などを推奨したり、課題として課したりする場合には、AIの利用を想定していないコンクールへの作品やレポートの提出、生成AIによる制作物をそのまま自己の成果物として応募、提出することは、評価基準や応募規約にとっては不適切または不正な行為に当たること、活動を通じた学びが得られず、自分のためにならないこと等について十分に指導する必要があります。
また、保護者に対しても、生成AIの不適切な使用が行われないように周知をし、理解を得ることが大切になります。これらの対策について、再度、学校教育部長に伺います。
続いて、まちづくり問題については要望です。
希望の郷交流センターで開催された障がい者のピアノ演奏会に出席させていただき、そこで障がい者アートの作品も見ることができました。例えば、行政視察などでも話題になっている三郷市が誇るインクルーシブ公園の周辺を、アール・ブリュットの作家たちに作品の展示や、障がい者アーティストに周辺の空間演出をし、周りの公園、そして公衆トイレ、また広い歩道など、そういったところをデザインすることで、インクルーシブ公園の周辺にさらなる付加価値をつけることができるのではないでしょうか。アートを生かしたインクルーシブエリアとして、まちづくりの検討を要望いたします。
スポーツを生かしたまちづくりでは、これから注目をしたい競技としては、スペシャルオリンピックスがあります。
スペシャルオリンピックスは、知的障がいのある人たちに様々なスポーツトレーニングと、その成果の発表の場である競技会を、年間を通じ提供しているスポーツ組織です。また、家族やボランティア、そして地域の人々と才能や技能、そして友情を分かち合う機会を継続的に提供することです。
2023年スペシャルオリンピックス夏季世界大会ベルリンにおいては、176の国と地域、アスリートが6,500名、26の競技に参加し、6月17日から9日間にわたって熱戦が繰り広げられました。
日本の選手団は78名で、インクルーシブな国際大会です。三郷市さつき平在住のアスリートが、卓球女子シングルスで見事金メダルを獲得し、障がい者と健常者がペアを組む女子ユニファイドダブルスでも銀メダルを獲得しました。
聴覚に障がいのある人たちのデフリンピックや、知的障がいのある人たちのスペシャルオリンピックスをまちづくりに生かしていけると考えます。三郷市にスペシャルオリンピックスの金メダリストがいますので、このようなすばらしい資源をまちづくりに生かしていただきたいと思います。こちらも要望といたします。
最後に、障がいのあるなしにかかわらず、年齢、性別、国籍に関係なく、社会的擁護が必要な子どもたちやより多くの人たちが、生活するなら三郷市でと思っていただけるよう、市民の命と健康を守り、元気に幸せに暮らせ、選択肢を増やし、誰一人取り残さないインクルーシブな三郷市にしていきたいと思います。
年末のお忙しい中、一般質問の対応をしていただいた関係各所の方々にお礼を申し上げます。今回の一般質問については、各課の方々にご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。
以上で2問目の質問と要望を終了いたします。

○議長(鈴木深太郎議員) 柳瀬勝彦議員の2問目に対する答弁を求めます。
菅原成之学校教育部長。
〔菅原成之学校教育部長 登壇〕

◎学校教育部長(菅原成之) 柳瀬議員の再度のご質問にお答えいたします。
子どもたちの生成AIにおける誤った活用の対策と、保護者への周知についてのご質問だったかと思います。
教育委員会といたしましては、今後も学校の教育活動全体を通じて、子どもたちの道徳心の育成に努めるとともに、生成AIはあくまで参考の一つとし、自分の考えに根拠を持つこと、自ら学ぶことの意義を指導するよう、学校へ働きかけてまいります。
また、保護者に対しましては、引き続き、学校はもちろん、地域や関係団体等の協力も得ながら周知してまいりたいと思います。
以上でございます。

○議長(鈴木深太郎議員) 以上で柳瀬勝彦議員の質問を終わります。

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